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マヤ

『W旦那+(プラス)』第65話 三代目妄想劇場

2017.11.15 07:00

剛典「スイートルームかな?広いね」


理愛「剛典さん、コートを」


剛典「ありがと」


理愛もコートを脱ぎ、クローゼットの方に歩いてくる。



「あ、クローゼット使用禁止になってます」


「ほんと?あっ!理愛ちゃん、こっちに掛けるところがあるよ」



「はい」



クローゼットの中では、臣と隆二が目を見合わせている。


隆二がそっと親指を立てる。


(セーフ)


テーブルにSETしてある料理を見て、


剛典「お腹空いたね」


理愛「オーナーは何時頃到着予定ですか?」


剛典「7時の約束だけど…」


剛典のスマホに、ピコンとLINEが入る。


臣からだ。


剛典「えっと…急な取材が入って…二人来れなくなったって」


理愛「そうですか…」


剛典「今夜は泊まってきていいから、理愛ちゃんのことよろしくって」


理愛「……」


剛典「せっかくだし、二人でゆっくり過ごそうか?」


理愛「はい…」


二人は並んで腰掛け、シャンパンを開けオードブルをつまみながら、剛典が一方的にライブツアーやドラマ撮影の話をしている。


元々あまり感情を表に出さない理愛だが、時々「そうなんですか」と相槌を打つ声が、いつもより弾んでるように聞こえる。



隆二「臣…ずっと観察してなくても大丈夫だよ」


臣の耳元で隆二が囁く。


臣「俺らも腹ごしらえしよっか?」


クローゼット内にも紙皿を入れて、オードブルを持ち込んである。


さすがにシャンパンを開けるワケにはいかないので、ストロー付きの清涼飲料水を用意した。



End