心が動く・いきがいが生まれる
Facebook・日本認知症リハビリテーション協会投稿記事
シリーズ累計11万部を突破した認知症改善のための教科書📖
今なら以下のURLから電子書籍版をこれはなに? 何が書いてあるの?
”認知症で苦しむ人を0にする”というミッションを掲げ、勢力的に活動している。無料でダウンロードして頂けます!
↓
https://anshin.jdr-association.jp/manual?fbclid=IwAR1_loMv3rz0ACFX78T9qZh7YwLzK5vl_v3SFCwpKsEFd7DhQFuyrT-N89I 【最新認知症改善マニュアル】 より
第1章
認知症になる人とその家族の特徴
これまで1400名以上の認知症患者様と接してきました。その中でいくつか共通する特徴が見えてきました。それがこれまで人生において○○が不足している。ということです。この○○の不足を補うことが、認知症改善の第1歩となります。
お分かりの通り、認知症の方は正常な判断が難しい状況になっています。ですから、本人だけで改善することは不可能です。そこで重要になってくるのが、その方に関わる我々医療・介護関係者やそのご家族です。一般的に認知症が改善しないと言われているのは、認知症に対して謝った常識が広がっているからです。目の前にいる認知症の方を救うために正しい知識をつけていきましょう!
第2章
「心身を知る評価」の重要性
一般的な認知症治療の問題点は、治療に重きを置きがちなことです。 もちろん治療は重要です。
しかし、治療の前に最も大事なことがあります。それは評価です。 評価とは症状の原因部位を見つけ出すための総称のことです。
評価には観察、問診、検査があり、この3つを統合して「脳・内臓・筋・心」が機能低下している原因を探ります。そして、原因が分かってから治療を行います。 評価や治療と言うと難しそうに聞こえますが、そこは安心して下さい!読んでもらえれば分かると思いますが、評価や治療法は非常にシンプルで簡単です。
第3章
脳機能と評価法と治療法
一般的な認知症治療の問題点は、治療に重きを置きがちなことです。
もちろん治療は重要です。しかし、治療の前にしなければならない大事なことがあります。
それは評価です。評価とは症状の原因部位を見つけ出すための総称のことです。
当たり前のことですが、認知症の方は脳機能が低下しています。しかし、闇雲に脳を使うことをやっても改善しません。なぜなら、人によって機能低下している脳部位が違うからです。
この章では、どこの脳が機能低下しているのかを特定する、評価法とその部位の活性化法について解説していきます。脳というと「難しい、、、」と思う人もいるかも知れませんが、そこは安心して下さい!読んでもらえれば分かると思いますが、評価や治療法は非常にシンプルで簡単です。
第4章
内臓機能と評価法と治療法
認知症を発症している高齢者は十二指腸・肝臓・腎臓・肺の機能低下を認めることが多いです。
そのため、4つ全てを治療する必要があるのですが、4つの部位でも機能低下している部位を見分け、限られた時間の中で、治療する優先順を付けることでより改善が早くなります。
その点を押さえながらこの章では、4つの部位の評価法と治療をお伝えします。
第5章
筋機能と評価法と治療法
筋肉は体を支えたり動かしたりするだけではなく、呼吸や循環にも大きく関わっています。
そのため認知症改善において、筋の評価・治療は必須となってくるわけです。しかしほとんどの場合、筋に注目はされていません。筋が硬くなることで、脳に十分な酸素が行き渡らないことにもなりかねません。酸素の薄いところにいくと、誰でも頭がボーッとしますよね?意欲低下や無気力感などの症状は、脳機能の低下ではなく、ただの酸素不足という可能性もあります。
実際に脳へのアプローチをほぼせずに、筋へのアプローチを中心に行って、大幅に症状が改善したというケースもあります。この章では、特に重要になってくる3つの筋肉へのアプローチ方法をお伝えします。誰でもできる方法を紹介しているので、すぐに実践してみて下さい。
第6章
心の評価法と治療法
人の心を評価することは難しいです。脳・内臓・筋はカットオフや触診で判断できます。
しかし、人の心は数値化できません。そのため、生まれてから今まで歩んできた人生を本人・家族・知人・スタッフなどと振り返ってください。ただ、振り返っても指標となるものがないと評価はできません。その指標となるものがバランスです。
