心感デッサン
2022.02.12 12:41
心感デッサン
2022.2.12
By frogmorton
"浮き雲 さえ 到達点 は
神手中 のみぞ 知る"
我、行き先 どこかしこ
褐色 成りて 悲しけれ
北風 ばかり
骨を すり抜け
祖 の 痛み
侘しき 胸中
もはや 盲目
桃色千尋 夢 散らん
踏み外した 時 の 路
無駄に 曲げては 伸ばす事
死 を 逸れた
十六 の 虚ろな 瞳
硝子 向こう
他界 では
春を 待ちきれぬ と
自然 全ての 陽射しを
身体 煌めかせ 燦々 浴びし
羽 いっぱいに 広げた 鳥が
何と 愉快に
ありのまま の 自由 たるや
其れ
眩しく 美しき
我が 本来 の 姿
此所に 現し
此の目 は 惹かれ
今頃 溺れかけたり 本筋
救い い出す
『雪ジョウロ が 来るよ』
睦月 如月 弥生 と
夜な夜な 祖母 の 語部
幼心 に
意味なくば 恐ろしく
だが
朝 の 階段 を
上がれば 既に
頬に 射す 光 眩しく
夕 の 家路 を
辿れば また
背中 に 映りし 紅色 長く
真っ白な 霜 を 被った
葉牡丹 は 云う
"冬 知らず視えて 尚
暖かな 春 は 来ている"
神様 拝礼す 手 も
すっかり かじかまず
白百 霊峰 遠く
朝月 仰げば
わたくしの
本来 ある 世界に 戻りたく
ただ、ただ
穏やかな 玲瓏の 蒼 に
包まれていた…