【日本産新鉱物】 伊予石 Iyoite,三崎石 Misakiite
2023.01.15 15:00
伊予石 Iyoite IMA2013-130 Iy
MnCu(OH)3Cl;単斜晶系 (アタカマ石グループ)
IMAステータス:"Approved" (IMAが設立された1958年以降に承認された有効な種)
鉱物名:愛媛県の旧国名および伊予灘にちなむ.
三崎石 Misakiite IMA2013-131 Msk
MnCu3(OH)6Cl2;三方晶系 (アタカマ石グループ)
IMAステータス:"Approved" (IMAが設立された1958年以降に承認された有効な種)
鉱物名:三崎灘にちなむ.
模式地:愛媛県西宇和郡伊方町大久
模式標本:国立科学博物館 (NSM-M43864)
原記載:浜根大輔 (東京大学),門馬綱一 (国立科学博物館),大西政之 (京都市在住),下林典正 (京都大学),宮脇律郎 (国立科学博物館),冨田宣光 (愛媛大学),大熊隆太郎 (東京大学),A.R. カンプフ (米国・ロサンゼルス自然史博物館),皆川鉄雄 (愛媛大学)
- Nishio–Hamane, D., Momma, K., Ohnishi, M., Shimobayashi, N., Miyawaki, R., Tomita, N., Okuma, R., Kampf, A.R. & Minakawa, T. (2017) Iyoite, MnCuCl(OH)3 and misakiite, Cu3Mn(OH)6Cl2: new members of the atacamite family from Sadamisaki Peninsula, Ehime Prefecture, Japan. Mineralogical Magazine, 81, 485-498. https://doi.org/10.1180/minmag.2016.080.104
愛媛県西宇和郡伊方町大久;模式地 (Oku, Ikata, Ehime Prefecture; Type locality).FOV ~4.4 mm.
四国西部に位置する伊予灘と三崎灘に挟まれた佐田岬半島の海岸で,銅を含むマンガン鉱石が海水と反応して生成した2種の新鉱物.それぞれ海の名前にちなんで命名された.
淡黄緑色針状結晶の放射状集合体が伊予石,少し濃い緑色ヘのベタっとした部分が三崎石.
文献
- 浜根大輔,門馬綱一,大西政之,下林典正,宮脇律郎,冨田宣光,皆川鉄雄 (2014) 新鉱物 伊予石/Iyoite & 三崎石/Misakiite.日本鉱物科学会年会講演要旨集,R1-P18.https://doi.org/10.14824/jakoka.2014.0_59
- 浜根大輔 (2015) 鉱物といふもの.日本物理学会誌,70,446-449.https://doi.org/10.11316/butsuri.70.6_446