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「Vom Mädchen, das übers Wasser ging」Kallay Dusan

2017.11.14 10:35

今日は横浜は雨模様です。

意外にも、この作家の作品は当店で紹介するのは初めてかも知れません。

度々ドイツ語版を入荷するのですが、当店のお客様の中にも好きな方が多く入荷するとすぐに売れてしまうので、良い機会が無かったようです。

「Vom Mädchen, das übers Wasser ging」

Kallay Dusan(ドゥシャン・カラーライ)

スロヴァキア出身の、現代を代表する世界的な芸術家/イラストレーターのひとりですね。

日本でも度々展覧会が行われ、翻訳作品もいくつか出てはおりますが(数年前に出版された、カーライが描いたアンデルセン童話全集は素晴らしい傑作です)日本ではまだカルト的な作家でしょうか。

一部にとても熱心なファン(当店も勿論カーライのファンです!)がいるのですが、そこまではメジャーでもないかもしれません。

しかし作品は本当に素晴らしいのです。

技術、表現力、個性、どれをとっても申し分なく、独自の素晴らしいイラストレーションで、ページを開けば忽ちに魅了されてしまいます。

それは何処か、名前を出すのもおこがましい、ルネッサンス期の天才画家たちをも思わせる程で、カーライは絵の中に、かの天才達しか成し得なかったような、神秘と生命を持ち込むことに成功しているのです。

カーライの描く、まるで虹をほどいたような色彩は、他のどの画家たちとも違い、色の仕組みそのものに目が向けられているようにさえ感じます。

私は美術の専門家ではありませんが、カーライの色彩は構造色(カワセミや熱帯魚、CD、シャボン玉などで見られる、色素由来ではない光の反射等による発色)を見ているときのような感じなのです。

虹が、そのページの表面を覆っているかのような…、私はカーライの絵を湿っぽく、濡れているような絵と感じるのですけれど、それはこの色使いからなのでしょうか。

カーライが、雨の中で虹を描いているように見えるのです。

まだまだ、この芸術家の絵には興味深い部分が色々とあるのですが、長くなってしまいますので今回はこの辺りで。

当店在庫はこちらです。

Vom Mädchen, das übers Wasser ging」Kallay Dusan