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退屈と惰性と 改

KD レッドアラート レビュー

2022.03.05 01:25

 今回のレビューは、トランスフォーマー キングダム より、

“KDー18 レッドアラート” です。


 オートボットの

“保安員 レッドアラート” が、

アースモードになってキングダムで発売されました。

 例のアクリルスタンド、せっかく買ったので今後G1リメイク系のレビューをするときはオリジナルトイのパッケージイラストイメージのポーズと一緒に撮影したものを最初に貼ろうと思います。

 もっとも、オリジナルトイのイラスト、パースが効き過ぎてて現行トイの可動域を持ってしても再現が難しい・・(笑)


 さて、ウォーフォーサイバトロン トリロジーの第1章、シージではサイバトロンモードで発売されたレッドアラート(日本名アラート)が、古参ファンには馴染み深いランボルギーニ・カウンタック(らしき車)に変形する、いわゆるアースモードで再登場。

 海外ではウォルグリーン(薬局チェーンらしいですね。なんでそこでTF?)限定販売となったものなので、日本での発売は怪しいか? よくてモール限定ではないかと思っていたのですが、まさかの一般発売。

 しかも同じキングダム関連の大量延期もどこ吹く風で当初の予定通り、2月末に発売されました。

 スコルポスの立場が・・

 海外では限定扱いのためか、ゴールデンディスクカードは付いてきませんでしたが、まぁべつにいいかな。

 レビューしていきます。


ロボットモード

 シージ(SG)版の流用なのですが、ビークルモードの外装パーツはそっくり変更されている一方で、ロボットモード時のみ露出するパーツについてはそのまま、成型色や塗装が変わっているのみです。

 なので、ロボットモードの見ためはSG版からほとんど変わっていません。

 造形的にはビークルモードでボンネットになる胸部に違いがあるだけ。

 初代アニメデザインで印象的だった腕部の袖は再現されていません。

 トイは同型のサイドスワイプ(日本名ランボル)とレッドアラートは、アニメでは配色以外にも何箇所かデザインを変えることで差別化が図られていたのですが、今回の一連のリメイクでは配色と頭部以外の違いは再現されませんでした。

 まぁ、アラートの袖についてはマスターピースでも再現されなかったので、仕方ないかな。

 また、初代アニメでは白かった前腕や太腿が赤くなっています。太腿に関してはオリジナルトイでは赤かったので、折衷案的なカラーリングということなのかもしれません。

 とまぁ、細かい部分でオリジナルとは異なるわけですが、SG版では省かれた肩のロケットランチャーが追加されたことでアラートらしさはかなり増した印象です。

 

