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Classic Music Diary

SHOSTAKOVICH: Film Music Vol.1

2022.02.17 10:38

BBC Philharmony, Vassily Sinaisky  (Chandos)


ショスタコビッチは40余りになる、結構多いと言える映画音楽をその生涯を通して作曲した。これらはその時々で聴いたことはあるのだが、まとまった作品集としては初めて聴くことになった。 『マクシム・トリロジー』、『銃をとる人』、『女ひとり』、『リア王』という絶対に見たことがないソ連映画のサウンドトラックだが集めて聴いてみるとショスタコビッチということもあり結構いける。色々考えながら聴くと面白い。

前衛的なところがないどころか明るかったり、ロマンティックでさえある。作曲者を知らずに聴いたらこれがショスタコビッチとはわからないだろう。ソ連の体制の意向を常に気にしながら創作した数々の交響曲と違って、映画の場合は既に当局の意向に沿った動画となっているので、 その検閲済のものに対して音楽をつけるということはショスタコービッチとしては気楽でかなり自由な音楽表現を可能にしたのかもしれない。コンスタントに映画音楽を作曲しているということは、他の自己作品での異なった音楽表現とのバランスもとっていたのかもしれない。ソ連の30年代から70年代にかけての映画なのだが、果たしてどんな映画なのだろうかとても興味がでてきた。

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