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色の魔法で未来を変える!  色彩幸師   工藤真紀

春の訪れを感じる色

2022.02.25 05:39

寒い日が続いておりましたが、

2月も終わりに近づき、窓越しの日差しからは、

春の気配が感じられるようになってまいりました。

無彩色にも思える冬に風景から

少しづつ目に見えるも増えてきたように思います。


日本人は、古来より色に敏感んな民族と言われ

その季節によって、様々な色を使い分け、

そして色に名前を付けてきました。

その名前は、花の色、鳥の羽の色、空の色。

様々な物がモチーフとなっています。


先日、結婚式でお衣装を担当される方とお話をしている際に

鶸色の色打掛けが話題になりました。


皆様、鶸色ってどんな色かご存じでしょうか?

鶸色とは、日本の伝統色名の一つで、鎌倉時代に生まれた色とされています。

鶸(ひわ)という林などに住む小型の鳥の羽根の色からきている、

黄味の強い黄緑色を表す色です。


鎌倉時代の方々は、春が近づいてくると晴れた日には、

小鳥の鳴き声も近くで聞こえるような気がする。

そんな思いから、この色から鶸の鳴き声や羽の色を思い描き

春の訪れを感じていたのかもしれません。


色一つをとっても、

そこに込められた思いや風景があって

それを知るだけで古人からのメッセージを受け取っているような気持になります。

日本の伝統色名って、本当に素敵ですね。