カテーテルアブレーション(AF)
AFの種類
発作性AF:発症から7日以内に停止
持続性AF:7日から1年
長期持続性AF:1年を超えて持続
永続性AF:洞調律化を断念したAF
術前
抗凝固薬は続けているか?
ワーファリン、ダビガトラン(プラザキサ)は拮抗薬があるが、エリキュース、リクシアナ、イグザレルトは拮抗薬がない。
種類 当院はどれ?
・高周波カテーテルアブレーション:発作性、持続性、長期持続性AFに適応
・クライオバルーンカテーテルアブレーション:発作性、持続性AF
・ホットバルーンカテーテルアブレーション:発作性AF、持続性AFは追加予定
・レーザーバルーンカテーテルアブレーション:発作性AF
手順
1. モニター類、三次元マッピング用パッチ、食道内に温度計(左房後壁)
2. 穿刺し、シース挿入。
FVや右内頸静脈、右鎖骨下静脈などから、ロングシース2本、ショートシース1本、3-4Frのシース1本
3. シースを挿入したら、シース内の血栓予防のため、ヘパリン3-5ml
4. 冠静脈洞に多極電極カテーテル留置:左房電位の記録と除細動(Biphasic, 1-30J)を行う。
5. 右室にペーシングリード留置
6. ブロッケンブローをして、ロングシースを左房内に進める。
ここからはシースからの空気混入に要注意!RCAの空気塞栓や脳塞栓に注意!
もしST上昇でRCAの空気塞栓が疑われたら、冠動脈造影で確認する。
7. 本格的にヘパリン化。ACT300-400sec
8. 150-200bpmでペーシングをしつつ、ロングシースからPV造影。
9. マッピング(左房の形状と電気解剖学的マッピング) 当院はどれ?
・CARTOシステム
・EnSiteシステム
・Rhythmiaシステム
これ以降は、体動によりマッピングと実際にズレが生じてしまうため、注意。
10. AF誘発と除細動
AFの発生原因場所を探るため、AF中の電気解剖学的マッピングを行うため
11. アブレーション
ロングシースを通して、肺静脈に多極輪状電極カテーテルを挿入し、アブレーションを行う。
呼吸による動きを抑制したい場合は、TVを下げる。
多極輪状電極カテーテルで電位の消失を確認する。(PV→LAの隔離)
洞調律が肺静脈内の多極輪状電極カテーテルで捕捉されないことを確認する。(LA→PVの隔離)
注意点
・左PVI:左心耳電位とPV電位を分離するためにCS遠位部または左心耳ペーシングを行う。
・右PVI:近接する右横隔神経障害を予防するために横隔膜筋電図(CMAP)を行う場合は、筋弛緩が効いていない状態でなくてはならない。当施設でCMAPをするか確認。右横隔神経麻痺が起こっても、通常は数ヶ月以内に改善する。
左房後壁近傍の時は、食道温に注意する。焼灼では39度で中止。クライオでは20度で中止。ホットバルーンカテーテルでは、39度で胃管から冷水注入する。
添付文書には、禁忌は脳出血直後しかないが、実際は喘息患者も使用しない方がいい。
心筋細胞の伝導促進作用があるため、PVの潜在性伝導の確認が行える。
潜在性伝導がなくなるまでアブレーションを行う。
AVnode伝導を抑制するためAVブロックになった場合は、ペーシングを行う。
13. イソプロテレノールの高用量点滴 (プロタノール 5-16μg/min*2-5min) 実際の使用法をチェック
非選択的β受容体刺激薬。
PV以外からのAFの発生源の有無を確認する。
β2受容体刺激による血管拡張から血圧低下を認めることがあるが、点滴を中止すればすぐに戻る。
14. シース抜去
15. プロタミン
注意点
・高周波カテーテルでは、生食でイリゲーションを行うため、輸液過剰にならないように注意!
・長期持続性AFのアブレーション後は洞不全により一時ペースメーカーが必要となることがある。
合併症とその対応
・心タンポナーデ
左房は低圧系なので、心嚢液が溜まるには30分ほどかかる。血圧が保てるのならば治療は継続して構わない。ある程度溜まったら、心嚢穿刺ドレナージとドレーン挿入。ドレーンを挿入しても心嚢液が溜まってくる場合やドレーンの排液量が100ml/hr以上の場合に開胸止血。