 胸部のエンブレム。

 シージでは消防のエンブレム(?)とオートボットのインシグニアが一体化していましたが、今回はちゃんと上下に分かれて配置。

 消防エンブレムは黒く縁取りされていて、KD ロディマスプライムと同じく妙にくっきりしています。


 頭部の造形もSG版と共通。

 全塗装なのも一緒。基本的な配色も変わっていません。


 背面。

 こちら側は新規造形のビークルモードの外装部分が目立つので、SG版からけっこう印象が変わってきます。

 背中のパトライトはSG版の流用で、同様に取り外し可能です。


 品質面の話・・まぁ個体差でしょうが、気になった点が2つほど。

 まず、左の爪先がピン打ちが若干歪んでいるのか、まっすぐ下まで下ろすことができませんでした。

 あと腹部の固定ジョイントが緩く、けっこうパカパカしますね。

 これについては二、三、同様の報告を見かけました。

 まぁ、どちらも大した問題ではないんですけどね。基本的によくできているものだけに、細かい部分が目に付きますよね。


付属武装

ロケットランチャー

 デフォルトでは右肩に装備する多目的ランチャー。消化剤を撒くこともありましたね。

 やはり印象的な装備なので、SG版で省かれたのは残念でしたが、今回はちゃんと付属してくれました。

 基本的にSG サイドスワイプに付属したものと同じもので弾頭とランチャーに分割することができますが、SG版にはあった弾頭の5㎜軸がなくなっています。

 ちなみに、ランチャーは前後に5㎜穴があるので、後ろ側にも弾頭を取り付けることが可能。

 デフォルトの装着方向だと側面の5㎜軸が頭部の可動に干渉するので、とくにこだわりがなければ逆向けに取り付けるもよいかと思います。


微粒子ライフル

 SG版に付属したものと同じものですね。

 初代アニメやオリジナルトイでは赤色でしたが、今回はSG版同様黒色成型のままです。

 ちなみにSG サイドスワイプは肩のランチャーが付く代わりにこのライフルが省かれていました。

 やはりSG版同様、本体背面のパトライトを取り外して側面に装着、バレルを保持することでアックスモードにもできます。

 でも、パトライトで殴っちゃダメだろ・・


ビークルモード

 ファイヤーチーフ・カウンタック(消防指揮車仕様のランボルギーニ・カウンタック)にトランスフォーム。

 大基のダイアクロン版ではパトカー仕様だったそうですが、TF化にあたり、プロールとの差別化もあって消防指揮車になったのだとか。

 日本ではあまり馴染みがないですけどね。

 ちなみにのちにパトカー仕様もクランプダウンというキャラで登場しています。

 先にも言ったようにSG版から外装パーツがすべて変更されています。

 フロントウインドウと一体成型のルーフなどは塗装での再現ですが、基本的にメインカラーのホワイトは成型色。

 SG版よりもかなり彩度の強い、明るい色味になっています。

 タイヤはそのまま流用されていますが、ホイールの塗装が赤からシルバーに変更されました。

 なるほどカウンタックと思えるのですが、初代アニメ、オリジナルトイとは違って、リアウイングがありません。

 ただ、初期モデルのカウンタックにはリアウイングはないので、そちらの再現と考えるとかなり近いものにはなっています。

 とはいえ、ですよ。

 やはりリアウイングはオリジナルデザインとしてはかなり重要なポイントだと思うので、なんで省いちゃったのか・・と。

 ER サンストリーカーもですが。

 なにかしら省かなくちゃいけない理由ががあるのかなぁ?

  あと、フロントウインドウにメカニカルなディティールが浮かぶのも、どうなんだろうか?

 例えば、同じくアースモードの再現とされるほかのキャラ、ホイルジャックやホイスト、インフェルノなどのウインドウにはこういった表現はありません。

 サンストリーカーにはありました。

 個人的にはあのサンストリーカーはアースモードではない・・と思いたいところもあるのですが、ならばこのアラートは?

 我ながら面倒臭いこと言ってるなぁ・・(笑)


 なお、外装の造形が変わっているだけなので、変形パターンには一切変更がありません。

 そういう意味では安定感は抜群。


 ルーフのパトライトを外すと白い普通のカウンタックに。

 ただ5㎜穴がけっこう目立ちますね。

 武装類は側面に取り付けることができます。


比較画像

 SG版のサイバトロンモードと。ロボットモードで。

 正面から見るぶんには造形的な違いは胸部のみ。

 カラーリングは赤みが増し、全体に明るくもなりました。

 武装が豪華なのはよいですね。

 いや・・本来あるべきものがようやく全部付いてきたというだけで、決して豪華ではない、か。


 後ろからも。

 造形の変更、さらに色数が増えたことで後ろ姿はけっこう印象が変わっています。


 ビークルモードでも。

 全体のシルエットはほとんど同じですが、細部のデザインはけっこう違いますね。

 SG版は側面の赤いラインが特徴的。

 ヘケヘケ版と。ロボットもモードで。

 ちょっとクセのあるプロポーションのヘケヘケ版。

 オリジナルっぽさはあまりないものの、この型のよいところはアラート、ランボルだけでなくサンストリーカーまでも上半身の前後を入れ替えることで再現しているところ。


 ビークルモードでも。

 ヘケヘケ版はカウンタック感はあまりないように思いますが、リアウイングは再現されてるんですよね。


 相方のKD インフェルノと。ロボットモードで。

 こちらでのサイズ感はなかなかよい感じ。

 これは妄想が捗りますな(なんの?)。


 ビークルモードでも。

 こうなるとインフェルノは小さい・・まぁ仕方ないですね。

 ER サンストリーカーと。ロボットモードで。

 どちらが真のサイドスワイプの双子か?

