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マヤ

『理性②』(続・臣隆妄想劇場14)

2017.11.14 14:30


次第に隆二が大人しくなり、



そっと唇を離してみる。



「はぁ…は…ぁ」



お互いに息づかいが荒い。



「…隆二?」



全身に酒が回ってるようで、



臣の腕の中にいる隆二は、ほんのり赤く染まり、



息をのむほど色っぽい。



「はぁ…きつ……い」



「もういいだろ…帰れよ…臣」



臣は下唇を強く噛み、悲しげな表情を浮かべる。



…どうすれば信じてくれんだよ?



本能的に臣が行動を起こす。



隆二の首に唇を押し付け、



場所を変えながら、音を立て強く吸う。



「⁉︎…なに…すんだよ…やめろ!」



唇が離れたと思ったら、隆二の上体を少し起こし、Tシャツを剥ぎ取る。



えっ⁉



アルコールのせいで、状況を把握するのに時間がかかる。



目を凝らして見ると、



ピアスを激しく揺らしながら、



臣もTシャツを脱ぎ捨てている。



お互いに上半身ハダカのまま、



隆二を強く抱き寄せた…




あまりの衝撃で、



隆二の体に電流が走る。



今まで何度も唇を重ねてきたが、



こんな風に体を重ねたことはなかった。




「は…なせよ…臣…」



「俺は…お前だけなのに」



「信じてくれないなら、こうするしかないだろ…」



また唇を合わせ、舌を絡ませてくる。



いつもしているのとは、まったく異なる激しい口づけ…



そんなことはしないって言ってたのに…



…あ…でもそうじゃないな…



どこかでこうなることを望んでたのは、



俺の方かもしれない…



しばらく一方的で強引な愛撫が続き、



「はぁ…」と臣が一呼吸する。



やっと自由になった両腕を、



ゆっくり臣の首に回して、隆二が言う。



「臣…ひとつになりたいの?」



「そうするしか…」臣が答える。



「そうなったとして…今まで通りに…歌える?」



「……」



返事はない。



きっと今まで通りってワケにはいかない。



だから、そこは…



絶対に越えちゃいけない一線なのに…



しばらく見つめ合う二人。



一瞬、険しい表情を浮かべ、



意を決したように、また強く口づけをしてくる臣。



荒々しい生き物のように、



臣の舌が絡んでくる。



ダメだ…辛い…



無理やり臣の顔を引き離し、



「臣…聞いて…お願い」



「…な…に?」



息が荒く、声がうわずっている。



「どうしても俺と…そうなりたいのなら…俺達のあの部屋でしてよ…」



「……」



「ここではやめてくれ…」





「…別れた後が…辛くなるからさ…」





「……」





隆二は左腕で顔を隠している。



汗か涙か…目から光るものが落ちた。



長い沈黙の中、臣の息づかいだけが聞こえる。



隆二は、声が出そうになるのを、グッと押さえている。



「別れた後の話なんかすんなよ…」



絞り出すように、そう呟くと、



臣は隆二から離れ、ベットにうつ伏せになった。



二人でいるのに、



切なくて、孤独な時間が流れていく。







二人はそのままで朝を迎えた。



すっかり日も高くなった頃…



「隆二、大丈夫か?…帰るぞ」



そう言って、臣はベットの横に立ったまま、



よく冷えたペットボトルを、隆二の頬にくっつける。



「ん…」



気分が悪い…



こりゃ完全に二日酔いだな…



「シャワーは家に帰ってからにしろな」



「ん…顔だけ洗ってくる」



「ほら」と手を差しのべて、隆二を起こす。



一瞬ふらつき、臣に持たれかかる。



昨日のあのセリフ…怒ってるだろな?臣…



しばらく立ったまま無言で抱き合う二人。



隆二は、臣の左肩に顎を乗っけて、ようやく立ってる。



「洗面所までついてこか?」



あれ?優しい…



「大丈夫、一人で行けるよ」



そう言って臣の顔を見上げると、



「うわっ …お前…ひでぇ顔」



「目、腫れてるぞ!鏡見て来てみ」



笑って優しく送り出す。



ふらふらと洗面所へ向かいながら、



臣…怒ってないのかな?



「ゆっくりでいいからな!」



キッチンでコーヒーメーカーのスイッチを入れながら、臣が声を掛ける。



鏡に写った自分の顔を見て、しばらく立ち尽くす隆二。



うわっ…ホントだ!ひでぇ顔…



ん?…なんだ?このアザ…





入れたてのコーヒーを手に持ち、



広いリビングのソファーに腰掛けようとすると、



洗面所から隆二の絶叫が聞こえてきた。



「なにこれーっ!?…キ…キスマークだらけじゃん…」



何も答えないで、片方の眉をひくっと上げて、



コーヒーを飲み微笑む臣。



「明日の撮影どーすんの?これ…」






未遂だよ…未遂





理性の勝ちだ…






End




引っ越し先までお付き合い頂いている、フォロワーの皆さんに感謝をこめて…


幻の回となってしまい、閲覧出来なかった

『理性②』UPします。


いつもご愛読ありがとうございます(^^)