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行きたかった松本へ

2017.07.31 15:00

 皆様お元気ですか?今年は梅雨明けしないうちから、暑い日が続きましたが、体調を十分にお気をつけてください。こう暑いと避暑地に行きたいですね。


 長野市への出張の前日、せっかくなので松本に向かいました。松本は七年前の工場見学の際に通過しただけで、ゆっくり訪れたい街でした。 


5月30日、長野も初夏と呼ぶにはものすごく暑い日となりました。長野駅で新幹線から【特急ワイドビューしなの名古屋行】に乗り換えます。ビルから住宅街へと車窓の景色が変わり、しばらくすると「お客様に申し上げます。間もなく、日本三大車窓の一つがご覧頂けます。眼下に望む善光寺平は…」と、アナウンスが流れます。

「あー、こんなアナウンス、嬉しいな!」と、旅の情緒が一層深まり、これから望む車窓の風景や、街の散策にものすごく期待が高まります。標高が高く急な斜面を列車が走り抜け、姥捨駅付近からは山の斜面に段々の田んぼを見下ろし、その先には広大な善光寺平に長い千曲川の流れが一望できます。

「わー、本当に素晴らしいな!」と、日本三大車窓と名付けられた理由が分かります。だんだんと車窓も変わり白樺の木々の間を進むと、右手に雄大な北アルプスがそびえ立ちます。『ずっと見ていたいな!』と、その時点で大満足。帰りもこの風景が見られると思うと、とても楽しみです。 

 松本駅を降りると、平成28年に、平成の名水百選として整備されたと言う【深志の湧水】が出迎えてくれます。「わっ、甘い!」柄杓が用意され、一口飲むとその水は甘味があり、サラッと喉を通過します。「この水で、水割り作ったら、絶対に美味しいよな」などと思い、駅近くでレンタル自転車を借り、いよいよ出発です。

 ここ数年は、観光地の移動にレンタル自転車を借ります。交通機関の待ち時間もなく、渋滞も気にしないでよく、目的地まで乗って行けます。大した運動にもならないと思いますが運動不足解消?にも、とても重宝しています。


 駅前から少し離れた所に行くと松本は瓦葺きの古い建物が残り、とてもきれいな街です。凝り性のせいか、少しでも松本城が建てられた歴史が知りたいと、松本城の旧名【深志城(ふかしじょう)】と同じ名前の深志神社に参ります。お諏訪様と菅原道真公をお祀りする深志神社は、信濃国守護・国司の小笠原氏と深い関係があり、お宮が建てられたその約一六五年後に、深志城を築城すると、その守神とされました。ここでも天然水が流れ出ていて、とても美味しい。


 次は源智井戸に向かいます。パンフレットなどにも登場するこの井戸は、今から約百七十年前に書かれた「善光寺道名所図会」と言うガイドブックに【当国第一の名水】と言われた程だそうです。

2メートルほどの大きな八角形の井戸から毎分約二百㍑の水量を自噴しているそうで、コンコンと言うよりは滔滔と湧き流れています。柄杓で水を取り、タオルハンカチに掛けて首元を冷やすと、『あー、気持ちいい。』そしてまた、ゴクリ。「こんなに飲んで、大丈夫かな?」立ち寄る所で美味しい水を飲みますが、汗で出てしまうせいか体が欲しているようです。案内書を読むと標高の高い山々に囲まれ、美ヶ原高原からの伏流水が豊かなので、街には湧水が多くあるそうです。

 遠くの山に寺々の大きな屋根、百年は経っているだろうと言う古い建物などを横目に風情のある街並みを走ると、女鳥羽川が現れ、豊かな水量の美しい流れがしばらく暑さを忘れさせてくれます。

「あー、お腹すいた!」時間は十二時過ぎ。松本の親戚の家によく行くと言う友達から聞いた、オススメのそば屋さん、むく庵さんへ。「路地に入るし、観光客は分からないだろうな?」という場所にあり、地元のお客さんが多そうです。メニューを見ると、五目そばの画像がとても美味しそうだったので、冷たい五目そばを注文いたしました。五目そばが出ると、最初に汁を飲みます。「わっ、美味っ!」と出汁が利き冷たくて美味しい。次にそばだけ、その次に山菜やかまぼこ等の具と一緒に食べると、そばの歯ごたえと喉越しの良さと、それぞれの具の味が合わさりとても美味しい。

 「さっ、行こうか!」と、冷たいそばで体も涼しくなり自転車乗り再開です。松本は空気が綺麗なせいか、街の色も透明感があります。そんな美しい街並みは武家町だからか、縦横に整った印象があります。古い家屋や新しいお店、川魚専門の魚屋さんなど、珍しいお店が混在する通りを進むと道が広くなり、日本銀行松本支店と書かれた建物が現れます。「すごい、日本銀行だって!」と、カッチリとした雰囲気の建物を見て、日本銀行に支店があるのを初めて知りました。

 

 その先に、広いお堀が広がり【国宝 松本城】と書かれた大きな石標がその威厳を放っているようで、大きなお掘りに木々の緑が美しく、凛とした雰囲気で出迎えてくれます。そして、次号はいよいよ松本城へ。