KD スカイワープ & サイドスワイプ レビュー 2022.03.17 09:37 今回のレビューは、トランスフォーマー キングダム より、“KD EXー10 マクシマル スカイワープ & サイドスワイプ” です。 時空を超えてマクシマルとオートボットの戦士が共闘するキングダムのサブシリーズ、“バトルアクロスタイムコレクション” 。 海外ではAmazon限定となったセットアイテムが、日本ではタカラトミーモール限定で発売されました。 このシリーズも、日本展開がなかなか確定せずにヤキモキしたのですが、無事(延期はありましたが)発売となりましたね。 ところでもう一つのAmazon限定シリーズのゴールデンディスクコレクションは・・ アースライズにてオートボットはオプティマスとフェアレディ型、日産チェリー型がアースモードで再登板となったなか、ほかにもシージでサイバトロンモードで発売された連中はいったいどうなるんだ? と思っていたら、まさかこういうかたちになるとは。 アラートも単体発売ではありますが限定でした(なぜか日本では一般)し、結局アースモードで一般販売されたのは、オプティマスと完全新規になったスモークスクリーンだけなのか・・ さて、まぁそんな感じでアースモードのサイドスワイプが満を持しての登場です。 そして今回、そんな彼の相方となるのが、マクシマル スカイワープ。 商品名としては彼のほうが先に名前が来ているんですが。 そんなことよりも、なんでスカイワープ? マクシマルなら、シルバーボルトじゃないの? レビューしていきます。 パッケージの仕様はシージやアースライズのときのAmazon限定版と同じで、前面にイラストが描かれたものになっています。 パッケージサイズは同じくデラックスクラスの2体セットだったプロール & アイアンハイドのそれと同じです。 なお、なぜかイラストではサイドスワイプの頭部がレッドアラートのモノになっており、スカイワープの足も前後が逆になっています。 安定の作画ミス(笑)。 まぁ、スカイワープのほうは謎ですが、サイドスワイプの間違いは、ひょっとしたら当初はアラートをこっちのセットに回すつもりだったんじゃないだろうか? とか。 中身はこんな感じ。 すでにお馴染みになった紙紐での固定のみになっています。 また、バトルアクロスタイムコレクションのもう1セット、同時発売となった “マクシマル グリムロック & ミラージュ” のパッケージと並べるとイラストが繋がります。 ミラージュの主人公感(笑)。サイドスワイプ 商品名に反してここは先にオートボットから。 やはり先人を立てていきたいと思います。 画像はオリジナルトイのパッケージイラストをイメージしました。ロボットモード 日本だと “戦士 ランボル” 。 すでにレビューしたKD レッドアラート同様、シージ(SG)版のリデコです。 主にロボットモードで表面に来るパーツについてはSG版のまま、ビークルモードで表面に来るパーツはほぼ新造(造形はアラートと共通)されています。 そして武装はライフルを追加したフル装備と、基本的な仕様はKD レッドアラートと一緒です。 ということで、正面から見るロボットモードでの印象はシージ版から大きくは変わりません。 頭部もやはりそのままですね。 一方の背面はほぼ新造パーツとなっているため、けっこう印象が変わってきます。付属武器ミサイルランチャー ミサイル以外にもいろいろ発射していた多目的ランチャー。 基本的にSG版に付属したものと同じで、弾頭部分とランチャーとに分割できますが、SG版で弾頭にあった5㎜軸はなくなっています。 あと、初代アニメデザインカラーの再現で全体が白く塗装されました。 ただ、肩に取り付けるためのダボにまで塗装されていて、塗膜の厚みのぶん取り付けづらくなっているのはいかがなものか? 5㎜軸には塗装されてないのに・・ なお、今回は右肩に取り付けるのがデフォルトのようですが、初代アニメでは左肩に装備していました。 もちろんそのように取り付けることも可能です。 こちらのほうが5㎜軸が外側に来るので頭部の可動に干渉しません。フレアーガン 炎を発射できるライフル。 SG版では付属しなかった武器ですね。 モノはSG レッドアラートに付属したものの流用ですが、こちらも初代アニメカラー準拠の白で塗装されています。 グリップ(5㎜軸)には塗装されていません。ビークルモード ランボルギーニカウンタックっぽいスーパーカーにトランスフォーム。 クリア製のフロントウインドウの裏面が塗装されており、メカニカルなディティールがやたらくっきり浮かび上がっているので、果たしてこれをアースモードとしてよいのかどうか。 