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相模原の学校給食をよくする会

学校給食無償化を目指すつどいに参加しました。

2022.02.14 00:50

平和と民主主義をともにつくる会・かながわさん主催の学校給食無償化を目指すつどいにzoomで参加させていただきました。

主な目的は『アフター・コロナの学校の条件』の著者、中村文夫さんの講演を聞くこと。

アフターコロナの条件として、学校給食無償化を唱えている中村さん。確かにコロナをきっかけに給食を無償化にしている自治体もあります。(期間限定等も含む)

『隠れ教育費』にも給食費は無償化することが理想と捉えられる書き方がされています。

無償化はもちろん嬉しいです。助かります。義務教育は無償ですから、理屈も理解しています。

だけど、実は私は給食無償化には全面的には賛同できない考えを持っています。

(理由は様々なので、また機会があれば改めて書き記そうと思います。)

その賛同できない理由を上回るお話が聞けたらいいな、と期待しての参加でした。

結果から申し上げると、その期待に応えるだけの内容ではありませんでした。

給食無償化は理想です。

自校方式の給食も理想です。

ただ、デメリットもあります。

そのデメリットにも向き合いつつ、理想を実現するために何が必要なのか、さらに考えを深めたいな、と感じました。


講演の後には参加された方の意見発表などがありました。

私が大変衝撃を受けたある方の発言を紹介します。

「校長は給食(全員喫食の配膳式の給食)を止めるためにデリバリー給食を生徒に勧めている」

元中学校教員の方のご発言です。

神奈川県の中学校の先生は全員喫食の配膳式の小学校のような給食の実施に反対する傾向があります。時間がかかることや、給食指導が必要になるのが主な原因。

中でも、時間を取られることを拒む理由が「部活の時間が減らされるから」とのこと。

部活は教育課程に含まれていません。

一方、食育の時間である給食は教育課程に含まれています。

本来業務内容ではない「部活」を優先したいがために教育の一環である「給食」を拒む。それも校長が率先してその意思を示しているとは。。。

かなり衝撃的なご発言でした。

※ちなみに、私たちが川崎市の視察に行った時に伺った話では、中学校給食が始まったことは先生方にとってもメリットの方が大きかった、とのことでした。時間についても、配膳式の給食によって部活の時間がなくなることを理由に給食に反対するなら、全国的には配膳式の給食が実施されていることがもっと否定されていないと辻褄が合いません。


アフター・コロナ、ウィズ・コロナなんて言葉が飛び交う嫌なご時世。

コロナで収入が減った家庭が多い今こそ給食費無償に!というような発想には正直なところ違和感を覚えます。

教育の一環、セーフティネット、インフラとして、学校に行くだけで誰もが温かい給食を食べられる環境を整えることはコロナ禍前・・・戦後からずっと必要とされていたことです。コロナと絡めるのであれば、コロナ感染予防のために登校を控えている子どもの昼食支援が本来の「アフター・コロナ」「ウィズ・コロナ」であるはずです。感染拡大時に自主休校したくても、お昼ごはんの用意を心配して休校を選べない家庭もあるのではないでしょうか。

学校でも学校ではないところでも、子どもたちが望む場所で、栄養バランスの整ったおいしいお昼ごはんを食べて学習に取り組むことができたら本当に素晴らしいと思います。

でも、神奈川県の多くの自治体の現状は、学校に行っていても様々な理由(例えば、デリバリー給食はアレルギー対応もしていませんからね)で給食を食べられない生徒がいる状況。

子どもたちの成長や学びにコロナ禍だとかアフター・コロナだなんて、無関係です。

そんなものに結びつけずに、単純に「子どもに必要なもの(こと)」として、給食のことを考えたいと思います。

集いに参加して、新たな学び、問いの機会を得ることができました。

私たちも今月27日に会場とzoomのハイブリッドイベントを企画していますので、その参考にもなりました。

大変な状況の中、開催してくださった主催者の皆さんに感謝します。

横浜でもみんなで食べる温かい給食が一日も早く実施されますように!