利益を取れる時は大胆に取る
値付けの具体的な方法として、原価の5倍以上を最低条件に挙げたが、もちろん、10倍でも20倍でも普通に付けている輸入業者はたくさんいるのだ。
価格設定に正解はない。
市場――つまりお客様が、その商品にかけるコスト(費用)と期待される効果に納得できる価格であればいいのである。
その辺の見極めが素人には難しい、とあなたは思うだろう。
確かに、値付けにはその商品に対する深い知識、市場性等の専門性が要求される。
10円で仕入れた商品を1980円で販売して売れているケースもある。
驚くなかれ、原価の約200倍だ。
同じものを仕入れたとしても私はこんな大胆な価格設定はできなかっただろう。
非常に鋭い市場分析力に裏打ちされた結果なのである。
まさに専門性の勝利の例だ。
つまりあなたは商品発掘のみならず、値付けの観点から言っても、自分の得意分野で勝負するべきなのだ。
得意分野の商品であれば、「これくらいの値段でも売れる」という嗅覚が働く。
他社の値段もだいたい頭に入っているはずだ。
独自な商品であれば、時に、大胆な価格設定も可能になるのはご理解いただけるだろう。
価格設定に正解はない、という柔軟な思考を持ちつつ、実際の輸入原価を照らし合わせて、価格を決めていくのがベストなのである。
単純に何倍ではなく、取れる時は大胆に取っていく。安く売るのは、いつでもできるからだ。
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