人生には対(つい)となる考え方や行動が29項目あります。その29項目を指標として大きくバランスが崩れている項目をチェックしていきます。
この章では認知症の人が特に偏りやすい4つの項目をお伝えしていきます。
第7章
生活指導法〜水分摂取編〜
認知症改善には水分摂取が必須です。
認知症専門リハビリテーションLAPREに初めて来られた方で必要な水分量を摂取できている人は誰ひとりとしていません。
そして、改善スピードが速い人は水分を適量摂取できています。一方で改善スピードが遅い人は適量の水分摂取をしていないことが多いです。
ではなぜ水分摂取がこれほどまでに重要なのでしょうか?そして、一日どれくらいの水分摂取が必要なのでしょうか?この章で具体的に解説していきます。
第8章
生活指導法〜食事編〜
認知症改善において重要な考え方があります。それは足し算より引き算という考え方です。
要するに「何を取り入れるかより、何を減らすか」ということです。
認知症の方に対して「〇〇が良いから食べよう」「△△は炎症を抑えるから良い」という考え方は間違いでないですが、それより先にやることはあります。
それが「認知症に悪い物を除去する」ということです。
この章では「認知症になる3つの食品」について解説していきます
カスタマーレビュー
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
菅原嘉奈
知識がなくてもすぐに実践できる内容です。
認知症になる理由、改善させる為に必要な理論等だけでなく、改善方法も載っている事で直ぐに実践することが出来ました。また、その方法についても予備知識が無くても分かりやすく書いてあることで、すんなりと入ってきます。認知症で悩んでる自分の中に光の道が見えた気がしました。
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
塚田ナナ
自分でも改善できると感じました!
認知症について、簡単に理解できる内容になっている。卓上療法と実施時のポイントまでわかり、誰にでも出来そうな内容になっているので嬉しいです。初めての方はアロマの効果も解って良いと思います。内蔵についても幅広く、自分でも改善させられると感じる事ができる内容で素晴らしいと思いました。
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
齋藤由美
内容が腑に落ちました!
どういったことから評価ができるか、原因は何か、治療にはどんなことが有効か、というのがわかりやすく、腑に落ちた感じでした。
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
カコタン
改善に対して知識を深めるきっかけになった本です!
この本は、認知症の改善方法がとても具体的に書かれていて、しかもその方法が誰にでも出来る内容で嬉しかったです。この本をきっかけにスタートアップセミナーを受けて養成講座に入りました。今はそこで学んだことを使って、二人の母(主人の母と実家の母)の認知症の改善に楽しく取り組んでいます。
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
菊池明子
この本のおかげでパンを辞めることもできました!
無料でこのボリュームの電子書籍をいただけたのは素直に嬉しかったです。
また、見ていくと認知症は頭だけではない事を証明するかのように根拠や治療法が掲載されていて、とても読み易かったと思います。
文字だけではなく、写真や図の掲載もあったので、認知は治る!を信じることもできましたし、もっと知りたいと思えました。
父が認知症でもあり、以前から興味がある身体の話や健康に関することも関心があったので、スイスイ内容が入りました。
水を飲む事の重要性も前から良いと聞いていたけれども認知症改善、予防にも良いと知れたことが凄くプラスになりました。
グラテンは良くないことも聞いていましたが、好きすぎて脱パン食ができませんでしたが、これを機会にパンもやめれました。認知が治る実例で信用度がさらに増しました。
専門的な職につかれている方には、もっと専門的な知識の掲載を好まれるのかもしれませんが、即現場で実践できそうな内容が盛り込まれていましたし、全く無関係の私でも凄く解りやすいのでありがたかったです。
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
山本幸代
とにかくわかりやすい!
