デザイナーズ会議 神代欅と柿渋を知るver.1
こんにちは!
デザイン営業部の酒井です。
山翠舎では、毎週水曜日の夜にデザイナーズ会議を開催しています。
日々の施工での経験の共有や、まだあまり使ったことのない素材の共有、現場監督との意思疎通などその時によって議題があります。
そんな中で、先週と今週はひでしな商店さんをお招きしての神代欅と柿渋の勉強会が行われました!
神代欅(ケヤキ)とは、太古から火山灰などに包まれながら土に埋まっていたケヤキ。
今回お話をもらったのは山形の鳥海山から掘り出した神代の板材です。
写真だと分かりにくいかもしれませんが、それぞれの板材が渋いいい色に染まっています。
これは塗装したのではなく素材そのものの色。土の色が自然と染み込んだ色です。木目もしっかりと出ていてかっこいい!
欅は湿度などの影響で伸縮の動きが大きいのも特徴ですが、この欅は太古の年月を経て殆どくるわないという使い勝手の良さも魅力です。
偶然が重なってできる神代木は、自然の産物。もちろん数量限定の貴重な素材をご提案をいただくことができました。
そして、ひでしな商店さんの取り扱う柿渋やなども実物を持ってきていただけました!
2度塗りから3度塗り、4度塗り、5度塗り・・・と、塗り重ねていくことで色の深みがかわっていきます。
柿渋は、文字のごとく渋柿から作られる自然の塗料。害虫や気候条件から守る効能があるため、平安時代から防水・防虫・抗菌材として平安末期から使われているそうです。
柿渋は渋柿を3−5年熟成するため、塗るときの独特の匂いがきつい!ということがつきものかと思います。が、しかし!無臭の柿渋も作っているので臭いの問題も軽減して柿渋を活用することができるとのこと。
柿渋の色も味があり素敵ですが、用途に合わせて弁柄(ベンガラ)や松煙(ショウエン)などをまぜて着色することもできます。
弁柄は有史以から人類になじみ深い顔料。
弁柄は紫外線を防ぎ、防腐効果も絶大!
柿渋に好みの顔料を混ぜることで、好みの色をつけることができるのです。
日本では昔から木に塗るだけでなく和紙・布・番傘・扇子・団扇などに塗ってきた柿渋。
柿渋や弁柄は鉄を溶かすので、釘などには先に油を塗ったほうがいいよ!
古材のような風合いが出るのはこの色を配合すると味になるよ!
ウレタンなどの塗装をすると色が乗りにくいので、素地に塗るのがいい!
など、使い方のコツも教えていただきました。
価格の安さや機能性、扱いやすさなども時には大事ですが、柿渋のような昔から使われてきた天然の材の魅力は絶大で、教えてもらい、しつもんしながら…のデザイナーズ会議は
あっという間に時が経過。
また次回にもひでしな商店さんにお越しいただけることになりました。
また次回のデザイナーズ会議もお楽しみに!