メチコバールが効かない理由
痺れなど、神経系の症状が出たときに、処方される薬メチコバール/メコバラミン。
この薬の正体はビタミンB12のことなのですが、おそらく90%の薬剤師はその効果に首を傾げる・・・と感じていることとと思います。もしかしたらドクターもそうだったり・・・
とてもいい薬なのですよ。ビタミンB12はとても大事だから。
しかし、効かない理由が大きく2つあります。
1、服薬回数
一般的に1日3回毎食後に服用しなければならない薬です。
どうしてもお昼の飲み忘れなどが目立ち、規定量服用できていない。
つまり、コンプライアンスの問題。
食事でも薬でも何でもまずは口に入れないと始まらない。
なので効かせたかったらしっかり決められた回数、服用すること。
しかし、それだけではないのです。
むしろ1日3回服用していても効果を感じないケースがあります。
その理由とは、、、
2、リチウム不足
なんと、リチウムという微量金属が体内で不足していると薬が効きません。
体内では様々な反応が全身で起きていて、代謝反応が起きています。
具体的にはこの反応はメチレーションといいます。
メチレーションは解毒と表現されることが多いですが、これは代謝のこと。
どんな代謝かと言えば、メチル基(-CH3)を受け渡しているのです。
そもそも薬を効かせるためには、細胞の中にビタミンB12を届けないと効果を示さない。
細胞の中に入っていくためにはリチウムが必要なのです。
リチウムがないとドアに鍵がかかっているイメージでしょうか。
リチウムってうつ病の薬にも使用されますが、そのような大量な量ではないのです。
微量です。でもその微量がない人が多い。
だから、この薬が効かないと言われてしまっているのです。
私のおすすめは、これらの薬を飲んでいる方におすすめなのがトレースミネラル。
毎日のドリンクに、1、2滴垂らすだけ。
リチウムの他にも塩分を抜いた海のミネラルが濃縮されています。
3.併用薬の確認 (PPI, H2ブロッカー)
併用薬のチェックも忘れてはなりません。胃薬は結構なシェアを得ています。
PPIと言われるプロトンポンプヒビター阻害薬である、オメプラゾール・ランソプラゾール
H2ブロッカーと言われるシメチジン、ファモチジン(ガスター)ラニチジン
これらを長期服用していると食事からのビタミンB12を吸収阻害してしまいます。
いたちごっこですよね。何を治しているのかよくわからない。
今症状があるなら一時的に薬の力を借りるのは賢い服薬
しかし個人的にはこの薬は長期飲むことはお薦めしていません。
必要なビタミンが吸収されないんですもの。これもある種の副作用ですよね。
まとめ
メチコバールを効かせるためにすること
・処方通りにしっかりと服薬する
・トレースミネラル入りの水で薬を服用する。(リチウム補給)
・胃酸分泌抑制製剤を常用していないかチェック
せっかくいい薬が出ているのだから、しっかり効果を感じて治したいですよね!!
メチレーションの図 AMY YASKO PROTOCOLより引用