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bien - 美宴

落語とお酒『上燗屋』

2022.02.05 13:13

こんにちは。

飲兵衛(淑女でありたい)あかりです。

きってもきれない、わたしとお酒

きってもきれない、落語とお酒

落語に出てくる飲兵衛さんのお話をしたいと思います。

一席お付き合いいただければと思います (笑)


落語『上燗屋』の中に出てくる、こんなやりとり


お客:上燗屋、ここに「上燗屋」と書いたぁるけど、こら何のこっちゃ?

店主:あつなし、ぬるなし、ころ加減で上燗と申します

お客:なるほど「あつなし、ぬるなし、ころ加減で上燗」

   酒の燗、なかなか難しぃよってね、上燗で呑ましてもらお


この『上燗屋』を聴いて、初めて「上燗」という言葉を知りました。

お燗の種類は温度帯によって6種類に分けて表現されるんですね!


その6種類が、こちらです。


◎日向燗(ひなたかん)

30度。温度の高さを感じない程度で、ほんのり香りが引き立ちます。

◎人肌燗(ひとはだかん)

35度。さわると温かく感じます。味にふくらみが出て、お米や麹の良い香りがします。

◎ぬる燗

40度。熱くはない程度で、香りがよく出ます。

◎上燗(じょうかん)

45度。注いだ時に湯気が出る程度で、引き締まった香りを感じます。

◎熱燗(あつかん)

50度。徳利から湯気が出て、さわると熱く感じます。キレが良く、香りがシャープになります。

◎飛びきり燗(とびきりかん)

55度。徳利を持つと熱く感じます。シャープな香りで、より辛口に感じます。


なんだか見ているだけで、わくわくします。

日向燗、人肌燗なんて、ほっこり和みます。


今はお家で呑む機会が多いので、燗酒も温度を変えて自由に楽しみたいと思います。

お燗をすることで香りや味が引き立つ『燗上がり』や『燗映え』という言葉もあります。

お燗にすると、ひやでは分からなかった、ほのかな甘味やお米の旨味を味わうことができます。うーん、日本酒って素晴らしい。温度を変えるだけで、人を喜ばせてくれます。


そして、体にもやさしいのです。

体温に近いので、胃腸にやさしく、アルコールの吸収も早めです。すぐにほろ酔いになるので、冷たい酒類と比べて一気に飲み過ぎることもなく、味わいながらゆっくり楽しめます。


お燗のおともに、桂枝雀師匠の『上燗屋』、ぜひユーチューブで聴いてみてください。

「スビバせんね」が、じわりじわりと笑いを誘います。

マクラ(本題に入る前の小噺)は、こんな感じです。


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お酒のお噂でございまして、これからまたおいおいと寒さが増してまいりますといぅと、日本酒のシーズンでございますが、お酒といぅものはまことに結構なもんでございますね。

「酒は百薬の長」なんて申します、面白い言葉ですね「酒は百薬の長」でございます。なぜ、酒が百薬の長かと申しますと、百薬の、長、だからでございます。

もっともこれはまぁ、呑むほぉから言ぃました言葉で、呑まんほぉから言ぃますといぅと「命を削るカンナ」なんて申します。そらそぉやそぉですね、あんまり呑み過ぎてはいかんそぉですね、やはり害もないことはない、なんでも過ぎるっちゅうことはいかんことですけどね。

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それでは、また!

今日も平和に一合か二合を!