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マヤ

『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(小さな憧れ32)

2022.02.18 00:02

丸くなって気持ち良さげに寝ている猫を、臣にそっと託して隆二はベッドから出た。





コロンと臣の方に寝返りをうって、りおにひっついた隆臣が、目を瞑ったまま、なにやらゴニョゴニョ言っている。





「…隆臣がなんか寝言言ってんぞ」





「ん?なになに?」





ベッドの傍に立った隆二は姿勢を低くして耳を傾けた。





すぐ目の前に臣の顔がある。





自然に見つめ合う。





ん〜っと臣が唇を尖らせてキスを要求する仕草を見せた。





フッと微笑んで迫る隆二を止めたのは爆睡中の隆臣だった。





「…ムニャ…パンマンのお医者さんセット、買ってくれるんでしょ?パーパ…」





尖らせた唇が崩れ、臣は堪らずに白い歯を見せて笑った。





「デカい寝言言ってる」





「ふふ、笑っちゃう」





隆二もキスを諦めて笑った。





隆臣の寝言が続く。





「たまに貸したげるからね…」





「え?お医者さんごっこセットを俺たちに貸してくれんの?」





「そうよ…パーパとおとーしゃんでお医者さんごっこしてもいいからね」





「だからしゅぐに買ってくらしゃい…ムニャムニャ…」





愛しい息子のおねだりに思わず吹き出した。





りおが笑い声に反応してしかめっ面になり寝返りをうった。





「し〜っ!起きちゃうじゃんか💦」





臣と隆二は互いの口元を手で押さえ、また笑いあった。





つづく