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2021年 新年のご挨拶

2021.01.04 20:08

皆様、新年明けましておめでとうございます。
令和3年(2021年)の年明けです。
昨年延期されたオリンピックが開催される年になればいいのですが
現在のコロナの状況をみると、少し厳しいのではないかと危惧して
おります。
一方、我々の生活はニューノーマルということで、アフターコロナ
の生活がスタートする1年になるかと思います。

この年末年始の休みですが、有給の余っている人は28日と4日を
有給奨励日ということで、少し長い休みを取られた方も多いと
思います。
しかしコロナの影響で帰省や旅行が制限され、自宅で生活せざる
を得ない状況だったのではないでしょうか。
特に新人で一人暮らしの方は、社会人になり最初の正月で、
ご両親は帰省を楽しみにされていたと思うと、残念な年末年始
でした。
我が家も、兄弟3人のうち上の2人が既に家を出、一番下の子供は
受験もあり、実家も挨拶だけで、ほぼいつもと変わらない
土日のような正月でした。
お酒もあまりいただかず、お節をつつきながら、スポーツ観戦
でした。やはり、筋書きのないドラマというだけあって、
ボクシング、駅伝、サッカー、ラグビー他、真剣勝負は見入って
しまいますね。

さて、2021年の年頭にあたり、一言ご挨拶をさせていただきます。

2021年(令和3年)の新しい始まりです。
昨年、中国の武漢からはじまった新型コロナウィルスが世界中を
席捲し、リーマンショック以上の影響を経済に与え、人々の移動が
制限され、一気に交通、旅行、飲食業に影響が出、今年に入っても
コロナの勢いは衰えません。
イギリスでは更に感染力の強い変異種が発生し、世界でもまだまだ
収まる気配はありません。
しかしようやくワクチンの接種が米国、英国で始まり、わが国でも
2月の末より、医療従事者や高齢者より行われると、すこし一息
つけるかもしれません。
その結果により、オリンピックの開催も見えてくるかも
しれません。

このコロナの影響は、昨年は日本だけでも、成長力はGDPが5.3%の
マイナス、金額では29兆円減、コロナの影響での解雇は7.6万人、
そして我々の業界に一番影響が出る、設備投資や個人消費は半年で
マイナス5兆円とマイナス17兆円となっており、今は国の保証で
資金が回っていますが、長引けば国の支援も永遠とはいきません。
まずはコロナを封じ込めるためにできるだけのことを会社でも
個人でも、しなくてはなりません。

前述のように、早期にワクチンの接種が広がり、グローバルに
効果がでることが証明されれば少し落ち着くと思われます。
因みにワクチン開発には通常3~5年かかるといわれておりますが、
今回は1年以内という短期間で開発できたようです。
その原動力となったのが「mRNA」「ウイルスベクター」「DNA」と
いった様々な新技術を使ったワクチンです。
一般的なワクチンは鶏卵など動物細胞を使ってウイルスを増やし、
ウイルスの毒性を弱めたり、完全に不活化したりすることで人への
病原性を最小限に抑え、免疫細胞にウイルスの特徴を覚えさせる、
長年使われてきた手法で安全性も有効性も高いのですが、今回は
この概念が一変しました。
世界でいち早く実用化した米ファイザーや米モデルナなどの
mRNAワクチンが代表例です。
DNAやRNAといった核酸を用いるため核酸ワクチンとも呼ばれて
います。人体が核酸を使ってたんぱく質を作る仕組みを利用し、
人工的に新型コロナのたんぱく質を体内で作り出し、ウイルスを
使わず短期間で製造できるのが特徴で、最短1~2カ月で最適な
mRNAを合成できるもののようです。
半年~1年近くかかる従来のワクチンより格段に早い。
今回の臨床試験(治験)で証明された有効率は90%超。
初期データですが、既存ワクチンを大きく上回る効果を
証明しました。
大規模接種で早期に集団免疫ができ、この効果が経済復活の
キーポイントと言われていますので、是非とも日本でも早く接種
できる環境を構築して欲しいものです。

さて、政治では安倍政権から菅政権にバトンタッチがされましたが、
大事な意思決定が少し遅れているような気がするのは私だけ
でしょうか。世界に目を向けますと米国では、米国ファーストを
掲げていたトランプから、バランス重視のバイデン氏に
交代しますが、米国が世界の警察と言われた覇権国ではなくなり
ましたので、日本はいつまでも米国の保護国として生きるのか
どうか、中国の台頭を考えたときに、これからはじまる4年間は、
見極めまたは新しい存在感を出す日本になるチャンスでもあります。
地政学上、日本は周りが海に囲まれどこの国からも占領された
ことがなく、平和ぼけでみんな性善説で育ってきたので、どう
戦略を立てるのかも我々国民も勉強をして、政治に参加して
いかないといけません。
最近の台湾、そして、対中国で今戦っているオーストラリア等とも
連携を取りながら、東アジアでの盟主を目指さないといけないと
思います。
貿易も重視し、しかし自国の利益、世界の平和や自由を守らないと
いけない立場にならないと、と思います。

