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楽しく続ける大人のピアノ

外の目vs.内の目

2017.11.13 10:40

他の本を探していた時、偶然出会ったこの2冊。

先に「世界最高のピアニスト」を借りて読み終えたころ、「ピアニストは語る」が図書館から届きました。

許光俊の本は、著者の思う「20世紀以降の名ピアニストたち」の「おいしいところ」「おもしろいところ」を取り上げたもの。メインで14人、そして最後に「それ以外の名ピアニスト」として複数の名前が挙がっているのですが、この本の最初・第1章で取り上げられているのがアファナシエフ。私は初めて目にした名前だったので(私あまりピアニストを知らない故)ので、「親が子供には聴かせたくないピアニスト」と述べられている個性派らしきアファナシエフに興味がわきました。


それから数日後。写真右側のアファナシエフの本が届きました。先の内容と比べたり検証したりするつもりは毛頭なく、図書館の予約の都合で偶然にこの順番で読みました、という感じ。アファナシエフの本は内容的にかなり濃く、とても興味深いものでした。これはこれで別途記述するとして、今日は2冊を並べて思ったことを記します。


「許光俊から見たアファナシエフ」と「アファナシエフ本人の語るアファナシエフ」は結構「逆」だなと。外から見た評価と内からの評価が違うのは何も珍しいことではありませんが、少しずれている、とかではなく言葉的には「真逆」な点が複数あるのが面白いなと思ったわけです。

◆許光俊の見たアファナシエフ

 ・早熟(20代で既に熟しきった)→「壊れた」(主にテンポ)

 ・彼にとって音楽とはひたすら絶望であり、孤独であり、暗鬱なもの

 ・ひたすら後ろ向きの人間、失われてしまったすばらしい過去を夢見るのが大好き


◆アファナシエフ本人の言葉

 ・晩成型

 ・過去を切り離している

 ・過去の自分を排除し、別の自分、新たな可能性を迎え入れる

 ・音楽はいたるところに遍在する。沈黙の中、静寂のなかにすでにある音楽をふと聞こえるように示すのが音楽家の仕事


それぞれ、同じ1つの質問に対する答えではないので文脈の違いもあります。言葉の一部だけを切り出しているので、単純に比較できるものでもないかもしれません。本の書かれた時期も5年ほど違うのでその分の差もあるのかもしれません。でも、「ぱっと見」は逆。そこに私の「面白いもの発見センサー」が反応してしまいました。


実際、もっと奥深いところに思考を伸ばしていくと、本当は同じことを言っているのではないかと思える部分もありました。まわりまわって、廻りめぐって大きく捉えると同じところですな、と。


他人が感じている自分と自分が感じている自分。


一緒でなくてもいいけれど、たとえ言葉が真逆だとしても、何かどこかで通じ合えるものを探しているのかもしれないな。


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私がこうして書くものについて、「真面目過ぎて読めない」、「文がかたい」、「難しすぎてわからん」、「眼鏡かけて”~ざます!”って言ってそうなイメージ」などと以前から複数の人に言われたことがあります。

もう何年も前のことだったりもするのですが、以前はそれを気にして普段自分が使わないような言葉に変えたり、書く内容を変えたり、書かなかったり、、、という行動を選んだこともありました。

それもひとつの選択肢だけど、今は違う行動を選んでます(^w^)