AKARAが、主催イベント「AKARAZAWA」に描き出したのは、魂を躍らせる宴!!!
箏、篠笛・能管からなる2人の邦楽器奏者とヴォーカリストによる3人編成で活動中のAKARA。2021年秋口より、AKARAと愛沢絢夏、この2組が「東北のロックシーンを自分たちが発信者となり、地元のバンド/アーティストたちも巻き込みながら盛り上げよう」と、合同でイベントを主催し始めた。それが、仙台と郡山で定期的に開催中の「AKARAZAWA」になる。
現在も、仙台と郡山で定期的にイベントを催しては、東北各地域や関東地区からも参加アーティスト/バンドを呼び入れ、それぞれの地域の人たちの心へ「東北から新しいロックムーブメントを巻き起こす」種を植えつけ、少しずつだが芽吹かせだしている。
その種をより多くの地域に広げようと、「AKARAZAWA」は1月28日(金)に吉祥寺SHUFFLEを舞台に、初の東京公演を主催した。この日は、AKARAのメンバーであり、箏奏者のTommyの生誕祭も兼ねての開催。さらにAKARAは、同日より最新CDシングル「BERSERKER」の発売も開始した。
消極的りんご/紗良/STEP UP BOYS(カリ)/愛沢絢夏/妄想レプリカント/AKARAが、出演。「Tommy生誕祭 『A NEW DAWN』-AKARAZAWA in TOKYO-」と題して行われた公演の中から、トリを担ったAKARAのライブの模様をお伝えしたい。
TAKAの吹く篠笛とTommyの爪弾く箏の穏やかな音色が、ライブハウスという空間の中で優しく触れ合いながら重なりあう。その調べへ誘われるようにMIKIKOが「嗚呼、蒼天(そら)に舞い散った 泡沫の夢」と歌いだした。その声を合図に楽曲は、息吹を荒らげるように「暁-AKATSUKI-」へ。強さを抱き走り出した演奏の上で、篠笛と箏の音色が舞うように軽やかに躍りだす。MIKIKOの歌声にも次第に艶やかさが塗り重なる。躍動した中にも、たおやかさを抱いた楽曲だ。早くもフロアでは、演奏に触発された観客たちが拳を振り上げ、その場で踊りだしていた。五線譜の上を軽やかに舞い躍る音色と、可憐な中にも圧の強い歌声に触れ、心が騒ぎだす。歌詞へ記した感情が熱を膨らませるのに合わせ、AKARAの演奏も次第に熱を上げてゆく。サポート陣(ドラム・ベース・ギター)の躍動した演奏へ、艶やかな音の服を着せてゆくTommyとTAKA。いくつもの弦の上を躍るように指を添えて箏を奏でるTommy。篠笛を吹くTAKAは身体をリズミカルに動かしながら、その動きと笛の音色を重ね合わせていた。MIKIKOの挑むような、でも艶美な声に身体は騒ぎながらも、心は艶やかな歌に酔いしれてゆく。
「まだまだ飛ばしていくよ!」、楽曲は一気に華やぎだした。「孤高」だ。MIKIKOが、TAKAが、身体を大きく揺さぶり、観客たちを煽るように歌い奏でだす。両指を弦の上で舞うように奏でるTommyの姿も美しく艶やかだ。観客たちと荒ぶる感情のチューニングを合わせたAKARAの演奏は、冷静という留め金を壊し、観ている人たちの理性をどんどん奪い去ってゆく。フロアでは大きく身体を折り畳み、拳を振り上げ、踊り騒ぐ祭り人が増え続けていた。そうなる気持ちもわかる。AKARAの音楽は身体だけではなく、心も熱く鼓舞してゆく。「掠れた声 振り絞って 君がいる明日へと この手を伸ばし」「生きて行こう」と歌う強い意志に触発され、魂がどんどん熱く奮い立つ。
たおやかな箏と篠笛の音色。そこへ絡む熱いロックなビート。MIKIKOの「いくよ」の声を合図に楽曲は勢いよく駆けだした。「迅雷風烈」、躍動しながらも、艶やかなメロディーで胸を華やがせる楽曲だ。AKARAの演奏へ触れるたびに抱くのが、舞い躍る感覚だ。その楽曲が激しくても、穏やかだろうとも、つねに魂を解き放つ音や歌を紡いでいるからだろう、気持ちが自然と舞い上がる。どんな苦境の中へ陥ろうと現状を変えていけと歌う「迅雷風烈」では、MIKIKOの強い意志を放つ歌声へ楽器陣が音色を寄り添えるのみならず、一つ一つの楽器が、それぞれに強い意志を持った音を響かせていた。各々が主張しながらも、メンバーみんなの感情が一つに重なりあったとき、そこには心躍る艶やかな世界が広がりだす。痛い現実の世界を塗りかえ目の前に桃源郷が現れだすような光に満ちた演奏に、心が強く惹かれていた。