 いやもう、見ためではどう考えてもアラートだろう、と思うんですが・・海外設定が正式ということになると、サンストリーカーなんですよねぇ。

 ならもう少しプロポーションを寄せろよ、という気もしますが。


 ビークルモードでも。

 サンストリーカーが変形するのはスーパーカウンタック。

 まったく同じというわけではありませんが、かなり近い形状になっていると思います。

以下、画像

 この型はシージでも最初期に登場したものなので、当時はその堅実な可動性に感動したものですが、すでにそれが当たり前となった今では正直物足りない部分はあります。

 贅沢だとは思うのですが・・

 でも安心感は非常に強いですね。SS ジョルトのあとだし、余計にそう感じるのかな。

 変形含め、動かしていて不安と感じる部分が一切ないです。

 変形アクショントイとしてはなによりも重要な要素ですね。


 武装をすべて連結させたり。

 立て膝はちょっと苦手です。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。


 火災発生! オートボット災害救助チーム、緊急出動!

 消防指揮車に変形することを鑑みると、少なくとも災害救助現場にあってはアラートがリーダーということでいいかな。


 消火開始!鎮火確認。

 アックスモードを鳶口に見立てて。


 ありもので再現、ネガベイターを奪え!


 初代アニメにおけるアラートの主役エピソードですね。

 初代アニメのセカンドシーズンから登場した新キャラたちには、全員ではないですがそれぞれにメインを張る回が用意されていて、そういう意味ではむしろ初期メンバーよりも途中参加の面々のほうが優遇されていた感もあります。

 ネガベイターというのは、オートボットが開発した自走式(コクピットもあるので乗り込んでの操縦も可能)の新兵器。

 ゴジラシリーズに登場するメーサー戦車のような見ためで、発射する光線は物体を直接消し去ってしまえるという原理不明の超兵器でした。

 むしろディセプティコンが作りそうな兵器ですが、作ったのはオートボット側。

 でも、当然のようにその情報を察知したデ軍が奪いに来るわけです。


イ「やっぱり俺も外で戦ってくる!

ア「待てインフェルノ! おまえはここにいろ!

 寂しがり屋アラート・・

 この直後、フレンジーの攻撃でアラートのデジタルサーキットがショートし、彼は被害妄想に襲われることに。


ア「インフェルノは私の地位を嫉んでいるんです!

司「そんなことはない(おまえただの保安員だし・・

 そしてスタスクに唆されるアラート

ス「俺と一緒にネガベイターを奪って、連中を見返してやろうぜ

ア「そうだ。そして私がリーダーになるんだ!

 ニューリーダー病に罹患した瞬間である・・


 自称保安部長のアラートの手引きでまんまとネガベイター奪取に成功する2人。

 相変わらずTF基地のセキュリティはザルだぜ!

 結局は正気に戻ったアラートがネガベイターを自爆させ、その爆発に巻き込まれたところをインフェルノに救出されて、お姫さま抱っこでめでたしめでたし・・というお話。

 BLかな? すみません、怒らないでください(汗)。


 今回、このKD レッドアラートを手に入れてから久々に観返してみたのですが、場面転換も多く、戦闘シーンも3回と、非常に見応えのある回(嘘ではない)でしたね。

 でも、なんで最後自爆させたんだよ? コクピットに乗ってるんだから、普通に操縦してデ軍やっつければよかったやん(笑)。

 ほかにもツッコミどころ満載で、実にTFらしい(?)お話でした。

 好きです(笑)。

 以上、“KD レッドアラート” でした。


 シージ版で不満だった武装の寂しさが解消され、もちろんビークルモードは実際のランボルギーニ・カウンタックデザインとなって帰ってきたアラート。 

 安心安定のランボルギーニ型。

 目新しさはないですが、気を遣うことなくガシガシ動かせ、変形もさせられるのは嬉しいです。

 G1リメイク系は多少雑に扱っても大丈夫なくらいがちょうどいい。

 まさに通常ライントイにおけるアラートの決定版 ! と言いたいところなのですが、ビークルのリアウイングがないのがなぁ・・メチャクチャ惜しい。

 本当、そこだけだなぁ。

 出来のよさは今さら言うまでもないところです。

 新たなトランスフォーマーのスタンダードであることは異論のないところでしょう。

 それにしてもこのランボルギーニ型、結局何種類発売されたのかなぁ?

 三角ジェットロン型といい勝負だと思いますが、どちらもコンプリートできたら壮観でしょうね。

 そりゃあ、できるものなら僕もすべて揃えて並べたいですけど、そんな余裕はない・・

 というわけで、我がほう最後のランボルギーニ型も間もなく届くはずです。

 それだけじゃないですけどね。延期になっていたものが、まとめて一気に来ますね。忙しくなる。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。