また、地球温暖化のため、2050年にはカーボンニュートラルで
ということで、日本はカーボンゼロを菅首相が宣言をしており、
ESG、SDGSといったサステナビリティのある世界のリーダーとしても
期待をされております。
人に迷惑をかけない日本の文化も、この流れにのり評価されるの
ではないでしょうか。

一方、日本国内はというと、2021年にオリンピックが行われるのか
どうかもまだ決まっていない状況で、アフターコロナについても
政府からはリーダーシップを発信していないのが現状でしょうか。
しかし、このコロナ禍で逆に弱点が見つかり、10年間遅れた
デジタル化を官民一体で進めていかなければならず、またずっと
敬遠していたリモートワークもここにきて加速し、働き方改革も
急に動きだしました。
首都圏集中から徐々にかわりつつあるのと、営業もインサイド
セールスやデジタルマーケティングが主になりつつあり、当社も
少しこれを取り入れています。
2021年はそれを定着させる年となります。
多くの企業で次は「ジョブ型雇用」の運用が始まり、生産性向上や
イノベーションの果実を得るための挑戦が加速すると思われます。

日本では従来、職務内容を限定せずジョブローテーションを通じて
幅広い業務を経験させる「メンバーシップ型雇用」が一般的でした。
定年まで雇用は保障される一方、会社から命じられる異動や転勤は
拒めず、大量生産の製造業などと親和性が高く、企業が柔軟な人材
戦略を組めるメリットはありましたが、働き手の主体性は損なわれ、
熱意を失う人も少なくなく、役職を外れた人は、言われた業務を
するだけで給与が払われるという年配労働者も多く存在しています。
そんな中、世界の3万人超の働き手に実施した意識調査の結果では、
人生の成功のために重要と考えることについて、世界では
「一生懸命働くこと」(81%) や「変化を許容すること」(80%)、
「人とのつながり」(76%)がトップ3を占めましたが、
日本では「一生懸命働くこと」(72%)に次いで「幸運」(66%)や
「機会の均等」(62%)が多かったのです。
仕事に求めるものとして「自分が好きなことができる」を挙げた
人の比率も、世界平均の40%に対して日本は29%にとどまります。
逆にテレワークの副作用も表面化しています。
グローバル企業が20年7~8月、11カ国の約1万2千人に実施した調査
では、テレワークで生産性が上昇したと答えた人の割合は、
世界平均では41%でしたが、日本は15%にとどまり、11カ国中
最低でした。
職務内容に限定がない日本では、個々の働き手の目標設定は不明確
です。上司からの指示に依存する傾向が強く、コミュニケーション
が希薄な在宅勤務になると何をやっていいか分からなくなるのが
原因です。
「21年はテレワークに対応した『アサインマネジメント』の元年に
なる」と見ています。
上司が的確に部下へ仕事を割り振り、進捗を管理し、目標達成に
つなげるマネジメントの質の向上が求められます。
目標設定が明確にできるジョブ型雇用の導入との組み合わせが
始まります。
当社も、このソフトウエアを早めにリリースしたく考えています。

一方、当社およびIT業界の動きをみてみると、昨年より始まった
5Gの普及の年になり、益々ログを取るのが大事なプロセスになり、
ありとあらゆるものをインターネットに接続して記録し、
PDCAに活かすことが個人も企業も大事になってきます。
単なる便利から日頃のログを取ることにより、病気のリスクの
アドバイス、読むべき本や知識のアドバイス、進化と成長するため
にはこれくらいの数や数値目標を達成しないとダメだよ、という
ことで、ベンチャーはニッチで便利なサービスを提供し、それを
PDCAでチューニングを行い、進化できるところのみが生き残り
そうです。

技術的には、Aiが当たり前にシステムに組み込まれ、人間の判断を
助けてくれるようになっています。
他、クラウドネイティブも当たり前になり、我々はいままで
開発を中心に業務をやってきましたが、AWSやGCP、また昨年より
取組みをはじめたSalesforceもそうですが、インフラのことも
当然理解していないといけなくなり、その周辺に整備されている
Aiやコミュニケーションツール他データレイクを構成する
ツール類も活用した提案を今後は求められます。

その中で、当社もトレーニングビジネスを開始しておりますが、
働き手のキャリアの自律性が求められるなか、注目を集めるのが
学び直しを意味する「リスキリング」です。
似た概念に「リカレント教育」がありますが、リカレントが通常、
キャリアを中断して大学などに入り直すことを意味するのに対して、
リスキリングは、仕事を続けながら自身のスキルを継続的に
アップデートしていくことを指します。
特にデジタルトランスフォーメーション(DX)の急速な進展に
合わせた実践的な職業訓練を意味することが多く、DX人材を
育成できる企業として、当社はどんどん提案を行っていかないと
いけません。
DXが進展すれば、自動化などを通じて世界で約8500万人分の
仕事が消失する一方、約9700万人分の仕事が新たに生まれるとの
試算もあるのです。
いかに変化に対応できるかが今後のカギになります。