アラートのときより断然目立つ・・ オリジナル設定ではLP500Sという型に変形するのですが、リアウイングがないので初の市販モデルであるLP400に近いように思えます。 そう思うとかなりよく似た雰囲気になっているのですが、やっぱりウイングが欲しかったなぁ。 なんで再現されなかったんだろう? したくてもできなかった、ということなんだとは思いますが・・ 先にも言った通り、表面に来るパーツ(タイヤ以外)はすべて新規造形されていますが、メインカラーの赤は基本的に成型色です。 シージ版はほぼ全塗装だっただけに、その点はちょっと安っぽく感じてしまいます。 まぁ、武器が追加されてますし、その武器は全塗装なので。 その武器2種は車体側面などにマウントできます。比較画像 SG サイドスワイプと。ロボットモードで。 正面からの違いはわずか。胸部の造形と、若干色味が明るくなった、というくらいですね。 あと脛が綺麗になった(笑)。 一方で背面は、 フォルムこそほぼ一緒ですが、デザインはけっこう変わっています。 ビークルモードでも。 近未来的なSFカーから実在する(ものに近い)スーパーカーに。 しかしフロントウインドウに浮かぶディティールがむしろ目立つようになったのは・・ SG サイドスワイプ の レビュー ヘケヘケ版と。ロボットモードで。 ヘケヘケ版、やはりなかなかにクセがありますね。 まぁ、しっかり各要素は抑えてあるとは思いますけど。 ビークルモードでも。 丸みを帯びたヘケヘケ版のビークルモード。 こちらもそれなりにカウンタックっぽい感じはあるんですよ。 ウイングもあるし。なんでか銀メッキだけど。 KD レッドアラートと。ロボットモードで。 違いは頭部の形状とカラーリングのみ。 武装についてもどちらもフル装備になったので戦力的な特性の違いもなくなったかな? あ、強いて言うなら、パトライトのないサイドスワイプはライフルをアックスモードにできないので、近接戦闘ではアラートに後れをとるかも。 ビークルモードでも。 一般仕様のカウンタックと、消防指揮車仕様のカウンタック。 カラーとパトライトの有無の違いです。 KD レッドアラート レビュー ER サンストリーカーと。ロボットモードで。 本当に双子か・・? ビークルモードでも。 カウンタックとスーパーカウンタック。 車体本体はかなり近い造形になっています。 ER サンストリーカー レビュー ビークルモードで3体並べてみる。 現物ならこれ3台でいったいいくらになるんだろう・・(怖)マクシマル スカイワープ “ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー(世界的にはビーストウォーズの第1シーズン)” の後番組として放送された日本オリジナルのアニメ作品、“ビーストウォーズⅡ(セカンド)” に登場した合体戦士、マグナボスを構成する3人のうちの1人、“音速教官 スカイワープ” がまさかのリメイク。 なお、ほかの二人はライオンに変身する “野性闘士 ライオジュニア(総司令官ライオコンボイの息子)” と、ゾウに変身する “医学博士 サントン” 。 ただ、これらはあくまで日本における設定。 そもそもⅡはフルCGゆえに制作に時間がかかっていたビーストウォーズの第2シーズン(日本におけるメタルス)完成までの繋ぎために作られた作品で、登場するキャラクターはサイバトロンの “総司令官 ライオコンボイ” とデストロンの “新破壊大帝 ガルバトロン” 以外は日本未発売のビーストウォーズトイ、さらにはG2などから流用されたものでした。 マグナボスも同様で、合体状態の名前はそのまま使われましたが、単体状態はそれぞれライオジュニアが “プロール” 、サントンが “アイアンハイド” 、そしてスカイワープが “シルバーボルト” でした。 G1キャラから名前を受け継いだ(借りた?)ビーストキャラは、今回同様にリメイクされたグリムロックなど、ほかにも何人かいたと思います。 で、スカイワープ。 まぁ、海外版から名前が変わっているのはほかの2人もそうなのでべつにいいとして、なんでその2人はオリジナルの名前になっているのに、彼だけよりにもよって初代デ軍のメインキャラの名前になったのか? さらに今回のリメイクにあたり、すでにキャラクターの名称と設定、トイの仕様が全世界で共通となって久しいというのに、なんで日本名が使われているのか? 結局ガセネタだったんですが、キングダム開始前、今度のコマンダークラスはマグナボスだ、みたいな噂があったこともあり、なんかいろいろモヤモヤします。 と、ひとまずそのへんの話は置いといて、まずは現物をレビューしていきましょう。