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ぼんやり捉えるエジプト神話🇪🇬

2022.05.13 12:09


エジプトの歴史は遡ること5000年前。

紀元前3000年ごろ始まったエジプト文明。


文明とはなに?と、小学校の頃先生に質問したのを覚えています。


ピラミッドが造られた4500年ほど前(日本人は何してた?)で、その時点よりもっと昔からエジプト神話への信仰があったと思われます。


歴史と神話、一緒に話すとややごっちゃになるので、まずは簡単にエジプト神話について紹介します。


エジプト神話🇪🇬


特徴① 変化に富んでいる


エジプト神話は多神教である。

名前がわかるだけで1500柱にも及ぶ。

いくつか創世神話の起源があるが、中でも古い、ヘリオポリス神話が主流であり、それを軸にお話ししていこうと思います。



エジプト神話は、複数の地域で異なる信仰があったり、時に合併したり、実に変化に富んでいる。



エジプトを収めたファラオ(王様)たちは、神の似姿であったり、息子であったり、名前を引用して権力を誇示した。

【セティ1世→セト(神様)の者】

【アメンヘテプ→アメン神を満足させし者】

など。


特徴② 動物の頭を持った神様


エジプト神話は動物の頭を持った神様が多いです。


猫やワニ、ハヤブサ等々。


牛の繁殖力やはやぶさの鋭い視力と空を飛べる能力などを、昔の人は神の力と考えたからだそう。


そこから、動物を神様の化身として捉え崇めた。


エジプトではフンコロガシも神様で、ケプリという。

フンコロガシ(スカラベscarab)は、フンを転がす様子から、太陽を運ぶとされる神聖な動物。


あと、僕が個人的に好きなのはトト神は、トキの頭を持った神様。

知恵の神、学問の神、書記の守護者、時の管理人、月の神、などなど。


非常にユニークな神様が多く、興味が湧いてきます。


特徴③ 復活する!と信じている


エジプトではミイラのイメージがあるが、根本生まれ変わると信じている世界観がある。


だからファラオの遺体をミイラ化したり、後にイシスがバラバラになったオシリスの体を集めたりする。


死者の書には、有名な最後の審判のことが書いてあり、お墓なんかにその物語が古代エジプト語(ヒエログリフ)で宗教碑文が刻まれたりしている。

上は昼の書、夜の書が書かれている。


エジプト神話のストーリー


エジプト神話は複雑ですが、一つの物語として、楽しみながら新しいことを知りましょう。


知ってると、他の人に自慢げに話せます。



世界の始まり

世界はヌン(混沌の海)から始まった。


そのヌンからアトゥム(太陽神ラーとも)が生まれ、初めて生まれた大地が「原初の丘」と言われ、ピラミッド頂点にはキャップストーンはそれを模しているらしい。

たくさんの神様たち




アトゥム(ラー)から大気の神シューと、湿気の神テフヌトを産み、2人は最初の夫婦となった。


ここで出てくる太陽神ラーは有名なので、聞いたこともあるかもしれません。


生き物の住む世界の誕生


2人は大地の神ゲブと、天空の女神ヌトを産み(図の三階層目)、2人もまた夫婦となる。


しかし、ゲブとヌトはお互いを求めすぎて離れようとしなかったため、それに怒った父シューは2人(天空と大地)を引き離した。


下が大地の神ゲブ

弓形になっているのが天空の神ヌトで、星が輝き(これが天の川)

真ん中が2人を引きはなす大気の神シュー


そして生命の生きる空間が生まれたらしい。


先ほどの天井絵(昼の書)では、ヌト神が太陽神を飲み込み生み出すシーン。


その後、ヌトとゲブの間にはオシリスをはじめとする神々を産んだ。


オシリス神話

オシリス神話の主役。

覚えておくと良いです。


左から

オシリス(冥界の神)

セト(破壊の神)

イシス(再生の女神)

ネフティス(葬祭の女神) 。


オシリス=イシスは夫婦。

セト=ネフティスも夫婦。


ネフティスはオシリスの不倫相手。

(そこから生まれるのがアヌビス)


家系図の4階層目までの9神を

「ヘリオポリスの9柱神」といいます。



セトは暴風神でもあり、砂漠の神格化でもある。なんの動物がモデルかわかっていない。



オシリス神話ではオシリスはセトに殺され、遺体をバラバラにされてエジプト中にばら撒かれた。


オシリスの妻、イシスはエジプト中を探し回り(しかも不倫相手のネフティスと協力して)、不倫相手の息子であるアヌビスも協力し、オシリスは復活し、イシスとの間にホルスを授かった。

もう、キャラクターはご参照ください。。



とりあえず、冥界という、古事記でいう黄泉の国のような世界があり、オシリスは冥界の神様になった。

加えて、アヌビスも冥界も冥界の神様。


その後、オシリスの後継者として、息子であるホルス(はやぶさの頭)と、セトは後継者争いをし、80年間の法廷や、直接対決等々を繰り広げる。


ホルスはセトとの戦いの中、両目を失ったが(ホルスの目)




その両目は目はホルス神の下を離れ、エジプト全土を旅して知見を得た後、


知恵の神にして月の神・時の神であるトート神によって癒され(ホルス神の下に戻り)、回復した。



そのため、「全てを見通す知恵」や「癒し・修復・再生」のシンボルとされた。(wikiより)



最終的には、ホルスが即位する。


が超ざっくりとしたオシリス神話です。


復活 死者の審判


先の場出てきた「死者の審判」について。


死後、人が生き返って永遠の命を得るためには心臓は決して失ってはいけない。


なぜなら古代エジプト人は、人の知性は心臓に宿り、生前の悪事は心臓に染み出て残ると考えていたためである。



死後、全ての人間は死者の審判を受けるため「2つの真理の間」という場に通される。



42神と、裁判長である冥界の王オシリスがおり、死者はそこで自らの最善の行動について、否定の告白(罪を冒していない)をする


↑死者の審判


審判の書記であるトト(下右から2番目)が見守る中、片方に心臓を、片方に法の女神マァトの羽を乗せる。


潔白なら心臓は心理と同じ重さ(軽い?とも)であるとされ、それを冥界の神アヌビス(中央右)が確認する。



天秤が偏った場合、幻獣アメミト(右下)が心臓を喰らい、死者は楽園「アアル(イアル)の野」には行けず、2度と生まれ変われない。



逆に審判で認められた死者は、アアルに着くまでの長い旅の途中に多くの危険に遭遇する。


アアルに着くと一連の関門を通らなければならず神への供物の数量に従い15~20箇所など幾つかの関門を通過し(死者の書には危険回避や対処の指南が書かれている)、楽園アアルにたどり着く。



と言った具合で、死んだ後の世界、の感覚もある。


まとめ


こんな具合で、神様の世界と、この世界観と、その地位を受け継いだファラオたちの歴史が続いているわけです。


全て描いたら余裕で1冊の本になるので、部分的に気になることがあれば調べてみることをお勧めします。


少しまとまりのない感じになってしまいすいません。。


古代エジプトの実際の歴史については、また次の記事で書いてみようと思います。


日本からは-7時間の時差があります。


とりあえず、リアルタイムでの更新はできていませんが、カイロ周辺を散策し、ギザのピラミッド等も紹介したく思いますが、追々。


まだ長旅の疲れが残っており、時差ぼけもありといった感じです。


エジプト人は愉快で親切な人が多いです。

そして、英語がある程度話せるようになって、快適に旅ができています。




それではまた。