すべての面を、解説してあって分かりやすいと思いました。内臓治療も、骨の場所とか内臓の場所が書かれてるので、わかりやすいと思いました。脳に関しての部分的な説明と卓上の種類もあって、わかりやすいと思いました。
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
小林重雄
この一冊で全てを網羅している。
認知症の原因、脳、内臓、筋、心、すべての部分を網羅し、評価、治療の方法なども具体的にわかりやすく解説しており、認知症の治療に有効に活用できるありがたいものです。最高な内容です。
※個人の感想であり、結果を保証するものではありません
提供会社:株式会社LAPREについて
2016年1月に認知症専門リハビリテーションLAPREを設立してから、これまでに1,400名以上(2021年8月現在)の認知症患者様の改善に携わってきました。
私たちの店舗で患者様が劇的に改善される姿をみて、このノウハウを待っている人は全国にたくさんいることを確信し、日本認知症リハビリテーション協会を設立。
全国4支部(関東、東海、関西、九州)を作り上げ、ZOOMセミナーも含めれば毎月800名以上の受講生がセミ ナーへと足を運んでくれています。
また、認知症改善の学習を進めていく中で、「食」に強い関心を持ち、2018年10月から食品開発 と農業をスタート。(株式会社あんしん)
https://kaigo.benesse-style-care.co.jp/ninchisho/reason/ 【認知症の基礎知識と介護のヒント】より
認知症を知る
認知症の症状と原因
認知症の初期症状と早期発見のポイント
認知症の診察と診断
認知症の治療薬とリハビリ療法
認知症の主な症状
「認知症」は、脳の働きの低下が原因となって引き起こされるさまざまな症状のことです。その症状には、主に脳の働きの低下によって起こる症状(中核症状)と、環境や体験、気質によってあらわれる症状(周辺症状)があります。
脳の働きの低下による症状
脳の働きの低下による主な症状に、ひどいもの忘れ(記憶障害)があります。夕食に何を食べたのか思い出せない、昼に会った人の名前が思い出せないといったもの忘れは、歳を重ねれば多くの人が経験するものです。けれども認知症の場合は、食事をしたという体験そのものや、出かけて人に会ったという出来事自体を忘れてしまいます。記憶がすっぽりと抜けているため、食べた物や会った人の名前を教えられても思い出すことができません。
ほかに、今日の日付や今いる場所がわからなくなったり(見当識障害)、段取りよく行動することが難しくなる(実行機能障害)といった症状も出てきます。
環境や体験、気質による症状
徘徊、過食・拒食、幻覚・妄想、不潔行動などがあらわれることもあります。家の外をさまよい歩いたり、お金などを誰かに盗まれたのではないかという考えにとらわれたりして周囲を困らせます。
こうした症状は、環境の変化や治療への恐怖感などから引き起こされることが多く、環境を戻したり接し方を変えたりすることで本人の不安がやわらぎ、改善することがあります。
認知症はいろいろな症状のあつまり
脳の働きの低下による症状
すべての人にいずれかの症状があらわれる
症状 具体的な症例
記憶障害 ひどい物忘れ・新しい記憶が抜け落ちる
判断力の低下 正しい方を選べない
理解力の低下 新しいルールがのみこめない
見当識障害 時間、場所、人がわからない
実行機能障害 慣れているはずのことが段取りよくできない
環境や体験、気質による症状
約8割の人に、いずれかの症状があらわれる
症状 具体的な症例
多弁・多動 おしゃべりが止まらない・じっとしていない
暴言・暴力 突然怒り出す・攻撃的になる
排泄トラブル おもらしをする・便を手にとる
徘徊 あてもなく歩き回って帰れなくなる
食行動異常 過食・拒食・異食(食べ物以外のものを口に入れる)
昼夜逆転 夜になると興奮して大声を出す
幻覚 そこにないものが見えると言う
妄想 お金を取られたなどと思い込む
認知症の主な原因
「認知症」は、さまざまな病気により脳の働きが低下して起こる一連の症状をさす言葉で、病名ではありません。認知症の原因になる病気は、一般にはアルツハイマー病がよく知られていますが、ほかにもたくさんあります。病気によって症状のあらわれ方や治療方法などが変わるため、早めに診断を受けることが重要です。
認知症の原因になる病気
アルツハイマー病
認知症の原因として最も患者数の多い病気です。大脳の側頭葉、「海馬」が萎縮していきます。また、病理診断で「老人斑」と呼ばれる変化が見られるのも特徴です。
症状はもの忘れから始まり、次第に進行します。初期には体はよく動きますが、いずれ大脳の機能が弱くなって寝たきりになります。ただし、治療によって進行をゆるやかにすることが可能です。
レビー小体型認知症
脳の側頭葉の萎縮による物忘れ、後頭葉の萎縮や活動の低下による「生々しい幻視」が最も目立つ特徴です。
手の震えや小刻み歩行、手足のこわばり、表情がなくなるなど、パーキンソン病のような症状のほか、便秘や失禁、立ちくらみなどの自律神経症状をともなうことがあります。
