笠置さんの花台

705号室のキッチン解体作業の日に古い棚板や扉を捨てるのが忍びなく、大家さんにおねがいしてもらい受けたままずっと置いていた。

長い間(たぶん40年以上)住んでおられた方は母と同じくらいのお年の優しい女性で、いちど貸し部屋のイベント時に珈琲を飲みに来てくれたことがあった。古い部屋のキッチンを見たとき、ていねいに小綺麗に住まれていたんだなぁと思った。もらって帰った板は何かに作り直してもらおうと、地下のお花屋さんの笠置さんに渡していた。

お花屋さんだけど、大工さんもできるそうで。

つい先日、花を置く台を作ってくださいと超ヘタな絵を書いてメールを送った。

窓部屋を整え始めて２日目にふらりと笠置さんがやってきて、出来上がったよと2つの花台を見せてくれた。

まぁ！なんと素敵なんだろう。仕掛けがあるよと言っていたけど素晴らしすぎる花台だった。

705号室のおばあちゃんが見たら何て言うだろう。大切にしようと思う。窓部屋の仲間が増えたなぁ。