チカラを抜くのが大事。でも結構シンドイ。。
昨日は羽生選手のショートプログラムをたまたま見て、いたく感動してしまいました。
結果は残念でしたが、それでも彼の演技は抜きん出てキレイでした。
何が違うのか、とかんがえていたところ、それは手の動きだと気づきました。
一切、手にチカラを感じさせないのです。
他の選手は、ジャンプの前後にぐっとチカラが入るのがわかります。手の形もキレイな状態を維持できないのが普通です。
それが、羽生選手は指先までが演技中ずっとキレイなのです。
両手を上げてのジャンプだって、ものすごくキレイな形でビックリです。
あの手の形はバレエでいう「アンオー」の形ですが、あれだけのジャンプで回転をして、手にしなやかさを残しておけるダンサーは、プロでもなかなかいません。
羽生選手の体幹はすごすぎます。感動しました。
全てが、音楽の流れの中で途切れることなくつながって、本当にキレイでした。
そしてふと、「これってドレナージュにも通じることだわ」と気づきました。
(レベルは全然違いますが)
実はドレナージュの時、手にはチカラをほとんど入れません。
お客様の身体に触るときにはできるだけ軽く、がとても大切なのです。
チカラが入ってしまうと、リンパ管がつぶれてしまって、流れなくなってしまうためです。
ですので、身体をできるだけ安定させて、手にチカラが入らないようにしています。
そして一定の流れるような動作で、ドレナージュを行います。
そうすることで、お客様に深いリラクゼーションが生まれるのです。
ドレナージュを教えてみて、生徒さんが一様に驚かれるのが、姿勢の維持の大変さです。
一人のお客様で1時間ほどトリートメントしますが、各箇所ごとに姿勢を安定させ、そのままキープします。
1箇所10分くらいでしょうか。
「腰が。。」「背中が。。」と、皆さん音を上げてしまいます。
それまで仕事中に姿勢がツラいと思ったことはなくて、人に教えてみて初めて、自分の体幹の強さを知りました。そのために始めたわけではなかったものの、バレエも水泳もやっていてよかった、と心から思います。
ですので、今では「仕事のために」という名目で、踊ったり泳いだりしています。
何より楽しいですしね。
そして手にチカラが入っていない人、も一人見つけました。
ワタシの推しのギタリストさんです。
この方の演奏は本当にチカラが抜けていて、そのキレイな動きを見ていると、本当に癒されるんです。
他のギタリストの方々には、まったく感じない癒しです。
きっと人知れず、すさまじい努力をなさってらっしゃるのだと思います。
何事においても、チカラを入れる方が簡単だし、ラクです。
チカラを抜くことの難しさと大変さを、羽生選手やそのギタリストさんに改めて教えてもらった気分です。
そして、なんだか自分と共通点を見つけて(勝手に🙄)しまって、ちょっとうれしくなったので書いちゃいました。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。