らぁ麺 稲田(西鉄平尾)
博多区美野島の古い商店街の一角に、2022年1月オープンしたばかりの新店。都城の豚肉を使った豚丼で人気の『豚マニア丼 稲田屋』の手掛けるラーメン業態。最近福岡には「あご出汁」の清湯ラーメン店が増えているが、こちらもあご出汁がベースになっている。明け方に中洲で食べたのもあご出汁ラーメンだったので、8時間くらいのインターバルでまたあご出汁ラーメンとなった。
自家製麺で麺が切れたら終了とは聞いていたが、まさか手動式の「小野式製麺機」を使用しているとは。割り箸に焼印がされていたり、なかなかしゃれとんしゃーな雰囲気。豚肉に自信のある店なのは分かっていたので、一瞬チャーシュー麺を頼もうかとも思ったが、初訪なのでやはりノーマルの「後光醤油らぁ麺」をオーダーする。
焼きあご出汁と甘醤油を合わせたスープはかなり甘めで、実に九州らしいアプローチと感じたが、関東の人間はかなり甘さを感じるのではないだろうか。油分も程よい量であご出汁の優しい旨味が広がるバランスにまとめてあり、丁寧な仕事が感じられる。そして小野式1型で作られた自家製麺は北海道産小麦を使ったもの。独特のテクスチャーで啜ると口の中で軽く踊流、啜ると楽しい麺だ。
豚マニア丼の店だけあって、チャーシューは宮崎都城観音池ポークを使った低温調理のしっとり柔らかなもの。調味は控えめで肉の味が良く分かるようになっている。店では白ごはんに乗せて稲田屋オリジナルの「肉マニアソース」をかけて食べることを推奨している。次回は肉増し必須かな。
非常にレベルというか完成度の高い麺料理だとは思うし、私自身もとても美味しく頂くことが出来たのだが、食後感はラーメンというよりもうどんや蕎麦に近いかも知れない。あぁラーメン喰いてぇ、と思って行くと肩透かしと感じる人がいるかも知れない。
らぁ麺 稲田
福岡市博多区美野島2-26-27
西鉄天神大牟田線「西鉄平尾」駅より徒歩13分