岩の前と後ろ
特にメバルが当てはまるのですが、流れの中に大きな岩があると岩の上流側に湧き上がる流れ、下流側に抱き込むように下に巻き込む流れ、が発生してそこにメバルが定位していると言われますね。
特に大型は岩の上流側の一番早くエサがゲット出来るポイントに居るみたいです。岩の後ろの方は流れが巻いてだいぶ流れが緩やかになってて流れが合流しエサも溜まるので色んな魚が溜まってます。これは魚探にしっかり映るらしいですね。
この傾向はアコウなど根魚にもよくあるらしいです。この岩の前後がポイント言われますね。
渓流では"ウケ"とか"肩"とか"モミアワセ"とか"巻き返し"とか言いますね。
海ではなんと言うか知らないのでとりあえずダイビング用語から拝借して"アップカレント""ダウンカレント"と呼びます。
よく釣れる"アップ&ダウンカレント"ですけども、通常だと激流エリアでは操作が難しくなかなか狙って入れる事は出来ないです。
また渓流とは違って海は満ち潮と引き潮で潮流が生まれているので「岩の周りで出来たり消えたり位置が違ったり」です。潮位も違いますよね。
立ち位置とかキャスト方向でどうにもならないシモリなんかはよくあります。
特にアップストリームにある岩の前のアップカレントと、ダウンストリームにある岩の後ろのダウンカレントはほぼ不可能ですね。
しかしカレントゲームと名付け、激流エリアに特化したスタイルは岩でもカレントでもなんでも攻めます。やるしかない!
イメージでは流れに乗せて"木の葉のように"ドリフトさせれば、岩の前で舞い上がり、岩の隙間をすり抜け、岩の後ろで潜り込みます。自動的に!
気を付けるポイントはラインとジグヘッドのバランスです。岩に当たる、根掛かりする、は重たいですね。
ジグヘッドが飛ばないのはラインの太さ・重さとロッドの調子のバランスを良くすると飛びます。
パッツンロッドを使ったり軽いPEや硬いエステル・フロロは飛ばないです。全体的にしなるロッドと、しなやかで比重のある極細ラインを組み合わせると軽いジグヘッドでも今まで通り飛びます。
アップストリームではジグヘッドを落とすのは比較的簡単です。岩の位置は何度も通って把握しときましょう。「この辺岩だ」と思ったらスーっとフォールさせれば岩のダウンカレントに巻き込まれて自然と引き込まれてググーっと深く入る感覚がでます。
難しいのはアップストリームのアップカレントです。これはテンションをかけて岩を待ち構える感じです。「いつもだったらこの辺で岩に根掛かりする」ので避けていたピンスポットを流す事が出来ます。
とりあえず根掛かりしないギリギリのウエイトならば大丈夫です。ラインの抵抗感で必要な底層の深度まで落ちてるか確認しつつドリフトです。すると「少しジグヘッドが軽くなって浮いてラインが余る」感じになるとアップカレント突入です。「ラインが余る感じ」…うーむなんとも曖昧な表現…
ダウンストリーム側は比較的に浮上しやすいです。
角度が鋭角…すなわち遠いポイントで抵抗あるラインを張れば、ジグヘッドの重さより上向きの力が勝って浮上していきます。
ダウンストリームの岩の前側のアップカレントでは、ナチュラルドリフトで底層から攻めていたジグヘッドを「ここぞ」でラインを張るとアップカレントに突入します。感じとしてはジッとさせるイメージ。しかしロッドで聞くと浅くなってる。
ダウンストリームの岩の後ろのダウンカレントは、岩の手前で浮上させてここぞの位置まで送り込んで行きます。ジグヘッドが止まり引き込まれ重くなる感とラインが上だけ流れて重くなる感を察知します。そこまで行くと岩の後ろ側です。「なんか止まった?重い?」感じが岩付近で出るとチャンスです。スゥーっと送り込んで、すかさずベール起こしフリーフォールを少しかましつつロッドポジションを高く戻してからのベール戻し、そしてナチュラルフォールをします。時々ロッドで送り込みしたり聞いてみたりします。聞くと少し浮上すると計算しときます。ギリギリ根掛かりしない操作が求められます。ムズイ… マジムズイ。どうせ分からないなら思い切って攻めるだけです。なんとかなる。
ほんの数秒のピンスポットですけども誰も攻められないゾーンで、しかも大型が待ち構えているゾーン。やるしかないでしょう!