ソロとデュオの違い
昨日は東日本大震災の日でしたね。
小学生の生徒さんから言われて、○○ちゃんはその時何歳だったの?と聞いたら「まだ生まれてません」と返ってきました🥲
それだけ時間がたったんですね。
それでもまだ避難している方々もいて、完全に元通りにはなっていないこともたくさんあることを考えると、本当に爪痕が深かったことを感じます。
早く元通りになりますように…!
さて、ピアノ&ヴァイオリンデュオリサイタルが近づいています。
去年から少しずつ本番を積み重ね、今年に入ってからもリハーサルを何度も重ね、ここはあーでもない、こーでもないと共演者のあみちゃんと色々な話をしながら音楽を作っています。
こうやって時間をかけて向き合ってみると、ピアノソロとヴァイオリンとのデュオは、大きく違うことを改めて感じます。
何もかもがひとりで完結するソロと、
メロディは主にヴァイオリンが担当して、ピアノは和音や拍感、低音というあまり目立たない土台の部分を担いながら、たまにメロディも担当するデュオ。
たまに、ピアノ目当てで聴きに来てくださった方に、ヴァイオリンのサポートに回っていましたね、もっと前に出てほしかった、と言われることもあるのですが、
担っているパートが違うんですね。
音楽を作る一番の中心部分は、やっぱりメロディなんです。
それに、ヴァイオリンとピアノでは楽器の大きさも全然違うので、ソロを弾くように弾いてしまったら簡単にメロディが潰れてしまいます。
なので、ソロのときに比べるとピアノ単体で見ると随分控えめに弾いてるな、という印象を持たれてしまうかもしれませんが、そこは2人で合わせてちょうどよい響きになるようにしているんです。
デュオを聴くときは、異なる楽器がどうやって響きを1つに合わせているかを聴くのも楽しみ方のひとつです✨
ただ、皆さんにひとつ知っておいていただけると嬉しいのは、「ヴァイオリンソナタ」と呼ばれるものとそれ以外のものの、ピアノの存在感の違い。
実は「ヴァイオリンソナタ」と呼ばれるものの多くは正式名称が「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」だったりします。
たまに、ヴァイオリン助奏付のピアノソナタなんて言われるものも!!
今回のベートーヴェンはその傾向が強い作品です。
ヴァイオリンソナタ以外のものは、ピアノはいかにも伴奏という感じのものが多いですが
ヴァイオリンソナタの多くは、ピアノもかなり活躍するんですね。
よく聴いてみると、ソナタの場合は和音、拍感、低音のようなピアノしか担えない部分の濃密さが全然違うんです。本当に色々なことをしています(難しいです😂😂😂)
さらに、ソナタは主題といって、メインになるメロディがあって、大抵それを2回繰り返したりするのですが、ピアノが先にその主題を弾く場面も多いです。
つまり、ピアがその先の雰囲気を決める場面もかなりあるんですね。
だからといってソロのようにガシガシと弾くのではなくあくまで全体のバランスの中で表現していくのですが。
この辺のバランス感覚が、本当に奥が深くて、とても難しく苦労するのですが、これこそ人と音楽するおもしろさだなぁ、と思います。
4/9のこちらのコンサートは、第1部は満席、第2部はまだ20名様ほどご案内できます。