春は早起きで概日リズムを整えよう
こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。
今日は節分、明日は立春ですね。
暦の上ではいよいよ春のはじまりです。
今年はどんな春になるでしょうか。
個人的には、穏やかで、花粉の少ない春だとうれしいのですが。
春といえば、「春眠不覚暁(春眠暁を覚えず)」を思い出す方もいらっしゃるかもしれません。
孟浩然の「春暁」の冒頭部分で、中学生の頃国語の授業で暗記したのを覚えています。
以前ブログで、冬の養生は「早寝遅起き」がいいとご紹介しましたが、春の養生は早く起きるのがいいそうです。
植物は芽吹き、冬眠していた動物も動き出す春は、人も寒さに縮こまっていた冬から少しずつ活動的になりはじめる時季。
実際には「春眠暁を覚えず」より、早起きして朝日を浴び、体内時計を整えることで、日中の活動と夜の睡眠とのバランスをしっかり取ることが大切なようです。
ほとんどの生物にはおおよそ25時間の周期で変動する、「概日リズム」と呼ばれる生理現象が備わっています。
このリズムによって、身体は覚醒や睡眠、摂食や消化といった生きるための活動を適切なタイミングで活性化させています。
このリズムが崩れてしまうと、睡眠障害やうつ、自律神経の乱れ等、身体的にも精神的にも影響を受けてしまうのです。
概日リズムは、動物では特に明暗によって影響を受けることが分かっているそうです。
目から強い光の情報を受け取ることで、脳内で睡眠にかかわるメラトニンというホルモンが減少し、代わりに心の安定をもたらすセロトニンが分泌されます。
そこから14〜16時間くらいで、日中に分泌されたセロトニンを原料にして再度メラトニンが増えることで睡眠を促す。
つまり、朝の時間帯に日の光を浴びることで、体内のホルモン分泌を切り替え、概日リズムを整えることができるのです。
寝なくてもいいということではありませんが、夜ふかししてしまった日も、朝日を浴びた方が概日リズムを整えやすいのです。
日照時間が短くなり、どうしても概日リズムが乱れやすい冬は、休むこと、エネルギーを蓄えることに重きを置き、日の出と日の入りが少しずつ長くなってくる春から、概日リズムを整えて活動をはじめる。
早起きして朝日を浴びることで、概日リズムが整い、日中は活発に動くことができ、夜はしっかり睡眠をとって回復することができるということを、昔の人は経験的によく分かっていたのかもしれません。
日本では年度の変わり目もあるため、春は何かと動きや変化の多い季節でもあります。
移り変わる季節に合わせて身体のリズムを整えて、動き出す春に備えてあげてください。
かしこ