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「多文化共生社会の日本語ボランティア活動」研修①何ができるか一緒に考えよう!(埼玉県国際交流協会主催)

2022.03.08 08:04

先日、埼玉県朝霞市のAIS(朝霞地区インターナショナルソサエティ)にて、日本語ボランティアのための研修の講師を務めさせていただきました。

埼玉県国際交流協会では、埼玉県内のまだ地域日本語教室のない市における新規日本語教室の立ち上げに関する助言や、すでにある日本語教室の活動に関する相談を行う事業をしています。

今回、私はこの埼玉県国際交流協会の「地域日本語教室相談・立ち上げアドバイザー」として、AISさんの活動についての助言を行うとともに、「多文化共生社会の日本語ボランティア活動ー何ができるか一緒に考えよう―」というテーマで研修をさせて頂きました。

AISは30年以上の歴史のある団体さんですが、活動メンバーの高齢化や、近年の外国人住民の背景の変化に伴い、これまで続けてきた日本語ボランティア活動を今一度立ち止まって見直したいという問題意識を持っていらっしゃいました。

長く活動を続けてこられたメンバーの方々に深い敬意を払いながら、今の多文化共生社会に合った日本語ボランティア活動についてご提案をさせて頂きました。


多文化共生社会における日本語ボランティア活動において大切な点として、以下のようなポイントをお伝えしました。

★日本人(教える人)⇒外国人(習う人)という関係ではなく、日本人も外国人も同じ地域に住む住民同士であるという視点(=多文化共生)が大切

★地域日本語教室はそこに参加する人達の人間関係を育む場である

★受身でない、参加型の活動

★日本語で話したくなる仕掛けづくり

★教科書を使って教えることだけが日本語学習ではない

★地域のリソースを使う(活動に地域ネタを取り入れる)


文化庁が2020年に公開したオンライン教材「つながるひろがるにほんごでのくらし」を紹介し、

「美容院へ行く」会話教材を例に、どのような活動に発展させられるか考えました。

参加してくださったボランティアメンバーの方からは、地域のリソースを活動に取り入れる点をぜひ実践してみたいというご意見を頂くことができました。


多文化共生の視点は今の子供たちにとってはもう当たり前のこと。

地域に日本語教室というものがなくても多文化共生が当たり前になるのが理想ですが、

まだまだ地域のボランティアの方々の力が必要だと感じます。

地域の日本語教室やその活動に関わる人たちの力で、その地域全体に多文化共生の意識がもっと広まっていくことを期待します。