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#三橋貴明 - #デジタルデータ #お金 の本質

2022.03.03 10:07

「新経世済民新聞」様より

シェア、掲載。


ありがとうございます。

感謝です。


日本経済 2017年1月2日

【三橋貴明】お金の話


経済成長とは何かといえば、モノやサービスの購入という

「需要」を埋めるべく、(主に)企業が投資を拡大し、

生産性を高め、供給能力を引き上げるという現象になります。


生産性向上で供給能力が拡大すると、マクロ的には

「実質賃金の上昇」という話になるため、

国民が豊かになります。


豊かになった国民はモノやサービスに対する需要を高め、

さらなる生産性向上のための投資を促します。


これが、資本主義経済における経済成長の「黄金循環」です。

お分かりでしょうが、上記プロセスには「お金」が

まるで出てきません。必要なのは、需要拡大と

生産性向上であり、お金の量を増やす、ではないのです。


この世にお金が存在しなかったとしても、

上記のプロセスは成立します。人類文明は、

モノやサービスの生産により得られる「所得」の

名目値を把握するために、お金という「技術」を

利用しているだけなのです。


とはいえ、現実には人々はお金を「財産」として見てしまいます。


結果的に、お金を貯めこみ、お金の量が増えることを

「幸福」と感じてしまうのです。


もっとも、脆弱な存在である個人がお金を愛好し、

「将来不安を解消するために貯蓄する」気持ちはよく分かります。


問題は、お金を創出することが可能な存在である政府、


より具体的に書くと、


「国債発行と財政支出により、マネーストックや需要

(モノ・サービスの購入)を主体的に拡大することが可能」

な政府までもが、お金を愛好し、支出を削減。


増税により国民からの所得の分配を増やし、

需要を収縮させることが「善である」といった奇妙な

考え方が、政治を支配してしまうことになります。


理由はいくつもありますが、一つの要因として

「お金に対する無理解」が

あるのではないかと思うのです。


お金とは、債務と債権の記録です。つまりは、債務と

債権が「記録」された時点で、お金が創出されます。


お金という債権があった場合、反対側で必ず誰かが

「債務者」になっています。お金とは、債権と債務の増加、

すなわち貸し借りの繰り返しで増えていくものなのです。


ところが、経済学的にはお金は「財産」です。


債務者の存在を無視し、債権(資産)の部分に過剰に注目し、

経済学においてお金は語られます。


そして、「お金は財産」という価値観は、

一般の民衆の価値観と一致してしまうわけです。


結果的に、政府は緊縮財政を推進することで支持を高めてしまうのです。

この種の誤謬を解かない限り、我が国で真っ当な

デフレ対策が打たれる日は来ないのではないか.....


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Yusuke Kusuyama - 楠山祐輔


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芸術系ブンジニアクリスチャン。認知症の母の介護を15年近く。

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【紹介】日本人が本当は知らないお金の話 Knock‐the‐knowing (三橋 貴明)

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今回紹介するのは、 日本人が本当は知らないお金の話 という本です。

日本のみならず世界の人々が読むべき黄金の書。

もしこの本に書いてあることが日本人の常識になれば、日本の景気は回復し、日本の国家財政も劇的に改善するでしょう。

まず、本書39ページに書いてあるとおり、アメリカ大統領ベンジャミン・フランクリンが「1ペニーの節約は1ペニーの所得である」という概念のごとく我々はお金を貯めることによって豊かになると思っています。将来のリスクに備え、貯金することが将来の安心を買うことになると思っています。

それはアリストテレスの時代から人類はそのような概念にとらわれていたようです。しかし、個としての貯蓄が国家全体に蔓延したとき、国家は不景気に陥ります。人々が金を溜め込むのには、その金銭自体に価値があると思い込んでいるからです。

しかし、三橋氏は言います。

本来通貨という概念は「債務と債権の記録である」ということ。これはメソポタミア時代に始まった概念であり、その時代は通貨はなく、債務と債権の記録を粘土板に記録していただけであったそうです。

そして160頁にも書いてあるとおり、経済が成長すれば負債が増えるのです。

つまり国家財政を緊縮すれば不景気になる。財政健全化すれば景気がよくなるという財務省のアナウンスは大嘘なのです。

これに対して、この債務と債権の記録を通貨によって管理し、その貨幣を金という財物と等価交換するというシステムの始まりにより、人類は大いなる誤解をはじめます。

すなあち、アリストテレス、アダム・スミス、ジョン・ロックらがとらわれた「貨幣自体に価値がある」という誤解です。

そして、人類だれもが貯蓄を善とし、国家までもが財政を緊縮することによって161ページに書いてあるように貯蓄=支出(消費+投資)に回らなかったお金であり、GDPは消費と投資の合計になるわけですから、GDPが縮小し、経済が停滞するわけです。

しかし、やっかいなことに、経済が縮小し、デフレが促進すればするほど、貯蓄しているお金の価値が上昇するので、金持ちであり、金自体に価値があると誤解している大富豪ほど、自らがもっている資産価値を増やすために政治家に働きかけてデフレを促進させようとしますします。しかし、消費経済が停滞すればそれら大富豪が所有している企業の売り上げも低下するわけですから、実質的には誰もが損失を蒙るのです。

この「お金自体に価値がある」という概念に人類がとらわれつづけ、貯蓄は善である、緊縮財政は善であるという考えが蔓延するほと人々は不幸になるのです。

その事実をこの書は極めて平易に分かりやすく解説しています。

この本を読んで、本来あるべき金の価値、通貨の用途とは何かを私たちを再認識しなければなりません。

経済復活の基本的原理がここに書いています。

非常によい発想転換の本ですのでぜひとも読みたいものです。

以上、興味のあるかたは、実際の商品をアマゾンなどでご確認ください。

今回は、最後までお付き合いありがとうございました。

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日本経済 2017年1月2日

【三橋貴明】お金の話

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