ロボットモード オリジナルトイは合体ギミックの関係もあって新規に造られたものでしたが、今回はKD エアラザーのリカラー、頭部変更というかたちで再現されました。 頭部以外はエアラザーのまま。 ひょっとしたら謎のジョイントの追加とかあるんじゃないか? という淡い期待も抱いたりもしたのですが、なにもありませんでした。 まぁ、背中に翼のあるシルエットは共通なので、あとはカラー変更だけですがロボットモードの雰囲気はけっこう上手く再現されていると思います。 胸部が白くなってしまったのはやむを得ないところですね。 足(爪先)は先にも言ったようにパッケージイラストではビーストモード時の3本爪が前に来ていますが、トイ画像や説明書では基型のエアラザー同様に3本爪は後ろ側。 オリジナルトイもそうなので、こちらが正しい向きでよいと思います。 頭部アップ。 オリジナルでは坊主頭にビーストモードのワシ頭を被せるかたちでしたが、今回は一体化したデザインで新規造形。 これがまたかなりのイケメンになっています。 背面はほぼビーストモードの背中のままで、これはオリジナルでも同様。 なので、あくまで単体リメイクとしては基型のエアラザーがよくできていることもあっていい感じではあるんですよね。 翼を展開したほうがよりオリジナルに近い雰囲気になるかな。付属武器 基型に付属したものと同じミサイル型の武器が2つ付属。 基型ではゴールドで塗装されていましたが、こちらは成型色のままです。 オリジナルでは翼から発射するスカイミサイルという武器を装備していたので、まぁその代替と考えれば。 あと、オリジナルではほかに翼から分離する剣、ウインギャリバーが二振り付属していましたが、今回は再現されず。 できれば新規造形で追加してほしかったですね。ビーストモード オリジナルはハクトウワシに変身するのですが・・こちらは基型から造形的な変更はなく、成型色と塗装でそれっぽく再現しようという努力は見えるものの、やっぱりハヤブサなんだよなぁ。 ワシじゃない。 なにが違和感かというと、やっぱりクチバシが小さいことかなぁ。 あと頭のかたち。ハクトウワシは確かもっと羽根が逆立ってるんですよね。 ロボットモードの頭部はちゃんと再現されてたのに・・ また、実際のハクトウワシは尾羽も白く、オリジナルトイでもそのようになっていたのですが、今回尾羽は塗装されず成型色の茶色のまま。 結論として、ビーストモードは別物なんです。 それをどう解釈するかで、KD スカイワープの評価は大きく変わるんでしょうね。 まぁ、それ以前に合体できないということもあるわけですが・・ なお、この形態では武器は太腿部分にマウントします。頭部アップ。 白眼部分は水色になっているのは、頭部全体が白いからでしょうね。 細い黒目があって、そこはワシっぽい雰囲気にはなっています。 若干プリントがズレてる気がしないでもないけど・・ クチバシはわずかですが開閉します。比較画像 オリジナルトイと。ロボットモードで。 背中に翼が配置されるシルエットは共通・・と言いましたが、あらためて並べると全然違うな(笑)。 いやまぁ、合体機構をオミットしたうえで現代的アレンジを加えてのアニメデザイン再現ということなら今回のKD版、かなりよいものになっていると思うのですが。 ちなみにオリジナルトイは一応ベーシッククラスという、今で言うところのコアクラス相当のアイテムになっています。 確かにロボット本体はご覧の通りかなり小柄なんですが、翼がかなり大きいので全体のボリュームは今の(当時のも)デラックスクラスに匹敵しますね。 ビーストモードでも。 だいたい同じくらいのサイズ感。 今回はハヤブサの色を変えてハクトウワシを再現しようとしているわけですが、やはり頭部周りが気になる。あと尾羽の色も。 基型のKD エアラザーと。ロボットモードで。 造形的な変更点は頭部のみ。 エアラザーは本来女性キャラですが、日本設定も少しは考慮されたのか、KD版はわりと中性的なプロポーションになっています。 なので、今回もとくに違和感なく、スマートな男性キャラという感じが成り立っていると思います。 ビーストモードでも。 こうして見ると、塗装でかなり頑張っているのはわかります。 でもなぁ・・惜しい。 KD エアラザー レビュー 以下、画像 まずはサイドスワイプ。 構造はSG版とまったく同じなので、可動性能も変わらず。 腰部回転、足首スイングというWFCトリロジーの標準可動搭載により、過去シリーズよりも可動性、自立安定性が格段に向上したわけですが、さすがに最初期のアイテムですから今となっては物足りない部分もありますね。 というか、こんなに近々にほぼ同じ型をレビューしても同じようなこと仕掛けないな・・(汗) 武装を全部連結して。 