ASCOM Canon Lens Controller Mark II - 紹介編-
鳥取天文協会でもデジカメではなく、天体写真撮影用のCMOSカメラを使う方も多いのではないでしょうか。
私も、もれなくその一人です。
普段は望遠鏡に冷却CMOSカメラを取り付けて撮影しています。
CMOSカメラの多くはフォーサーズかAPS-Cでフルサイズはかなり高価になります。
少しでも写野の広い写真を撮るなら、焦点距離の短いデジカメ用の100mm以下のレンズを使いたくなります。
F値の明るいレンズは、ある程度絞らないと周辺の収差が気になります。
最近のほとんどのレンズはマニュアル絞りを持たず、電子的に絞りを制御しています。
各社のレンズマウントに適合するデジカメがないと絞りを使うことができません。
今回取り上げる製品はキヤノンEFマウントのアダプタです。
AstroMechanics社のASCOM Canon Lens Controller Mark II。
日本国内ではエレクトリックシープさんと星見屋さんが取り扱っています。
このアダプタにはUSB端子が付いていて、外部から絞りとフォーカスを制御することができます。

対応するカメラはSBIG STL, QHY, ZWOなど日本で多く使われているCMOSカメラ用の製品が揃っています。
今回取り付けたのはZWOのAPS-C 冷却CMOSカメラASI2600MC Proです。
これにSIGMA 50mm F1.4 DG HSM Artを取り付けます。
■制御
Windows用のコントロールプログラムが配布されています。
レンズコントローラは仮想シリアルポートとして認識されます。
デバイスマネージャなどでCOMポートを確認しておく必要があります。
装着されたレンズを自動認識する機能はありません。
プルダウンリストから装置したレンズを選択します。
■制御 - 絞り
Aperture Valueから絞りを選択します。
デジカメの場合は、シャッタを開いているときだけ絞りが動きますが、このコントローラはAperture Valueを選択したときに、すぐ絞りが動きます。
■制御 - フォーカス
Focus Positionはフォーカス調整ができます。
レンズを装着した時点のフォーカスポジションを知る機能はありません。
装着時のポジションが、必ず5000になります。
マニュアルでフォーカスリングを動かしても、このレンズコントローラは、それを感知できません。
今のポジションからレンズを前後に移動させるだけです。
フォーカスリングに触らなくても調整ができるので、最後のフォーカスの追い込みには良いと思います。
1ポジションがどの程度動くのかはレンズによって違います。
Position 5000から100および500ほど動かしてみました。
実際の星像で試せば良かったのですが、晴れないし寒いしご勘弁ください。
Maxim DL, APT(AstroPhotographyTool))など撮影用プログラムで直接制御できるものもあります。
ベルガモット(BergamotJellyBeans)
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AstroMechanics社の商品ページ
現在サポートされているレンズ一覧