遊び心を日々の暮らしに
皆さんは子どもの頃、どんな遊びに興じましたか。同窓会などで子ども時代の友人と遊んだ思い出を語り始めると、話は尽きないですよね。では今、目の前の子どもたちは、どんな遊びに熱中しているでしょうか。公園だったら、お砂場や滑り台にブランコ?最近の流行はペダル無し二輪車のストライダー?小学生以上は携帯ゲーム?それとも習い事で忙しくて遊ぶ暇もない?
子どもは遊びながら学び、成長します。では遊びであれば、どんなものでも子どもにとって良い学びをもたらすと言えるのでしょうか。
子どもにとって大切な遊びとはどんな存在か、どんな意味を持つのか。大人はどうしたら良いのか。そんなことを映画「いのちのはじまり」では、各国の専門家が解き明かします。
子どもは遊びを通して、自分とはどういう存在か、他人と自分とは何が同じでどう違うのか、モノやコトがどう存在して、大人はどうしているのか、あるいは社会とは何かを知ります。
だから自由に、自分らしく遊べる時間が大切です。テレビやゲームのような受け身の遊びではなく、自ら想像力を働かせ、誰かに邪魔されず、「自分らしく」遊べること。その体験の積み重ねによって、人は主体性や創造性を育むのではないかと考えられています。
また子どもにとっては、お手伝いだって、勉強だって、遊びの延長です。遊びで培った集中力が、その後の子どもの在り方を支えます。楽しくなければ、すぐに飽きてしまいます。大人だって、やりたくないことには腰が重くなりますからね。たとえ強制的に取り組んでも、長続きしないでしょう。
映画「いのちのはじまり」を観ると、かつて自分が遊びに夢中だっだ頃を思い出します。または現代の子どもたちの遊ぶ環境に何が足りていないか、どうしていきたいか、思いを馳せるひとときになるでしょう。そして、遊びの意味をもう一度、捉え直すことで、大人にとっても、世界の見え方が変わるかもしれません。
押しつけられた仕事や家事は誰にとっても、やりたくない瞬間があるでしょう。でも率先して自身にできることを考え、工夫を凝らすことで、目の前のことを、遊ぶように楽しみながら、取り組んでいきたいですよね。