「海の色を巡りに」展示企画について:インフィニット プロデューサー茂山さんにインタビュー!
※展示会メインビジュアル
昨今アニメーション作品をテーマにした展示イベントがとても盛況です。
新宿ではTVアニメ 「白い砂のアクアトープ」 の放送を記念し「凪のあすから」(2013年10月放送)と、「色づく世界の明日から」(2018年10月放送)との3タイトル合同展示会が開催されています。
今日は主催のインフィニット様に伺い、企画の裏側、想いについて色々と聞いてみたいと思います!
-今日はよろしくお願いします。まず自己紹介をお願いできますでしょうか。
インフィニットでプロデューサー見習いをしている茂山と申します。
元々はコンサルタントという仕事をしていましたが、転職してアニメ業界に飛び込み、配信や海外番販の営業を経て、元々好きな作品をたくさんプロデュースしていたインフィニットに入社しました。
「凪のあすから」は学生時代に大好きで、毎週放送をリアルタイムで追っていました。「色づく世界の明日から」はインフィニットに入社して初めて関わらせていただき、「白い砂のアクアトープ」は初めてオリジナル作品のプリプロから参加させていただいた、どれも本当に大切な作品です。
-もともとアニメがお好きで入られたのですね、スゴイ!そもそもな話ですが、今回の企画の経緯について教えていただけますでしょうか。
「白い砂のアクアトープ」が2021年7月放送開始でした。宣伝担当のAQUA ARISさんがしっかりとプロモーションを行ってくださっている一方、世情的にリアルイベントが企画しにくい状況だったこともあり、うちでも何か出来ることはないかと模索していました。
これまで篠原監督とP.A.WORKSさんが制作された「凪のあすから」(2013年)、「色づく世界の明日から」(2018年)にインフィニットはプロデュースという立場で関わらせていただいていたこともあり、うちの会社だから出来ること、として企画しました。各作品は製作委員会が異なるのですが、関係各社さんはご快諾のうえ、あたたかくご支援くださったので本当に感謝です。
「色づく~」放送当時に「凪あす」とのコラボレーション展をグッドスマイルフィルムさんが主催してくださっていて、その時にファンのみなさんが喜んでくださっていた印象が強かったこともあります。今回は「アクアトープ」も含めた3作品を貫く篠原さんの世界観を体感していただければと思っています。
※2019年 「凪のあすから」と「色づく世界の明日から」コラボレーション展
-今回テーマとなっている作品について簡単にご紹介いただけますでしょうか。
「凪のあすから」は海の中に街があり、海と陸を繋ぐ物語。「色づく世界の明日から」は魔法のある長崎が舞台。「白い砂のアクアトープ」は少し不思議なものが見える水族館からお話が始まります。
どの作品も「ちょっと不思議」がありつつも、キャラクターたちの心の機微を繊細に描いています。また、篠原さんの言葉ではなく動きで魅せる演出もグッとくるポイントです。「色づく~」ではまだ新人すぎて大人しくしていたのですが(笑)、「アクアトープ」では音響やV編の度に「このポイントが最高です!」と語っては監督に呆れられていました。どの作品も丁寧に作られていて、映像が美しく、人を許容するやさしさがある物語です。とにかく見て欲しい…ので、上映会に来てください!
※3作品それぞれのキービジュアル
-核心に迫りたいのですが、展示の見どころポイントについて教えてください。
展示会のタイトルを「海の色を巡りに」としました。これは3作品ともに海が身近にある物語であること、同時に「色」も大事なキーワードであることが由来です。そして、この3作品はそのものが海みたいなんです。作品の置かれた状況によって見え方が変わる…例えば、年齢を重ねると感情移入するキャラクターが変わったり、感動するポイントが変わったり。作品自体は何も変わっていないのに、です。これは篠原監督の「見る人の受け取り方に委ねたい」という部分がそうさせているんじゃないでしょうか。
海も一つしかないのに、見る場所や時間帯、季節で色が変化します。展示会に来た方が「今日はどんな色を見つけようかな♪」と作品の楽しみ方を見つけるキッカケになれば本当に嬉しいですね。
展示内容に関しましてはP.A.WORKSさんをはじめ、クリエイターのみなさまに全面的にご協力いただお陰様で、充実した物量になっていると思います。展示コーナーは水族館の生物紹介などをイメージだったりするので、小ネタに気付いてもらえたら。
それと最初の会場が渋谷モディさんで、大きなスクリーンが設置されていたのでそれに合わせて映像もたくさん流していますし、新規ボイスとしてキャラクターたちからご挨拶もあります。今回の東京会場では美海、琥珀、風花の3人も追加になっているので必聴です!