騒ぎたい感情を熱く刺激するように轟くギターの音を合図に、AKARAは「Shut xxxx up !!」をぶつけだす。辛口で辛辣なメッセージを、MIKIKOは吐き捨てるように早口で歌っていた。荒ぶる彼女の感情とシンクロするように、演奏陣も高ぶる感情を荒ぶる音に変えてゆく。サビ歌では、TAKAの振りまわすタオルの動きに合わせ、フロア中の人たちもタオルや拳を振りまわしていた。沸き立つ熱情を、全身を奮わせ、演奏に変えるTommyとTAKA。MIKIKOは身体を前のめりに、奮い立つ想いを凛々しく歌いあげていた。いつしかフロア中に数多くのタオルを振り回す腕が突き上がっていた。MIKIKOが、観客たちがタオルや拳を振りまわし、ときに首も振りながら、この空間に熱風と熱狂を巻き起こしていった。
AKARAとしては2年ぶりの生誕祭。しかもレコ発公演としては3年ぶりになる。リリースできなかった悔しさを一気に吹き飛ばすように、AKARAは終盤に新曲を立て続けに披露。次に届ける「GUILTY」は、TAKAの生誕祭のときに世に送りだす予定だった楽曲。それを3年越しにお披露目することになった。
「GUILTY」は、TAKAの沸き立つ熱情と高ぶるままに走り出す気持ちを旋律に乗せた、とてもエモーショナルな楽曲だ。TAKAが熱情した気持ちを篠笛の音色にぶつければ、Tommyはたおやかな箏の音色を響かせ、沸き立つTAKAの感情を優しくも熱情した演奏で支えていた。たとえインスト曲だろうが、AKARAらしい赤々とした熱情を抱いた楽曲のように、身体中の血が熱く騒ぎ続けていた。後半には、TAKAとTommyによる音色を交わしあい共に感情と熱情を高めあう場面も登場。まるで登り竜のような様で笛を奏でるTAKA。その場で大きく身体を揺らし、爪弾く音色に躍動した唸りを描きたすTommy。罪なくらいに魂揺さぶる楽曲だ。
最後にAKARAが突きつけた新曲が、英詞曲の「BERSERKER」。MIKIKOがその場で大きく跳ねながら歌う姿に触発され、フロア中の人たちも拳を振り上げ、その場で飛び跳ね、祭り人と化していた。ヤバいくらいに胸を熱く揺さぶる、極上で熱情した和洋折衷曲だ。この曲は触れた人たちを、心を歓喜へ導き、魂を開放し、祭りの中で騒ぐ跳ね人に塗りかえてゆく。サビ歌で「Get down! Go away, away!」と歌いながらMIKIKOやTAKAが、大きく手を左右に触れば、フロア中の人たちもメンバーらの動きに合わせ、高く掲げた両手を思いきり左右へ振りながら満面の笑顔で騒いでいた。力強く手を打ち鳴らし、その場で思いきり飛び跳ね、はしゃぎ続けていた。飛べ飛べ飛べ、心に翼が映えたなら、その羽根をはためかせ、音が鳴りやむまで跳ね続ければいい。
まさに一瞬だった。でも気持ちを無垢に、無邪気に開放した最高の宴だった。この続きは、ふたたび「AKARAZAWA」で。そして、AKARAのライブで味わおうか。
◇出演メンバー
MIKIKO,TAKA,Tommy
support:千明大介(Ba.),須藤優輝(Gt.),山口タイト(Dr.)
PHOTO: 三浦真琴(maco)
TEXT:長澤智典
セットリスト
「暁-AKATSUKI-」
「孤高」
- MC -
「迅雷風烈」
「Shut xxxx up !!」
- MC -
「GUILTY」
「BERSERKER」
PICK UP
AKARA主催コンサート
【Beyond the Generations】
2022年2月9日(水)
開場 17:00 開演 17:30
SHIBUYA REX
https://ruido.org/rex/
2,400円 + 1 Drink
【チケットURL】
https://tiget.net/events/162571
■出演
AKARA
AKARA主催ライブ
【We are Regeneration】
2022年2月9日(水)
開場 19:00 / 開演 19:30
SHIBUYA REX
https://ruido.org/rex/
2,400円 + 1 Drink
【チケットURL】
https://tiget.net/events/162577
■出演(出演順)
19:30〜愛沢絢夏
20:20〜AKARA
MIKIKO生誕祭 -AKARAZAWA in TOKYO-
『My faith…』
2022年3月21日(月・祝)
開場 15:45 / 開演 16:15
下北沢 ReG
http://www.reg-r2.com
前売 3,000円 / 当日 3,500円 +1D
【チケットURL】
https://tiget.net/events/165106
■出演
AKARA / 愛沢絢夏 / HADES / 妄想レプリカント / ディアブルボア / ニルフィニティ / FullMooN
ライブ日程は、こちらから。
https://akara.tokyo/live/
SNS
https://akara.tokyo/
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