ヤングケアラーだった
2022.02.27 08:24
●母のくるしみ
私は、11歳から「ヤングケアラー」をしていた。
両親が障害者になり、弟2人を含め5人家族の家事や育児を担った。
自分自身が、母が病気になった歳を越えて思う事。
母はなぜ、精神的に追い詰められたのか。
母は、結婚して仕事を辞め、家庭に入った。3人の子どもを授かり懸命に育児をすることとなった。
女性は、結婚を期に環境が大きく変わることが多い。
仕事を辞めた喪失感、結婚への楽しみと不安、子育てへの不安などがある中、環境に適応しようと努力する。しかし、困難なことが多く、サポートも少ない時代。
母が病気になることも想像出来る。
私も3人の子どもを育てみて、少し理解ができたのかもしれない。
私は、ヤングケアラーの経験が子育てに生きたと思っている。
自分が必要としていた事を意識して育てる事が出来ている。
3人の子どもを育てられた事が喜びや感謝になった。
子育てをして考えたこと。
●子どもは全力で愛を求めてくる
それはこんなに人に必要とされる事があるだろうか!ということだ。
子どもは、全力で親を愛し求めてくる。
全力なので親たちは、受け止めようと努力する。
その道のりでは、困難な事がたくさん起こる。子育てに疲れ果ててしまうこともある。病気や障がいや家庭不和や経済的な状況など様々である。
●誰にでも「居場所」が必要
いまは、そんな時に何でも誰でも相談できる居場所があるといいと漠然と考える。
これから先の時代は、全ての人がサポートを受けられる社会になって欲しいと願う。
どんな人にも優しく出来る社会となれば、一人ひとりが幸せを感じられるだろう。
ヤングケアラーをしていた小さな私は、しんどいと感じていた。
ただ、その経験は、歳を追うごとに財産に変わっている。