※展示の様子
-上映企画も同時開催されるということで、おススメしたい点等ありましたら。
展示会で「あなたが選ぶベストシーン企画」というのをやっておりまして、ファンのみなさんからTwitter上で「#海の色のベストシーン」というハッシュタグに寄せられた好きなシーンをセレクトし、会場でコメントと共に映像を流しています。「やっぱここだよね!」という鉄板から、「そんなところまで見てくれているんだ!?」という驚きまで。
そうやってみんなで作品について語り合ったり、「好き」を共有し合うのがとっても楽しいな!と思いました。今回の上映企画もその延長にあります。大きいスクリーンで、この作品が好きな人たちと時間を共有したい!絶対楽しい!…というのがきっかけです。やっぱり映像作品なので、映像を楽しめる場を作れるのが一番ですよね。
今回の展示会会場が新宿マルイアネックスさんということもあり、同じビル内にある新宿バルト9さんのご協力で、実現出来ることとなりました。本当は3作品一挙上映!が出来たら最高なんですが、コロナ禍において色々と制限があり、ギリギリまで粘らせていただいて、今回は2日間でそれぞれ1~2話、最終話とその一つ前の話数、とさせていただきました。展示会、上映会の準備にあたりそれぞれ見返しているんですが…しみじみいい作品だな…と感じ入っています。
-コロナの影響などもあるかと思いますが、企画にあたり苦労された部分はありましたでしょうか。
この状況下で来場者数の見込みが立てづらい部分があり、渋谷モディさんに初日から予想を上回るたくさんの方に来ていただき、整理券配布式になったことで入場出来ない・予定が立てづらいなどお客さまにたくさんのご不便をおかけしました。物販コーナーでは売切れが出てしまったことなども、こちらとしては嬉しい悲鳴ではありつつ、申し訳なかったです。遠方から来られる方もいらっしゃったのに…。現地でマルイさん側にも臨機応変に対応策を考えていただいていました。
みなさんからいただいた、もったいないほど大きな気持ちにお応えすべく、諸々の対策を練ることはもちろん、東京の追加開催では展示内容も色々と盛り込ませていただいたり、メインキャラクター20体分の新規イラストを用意したりしました。キャラクターが好きな方、世界観が好きな方、物語が好きな方、映像そのものが好きな方…いろんな方がいらっしゃるのですが、どなたでも一つは気に入っていただけるポイントがあるといいな…という気持ちです。
※福岡会場も初日からたくさんの方にご来場いただきました
※新規ボイスが追加になる3キャラクター
-熱い想いありがとうございます、次回は是非現地レポートにも伺わせてください!最後にご来場の方へメッセージをいただけますでしょうか。
この世情の中、お時間を作って会場に足をお運びいただき本当にありがとうございます。たくさん写真を撮ってくださる方、何回も来て展示を堪能してくださる方、物販でたくさん買ってくださる方…そんな姿を実際に目にしたり、私たちインフィニットのスタッフとお話してくださる方もいて。こんなに幸せな仕事があっていいのかと。
今回はさまざまな事情でご来場いただけなかった方も!
開催発表のリツイート&いいねをしてくださったり、「行きたい!」と発信してくださったり、そもそもこの3作品を好きでいてくださったり。そういう想いが福岡・東京の追加開催、そしてこの度の上映会開催に繋がっています。
インフィニットには「作品を10年運用する」という理念がありますが、やはり作品側としてはファンの方の熱量にお応えする形でこそ動き出せるので、みなさんの愛情とそれを届けようとしてくださる行動に感謝&感謝です!本当に。
おこがましいのですが、この3作品に限らず、これからも末永くみなさんの「好き」を大事にしていって欲しいです。
-今日はありがとうございました!!
※インフィニットのスタッフの皆様
【開催概要】
「凪のあすから」×「色づく世界の明日から」×「白い砂のアクアトープ」
コラボレーション展~海の色を巡りに finale~
【東京・新宿会場】
新宿マルイ アネックス6F カレンダリウム4
2月26日(土)~3月7日(月)
【開催時間】
11:00~20:30
(最終日のみ19:00まで)
※新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため急遽中止・営業時間の変更を行う場合がございます。
【展示概要】
・新規描き下ろしイラストの追加
・展示資料の新規追加
・新規グッズ販売(事後通販は3月中から開始いたします)
・「白い砂のアクアトープ」メモリアルファンブックの店頭販売
・ファンが選ぶベストシーン放映
・描き下ろし等身大パネルの設置
・フォトスポット
・スタッフ・キャストからのメッセージコーナー他
【入場】
無料
※2月26日(土)・2月27日(日)のご入場は混雑緩和の為、事前予約制とさせていただきます。2月18日(金) 12:00より、下記URLからお申込みいただけます。
・2月26日(土)入場ご予約分 https://teket.jp/238/10428
・2月27日(日)入場ご予約分 https://teket.jp/238/10455
※入場方法等、最新の情報は下記をご確認ください。
https://www.0101.co.jp/005/event/detail.html?article_seq=45708&article_type=sta