立て膝は少し苦手ですね。 センチュリオンドローンに付属したジェットパックはもちろん装備できます。 スタンド対応穴は腰裏にあります。 サンストリーカーとのツーマンセルで。 さすがに丸腰は可哀想なので、サンストリーカーにはアラートから拝借した武器を与えました。 どっちが本当の弟なのか、そろそろはっきりしてくれ! いや、双子というならどう見てもアラートのほうなんだけどなぁ・・ まぁ、世のなかには3人のそっくりさんがいるともいいますしね。 あ、トランスフォーマーの場合、3人どころじゃないわ(笑)。 ランボルギーニ カウンタックチーム出動! とりあえず丸く収まったもよう。 続いてスカイワープ。 こちらももちろんよく動いてくれます。 変形都合で前腕と脛が途中で曲げられることもあり、ほかのアイテムではあまりできない柔軟なポージングが可能。 翼も展開することでダイナミックなアクション表現ができます。 スタンド対応穴は腰裏にあります。 やはり飛行ポーズが似合いますね。 SG スプリンガーから2本のソードを借りて。 二刀流もまた似合う。 もっと刀っぽいかたちのもののほうがよかったかな? 片脚立ちも余裕のバランス感覚。 ビーストモードでも。 スタンド対応穴はロボットモードと共用。 頭部に翼、脚が可動し、こちらでもかなり多彩なアクションが可能です。 急降下で獲物を仕留めるぞ! できることなら、わたしも合体したかった・・ エアラザーのリデコでスカイワープと聞いたとき、マグナボスへの合体は諦めて、あくまで単体リメイクでほかの2人も出すんじゃないかと思ったりもしたんですけどね。 チーターからのライオジュニア(プロール)、ライノックスからのサントン(アイアンハイド)・・ 前者はともかく後者はチーターからエージェント ラヴィッジのとき以上の大改修が必要だったでしょうね。 まぁ、結局なかったわけですが。 バトルアクロスタイムコレクションという企画のために、手っ取り早くリデコでリメイクできそうなキャラというところで、ダイノボットからのグリムロックと、エアラザーからのシルバーボルトというアイデアが出たけれど、いずれちゃんと3体合体できるマグナボスを出す余地も残したいから、じゃあシルバーボルトじゃなく日本名のスカイワープでいこうか、ということだったのかもしれない。 あ・・でも、フューザー戦士のシルバーボルトもいるから、どっちにせよ紛らわしい、という理由もあったかも。 メタルスのリメイクがない以上は、彼のリメイクもないだろうけど。 最後にコンビで。 うむ・・やはり必然性はない。 強いて言うなら、貴重な航空戦力として戦える・・というところだろうか? サイドスワイプ、ジェトッパック標準装備じゃないけど。 以上、“KD スカイワープ & サイドスワイプ” でした。 まったく必然性のないコンビなんですが、とにかくサイドスワイプのアースモードが来てくれてよかった。 まぁ本音を言えば、アースモードのサイドスワイプは十分に単体一般で通用するキャラだと思いますし、どうしても2体セットでないといけなかったのなら、もう一方のセットのミラージュとのコンビで出してくれていたら・・と思うところではあります。 ぶっちゃけ、スカイワープとグリムロックはついでですよね。 すべてが単品販売、あるいはオートオット2体セット、マクシマル2体セットというような販売形態だったら・・もし全部一般だったら買ってたと思いますが、限定だったらマクシマル2体は買わなかったと思います。 優先順位の問題ですね。 もちろん買った以上は大事にしますし、要らないからメルカリに流すとか、そんなことはしませんよ。 というか、実際手に取るとそもそもの出来のよさもあって手放そうなんて思えなくなりますよね(手の平返しww)。 スカイワープについては、合体はできませんし、ビーストモードもワシとはいいにくいし、オリジナルの再現度は高いとはいえないんですが、ロボットモードが普通に格好いいから、べつにいいか、となっちゃいますね。 そしてサイドスワイプ。 最初からこれで出して! と思った人は多かったんじゃないでしょうかね。 ビークルモードでウイングがないので完全ではないものの、古参ファンには嬉しい仕上がり。 武器が全部白く塗装されていたのもよかったですね。 構造的なことは、もうとくに言うことはないです。安心安全のランボルギーニ型。 ただ品質面ではちょっとムラがあったようですね。 幸い、うちのは “ほぼ” 問題なかったです(笑)。 さて、同じセットアイテムのグリムロック & ミラージュも、なるべく早いうちにレビューしたいと思います。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。