カペー朝11-アンデルセンの故郷の聖人王
2017.11.02 05:25
北方スカンジナヴィアでもキリスト教化の波が起こっている。ノルウェーは885年にハーラル1世のもとで統一されたとされている。この王は、ノルウェーを統一するまで髪を切らないと決意して、その後髪を整えたので美髪公と呼ばれている。戦士の一部がベルセルクだったという伝説もある。
そのひ孫のオーラヴ1世はポーランド王の娘婿となり、皇帝オットー3世と共にデンマーク、ノルウェー連合軍を打ち破り、キリスト教に改宗させた。彼はその後妻が亡くなり再び海賊となり、預言者の言葉に従って改宗し、略奪をやめ、アイルランドに住んだが、異教に戻ったノルウェー王がデンマークに攻撃され、ノルウェーに戻り王を殺害させてノルウェー王となった。このあとスウェーデン王オーロフも1008年にキリスト教の洗礼を受ける。
続くオーラヴ2世は聖人、聖オーラヴはノルウェーの統一とキリスト教化をすすめたが反発する貴族が、デンマークのクヌード大王と結託して征服された。彼はキエフに逃れ、再起を図るも敗北して死去、その子のマグヌス1世が王位を回復した。
デンマークはクヌード大王の死後、国が混乱し、聖クヌード4世が、キリスト教化を推進するが、1086年反対する貴族によってオーデンセで殺害された。ちなみにここはアンデルセンの生誕地で聖クヌード教会で彼は洗礼を受けている。スウェーデンのエーリク9世聖エーリク、デンマークの聖クヌード、ノルウェーの聖オーラブの3人は北欧3国王聖人と呼ばれている。
下は聖クヌード教会にあるアンデルセン公園に立つアンデルセン像