前頭側頭型認知症
高度な判断を行う前頭葉や側頭葉を中心とした脳の萎縮が特徴です。
社会のルールに合わせた行動が難しくなり、人前で排便をしたり、スーパーで会計前のものを食べたりすることがあります。落ち着かなくなり、同じ行為を繰り返す場合がある一方で、非活動的になり、物ごとに対して無関心になることもあります。
血管性認知症
脳の血管が詰まったり破れたりして、脳の機能が低下します。
もの忘れなどの症状のほか、手足の震えや麻痺などの運動障害が特徴です。
症状が出たり消えたりするまだら症状も多くみられます。血管の拡張や、血液が固まらないようにする薬を使用することがあります。
甲状腺機能低下症
全身の倦怠感、気力の低下、体のむくみなどに加え、もの忘れなどの認知症の症状が見られます。甲状腺ホルモン製剤の服用で、劇的に改善します。
慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、脳腫瘍など
これらの病気が原因の場合、手術や治療で認知症の症状が改善される可能性が高くなります。転んで頭を打ったあとなどに認知症の症状や運動麻痺があらわれたときは、慢性硬膜下血腫や硬膜外血腫が原因となっている疑いがあります。脳脊髄液がたまって脳組織を圧迫する正常圧水頭症は、認知症の症状のほか、歩行障害、失禁などの症状が出ます。
コラム認知症と遺伝
認知症が遺伝するかどうか心配されているかたも多いでしょう。たしかに、現在の研究では、認知症の発症に関わる遺伝子がいくつかあることがわかっています。しかし、家族が認知症であっても発症しない人も多く、発症したとしても、それが遺伝の影響である可能性は低いものです。
例えば「アルツハイマー型認知症」では、高齢になるほど発症率が上がることから、加齢の影響が大きく遺伝の影響は少ないと考えられます。遺伝の影響があるとされる「若年性アルツハイマー病」でも、発症した人のうち遺伝が疑われるのは約1割、遺伝子の影響が明らかなのはさらにその半分程度といわれています。
認知症の発症にはいろいろな要因が複雑に関係しています。認知症予防の観点から見れば、遺伝を心配して気分が沈んでしまうのは、よくありません。毎日をいきいきと前向きに過ごし、予防に目を向けていきましょう。
https://kaigo.benesse-style-care.co.jp/shinkaron/?=kaigo_ninchisho_PC 【これまで私たちがしてきたことは、ご本人が本当に望まれていることだろうか。】より
『その方らしさに、深く寄りそう。』
日々の介護において、私たちはその想いを追求するために、その方を「とことん知る」ということに取り組んできました。しかし、その方を深く知るなかで、暮らしの何もかもをお手伝いして差し上げることが「その方に寄りそう介護」とはいえないのではないか、という疑問にぶつかりました。
ご入居者様お一人おひとりの「やりたい」気持ちとご自身が「できること」を知り、ご家族様にもご理解いただきながら、その方の「やりたいこと」の実現を全力で支えていく。この『自発支援®※』の取り組みこそが、私たちの目指す介護なのだとわかりました。
また、この疑問を紐解くことは、介護の場面で常識とされてきたことや、ケアのあり方を見直すきっかけにもつながりました。25年にわたり培ってきた介護の経験や、ベネッセのホームの成功した事例はもちろん、うまくいかなかった事例も新たな視点で分析し、『ベネッセメソッド』という共有可能なコツや手掛かりとして言語化する取り組みを進めています。
誰かのため、何かのために生きてこられた人生を、これからも。
私たちは、一人でも多くのご入居者様の想いを支えることを目指し続けたいと考えています。
https://kaigo.benesse-style-care.co.jp/jihatsu-shien/ 【心が動く・いきがいが生まれる
ベネッセスタイルケアの「自発支援」】より
人は87年間、誰かのため、何かのために生きてきた。だから、ホームに入居しても、認知症になっても、誰かのため、何かのために生きていきたいんだ。
それまでの人生と変わらない、当たり前の生活を─
ホームに入居すると、ご自宅での生活とは異なり、自分でやりたいことを好きなときにやれなくなると思われがちです。ともすると上げ膳据え膳で受け身な暮らしになり、退屈な日々になってしまうとも。
ベネッセのホームでは、それまでの人生と変わらない、当たり前の生活をできる限りさいごまで続けていただけるよう「自発支援」の取り組みを始めています。
ベネッセのホームのご入居者様の平均年齢は87歳。
どの方もこれまでの人生を誰かのため、何かのために、いきがいを持って歩んでこられました。身体が不自由になっても、認知症になっても、人としての尊厳と生きる喜びを持ち続ける。ベネッセでは、そんな当たり前の暮らしを大切にし、ご入居者様の「やりたい、役に立ちたい」気持ちのままに主体的に生活していただけるようお手伝いさせていただいており、その取り組みを「自発支援」と名付けました。
