【イタリア留学】半年の振り返り
クリスマスに訪れたDolomitiのスキー場
Ciao!
イタリアのミラノ工科大学に研究留学しているYoshiiです!
9月に留学を開始してからというもの、時間が過ぎるのはあっという間で、2021年最後の日にこの記事を執筆しています。今回の記事では、実際に留学してみてどんな変化があったかを振り返ろうと思います。良ければお付き合いください。
はじめましての人もいるかと思うので、改めて自分の自己紹介をします。
私は、修士2年で土木工学を専攻しており、インフラの維持管理に関わる研究をしています。2022年秋にミラノ工科大学の博士後期課程進学を目指していて、現在、人脈作りを目的として研究留学を行っています。2年前の学部4年時にも、イタリアのボローニャ大学に半年間の交換留学を経験して、その時以来、イタリアでより長い時間を過ごしたい、また海外大学院で博士号取得という高い壁に挑戦したいと思うようになりました。
初めての留学でイタリアを選んだ理由は、中学生の時に家族旅行で訪れてご飯が美味しかったので半年過ごせる自信があったこと。もう一つは、高校の時、世界史の授業が好きで、特に、専攻の土木と繋がりの深い古代ローマ史に強い関心があったことです。
この留学で、イタリアが日本と同様に、インフラの老朽化、少子高齢化、地震という、自分の研究テーマに密接に関わる共通の社会問題を抱えている事に気付きました。食や文化、人々に魅了され再びイタリアで留学したいという気持ちを胸に、東工大と同じ研究の出来る環境を探した結果、幸運にもミラノで見つけることができ、様々な人の協力もあり二度目の留学が実現しています。
部屋の窓からの雪景色
今回の留学を始めてから4ヶ月のうちに起きた変化をまとめたのが次です。
①イタリア語が上達して、イタリア人の友達が増えた。
②イタリアの文化に嫌なとこに慣れて、さらに心地良さを感じるようになった。
③家族と頻繁にコミュニケーションを取るようになった。
①
まずは、イタリア語の会話能力が向上して、それと同時にイタリア人の友達が沢山できました。ボローニャに2年前に留学して実感した事ですが、留学中は英語が共通言語の留学生とは仲良くなれる一方で、母国語を話せないと現地の人と仲良くなる機会ってあまりないんですよね。友人とは、互いに負担なく何でも話せる気楽な関係が前提だからですかね?ともかく、ボローニャ留学中から、2年間Tandemを週一でDuolingoをほぼ毎日続けてきて、ミラノではイタリア人とのシェアハウスを選んだ結果、かなりイタリア語が上達しました。行く先々で出会う人に、「あなたのイタリア語上手いね」って言われて鼻高々です。
とまあ、イタリア人の友達も増えてきて、日本人にも様々な人がいるように、イタリア人の中にも多様性があって、その中でも共通点があることに気付いて、イタリア人への理解が深まった気がします。共通点は例えば、大袈裟な表現で”イタリア人”を演じている様な一方で、実は深く考えていないところや、陽気で大雑把な振る舞いと裏腹に、協調性と繊細さ、こだわりの強さを併せ持つ内面とのギャップ。そして、地元と家族への愛と誇り。みんな、とてもピュアでユーモアも溢れていて好きです。なのに、頻繁にお互いを乱暴なジェスチャーや言葉で罵り合ったりして、まるで子供喧嘩で、彼らの近くにいると色んな意味で刺激的で楽しいです。(笑)
②
2年前にイタリアに来た時、最も嫌いで、でも今は凄く好きなのが、車のクラクションです。これがないとイタリアじゃないって感じます。イタリア人の車の運転は凄く強引で、どんな交差点でも主張がぶつかり合って、クラクションの応酬があって最高です。他にも、イタリアには路上に縦列駐車をする文化があるんですが、たまにその内側に駐車する輩がいて、後から現れて出られなくなった運転手がひたすらクラクションを鳴らして、輩を呼び出そうとする光景も目にします。
日本の穏やかな生活に慣れていた時は、クラクションの音を聞く度に不快極まりなかったのに、こっちではあまりに頻繁にクラクションを鳴らすものだから、遂に慣れました。皆鳴らして気持ち良くなってるんだと思うと、聞いてる自分も快感を感じる様にまでなりました。
他に、イタリア人の嫌だったところは、沢山言い訳をします。何かしらの約束を守れなかった時に事あるごとに。日本人として育った自分からすると、言うなら行動しろよって思います。真似は決してしたくないですが、これにも慣れました。また言ってんなあ、って思います。(笑)
イタリアで生活していて、大分図太くなったと思います。電車も教授も遅れて当たり前。役所の手続きでは沢山待たされるし、その割に塩対応だし。でも全部慣れました。これが”イタリア”って形容詞で全て済ませられるようになりました。(笑)
③
留学に来て、さらに今まで以上に家族思いのイタリア人と身近に接するようになって、心の奥底に眠っていた自分の家族への愛に気づけました。最近は二週間に一度、親と電話するまでになりました。三年前まで、母親からの家でご飯を食べるか確認のLINEすら無視していた時期から大分変化しました。
実は留学に来てから転機がありました。留学に来て一ヶ月も経たない時期に、叔父が60歳に満たない若さで事故で亡くなった知らせを両親から受けて、人って突然死ぬんだなって思いました。叔父に最後に会ったのは3年以上前で、さらにイタリアから距離もあるせいで、未だに実感が湧いていません。親からの知らせの直後に、祖母と電話して「死んだ人はいくら思っても戻ってこないから、目の前の人を大切にしなさい」って言われて、素直にその言葉を受け取りました。
親なんて当たり前の存在かもしれないけど、近い将来に自立して家を出たら、顔見る機会も話す時間も減るんだなって思って、今まで以上に会話しようって思いました。コロナ禍というのもありますが、定期的に互いに元気な顔を見る事の大切さに気付けました。これからも家族を大切にしていきたいです。
以上、留学して4ヶ月の振り返りでした。
たまには、ブログで留学のエピソードだけを書きたいと思ったyoshiiでした。
年末に訪れたPolignano a Mare