このようなIT業界のなかで、当社では今までの常駐型サービスに
加え、一昨年よりエンドユーザーをサポートすべく、上述の
リスキング教育の一環で、ツールのトレーニング、
コンサルティングをすることによりエンドユーザーの開拓を
進めました。徐々にですが結果も出つつあります。
カリキュラムや商品としては、CELF+RPAおよびUNIFINITY、
MAとしては、Salesforceの取組を行い、21年は最初の刈り取りの
年にしたいと考えています。
他にも、提供できるメニューを増やして、SESの常駐型から、
サービス提供、価値創造企業への変化の年に変わります。
そういうValueがないとお客様からは見向きもされなくなります。
お客様にガイドをするには、もっと自分達もそのプロダクト、
扱っているソリューションを深く理解をする必要があります。

次に、採用に関しては既に内定者教育を行っていますが、
4月には7名の新卒者を迎えることができそうです。
コロナ禍、IT業界の人気と、当社では未経験でもエンジニアに育成
できるということで、毎年優秀な学生が入社してきますので、
旧人の方はうかうかしていたらすぐに抜かれます。
心して業務に取り組んでください。

その中で、今年は次の3つに力をいれてやっていきたいと
思っております。
皆様もこの方針をトレースできるように行動をお願いします。

1つ目として、スキルUPの徹底
まず、入社5年以内にエンジニア全員が基本情報処理試験に
合格すること。
若手の中には言葉をしらない人、仕組みを知らない人が多くいます。
これを解消をします。
プログラミングスキルのUPは、外販のカリキュラムを内部でも
適用し、課題のクリア他、新技術の取組み他を外販に先駆けて
やっていただきます。
外部には、業務スキル+プログラムを提案しておりますので、
我々がそれ以上のスキルを身に付けないといけません。

2つ目として、PJ管理やリーダーの視点での作業を行う
当社の場合には、今後も若手が多く入社してきます。
内定者も学生も戦力として活用する場面が多くなってきますので、
その方をいかにうまく使うのか、どのように仕事をしてもらうのか、
上述のジョブ型に近いかたちでの勤務になりますので、そのひな型
を作る必要があります。
一昨年の開発方法論の「スキル+」を1回だけ研修を行いましたが、
これをさらに充実させ、仕事の手順、品質の確保をしたく考えて
おります。
それをジョブに落とし、仕事量、難易度他をきちんと見える化し、
評価したく考えております。
他、信頼を築くために、コミュニケーション、クイックレスポンス、
納期の前倒し、これらができていない方が散見されます。
まずはこの業界は納期です。
納期が守れないのは、自分の能力を過大評価をしすぎ、または
集中力が足りないことが多いです。
計画ミスの場合もありますので、その場合には早めにアラートを
上げてください。
その時には、やみくもに対応するのではなく、きちんとログを取り、
自分の作業スピードを記述したうえで、論理的に報告することが
大事です。

3つ目は、新しいチャレンジ
昨年も同じことをいいましたし、コロナ禍何度もいいましたが、
今はパンデミックで、周回遅れの日本が世界に追いつく機会を
与えられたも同然なのです。その時間を活用できない者、
目の前の仕事しかしないのは、変化を受け入れないのと同じで、
進化できない動物は衰退のみです。
知識の習得だけではなく、アウトプットが大事だと常日頃言って
いるように、インプットだけではなく、自分がやっていることは
ユーザーの何に役立つのか、貢献できるのか、ほんとによく考え
1歩も2歩も先の仕事を行い、あえて言うのであれば、新しい
ビジネスモデルを創出できる位のアイデアを出してほしいと
思っております。
今はエンドユーザーが欲しがるDXの要素技術を提供することが
新サービスです。
会社としては、少しづつ成果給、チャレンジ給への移行を考えて
おります。給与を上げる基準は、明確に新ビジネスを顧客獲得から
デリバリーできるモデルを作れることに変えていく1年になります。

最後に、毎年のようにお願いをしておりますが、特に今年は法人会
でも健康経営が叫ばれておりますので、喫煙者は禁煙を、お酒も
コロナ禍でウエイトオーバーになるのでそこそこにお願いします。
目の前の欲ではなく、少し先の健康、健全な人生を過ごすためにも、
健康と上述したスキルUPが大事なのです。貯金と同じです。

将来のために、少しづつ準備と、悪い習慣は断捨離することを
お願いします。そして、どうしたら人の役に立てるのかを常に考え、
自分の強みを活かして日々の思考錯誤と業務遂行を
よろしくお願いします。

以上、簡単ではありますが2021年の年頭の挨拶とします。

2021年1月5日

エイ・フォース株式会社
代表取締役
菅原 俊哉