「自発支援」でご自分らしさを発揮し、生活の質を高める─
「料理を振る舞う」「庭の手入れをする」「仲間と酒を酌み交わす」こんな日常生活での楽しみも、年齢を重ねると、ご家族の心配やご自身の不安から、あきらめてしまうことがあります。しかし、ベネッセではお一人おひとりのお気持ちやお身体の状態にあわせて、あえて「やりたいこと」を優先し、ご提案する場合があります。
管理された生活の中で、できないことが増えて窮屈な気持ちになるよりも、「やりたいこと」を実現してご自分らしさを発揮することでQOL(Quality of Life-生活の質)を高めていただきたいと考えるからです。
ご入居者様の「やりたいこと」を実現するためには、スタッフの支援、お仲間の励まし、ご家族様の理解など、関係者の想いをひとつにし、環境や体制を整えていくことが必要です。
ベネッセのホームでは「自発支援」を合言葉に「その方の想いを叶える」環境と体制をご提供できるよう努めています。
●「自発支援」のサイクルとお手伝いのポイント
このサイクルがうまく回ることで、
ご入居者様ご本人だけでなく、ほかのご入居者様や
ご家族様、さらにはスタッフの意欲も刺激され、
好循環が生まれます。
ご入居者様の自発的なお気持ちを大切に、
スタッフはそれを支える「ちょうどいいお手伝い」を心がけています。
https://www.dcnet.gr.jp/about/know03.php 【第三話:認知症になってもできること、認知症に対してできること】より
身体が覚えている
認知症という病気の中核となる症状は、記憶や判断といった知的機能・認知機能の障害です。しかし、知的な機能のすべてが、一度に失われてしまうわけではありません。以前から覚えていた知識や、印象深かった出来事の記憶などはまだまだ残っています。特に、家事や趣味などご本人がそれまでの生活でずっと続けていたようなこと、楽しんでやってきたようなことは、身体が自然に動くほどその人にしみついているものです。
もちろん、その人がもっている力を発揮するための環境づくりは必要かもしれませんが、そうしたことを行えることは、ご本人にとってもうれしく、自信につながるものです。
豊かな"こころ"
「認知症になると何もわからなくなる」「ボケたが勝ち」・・・本当でしょうか?
確かに、認知症の症状は時を経れば進行していきます。しかし、感情はあまり障害されず、かなり末期の段階まで残っています。例えばここがどこだかわからなくなっていても、ほんの少し前の出来事を忘れてしまっていても、悲しい、さびしい、嫌だ、うれしい、楽しいといった感情は、いつも感じています。また、感情の記憶は心に残りやすいものです。いつもできていたことができなくなったつらさや不安、覚えのないことで叱られた嫌な気持ち、自分らしさを発揮できたうれしさを生き生きと感じる心、そしてそれまでの人生を生きてきた誇りはもち続けます。
治療
薬物療法:認知症の中核症状に対してはアルツハイマー型の認知症の進行を抑えたり緩やかにする治療薬や、脳血管障害の治療薬などが用いられます。また、抑うつ、妄想、幻覚、せん妄といった認知症の行動・心理症状に対しては症状に合わせた薬物療法が行われ、適切な処方があれば改善も望めます。加えて、認知症の症状がみられる病気の中には早期発見・早期対応により治療可能なものがありますので、できるだけ早く専門の医療機関への相談・受診ができるとよいでしょう。
非薬物療法(心理療法):薬物療法以外に、心理・社会的な観点からのアプローチもなされます。これらは、(1)認知症があることによる不安や混乱、抑うつなどの軽減や、(2)認知機能の活性化などを目的に、十分な訓練を受けた心理士や精神科医などによって行われます。
非薬物療法(リハビリテーション):認知症の人の生活機能を高めようとするリハビリテーションも、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などによって行われます。また、音楽療法や芸術療法といった、感性に働きかける取り組みもあります。
ケア
認知症の症状の中でも、特に行動・心理症状は心理的な要因が作用して出現することもあります。そのため、適切なケアが提供されることによって、認知症のある方の心理的ストレスが軽減し、行動・心理症状を軽減できる可能性があります。
また、適切なケアや対応を提供するためには、認知症について正しい知識をまずもち、その人のありよう・その人らしさを理解し受け入れてそれを尊重する、といった基本的な態度をもつことが大切です。
認知症初期の生活管理能力の低下や、中期以降の生活動作の障害に対してもケアが必要です。たとえば認知症の初期では内服薬を間違いなくきちんと服用することが難しくなるので、服薬管理の支援が必要になります。 認知症が進むにしたがい、着替えや入浴、排泄動作、さらに食事摂取などに関するケアが必要になってきます。本人が自分でできることを見極めて、最小限の手助けで生活を支援することが、能力をなるべく長く保つ秘訣です。何でもしてあげるケアは、能力を奪うケアになってしまいがちです。