速さという概念。
単位量、特に速さの領域は、
目には見えない量を扱うので、
苦手な子にとっては特に
難しく感じる領域です。
研究によれば、きはじ、のような
解法を使わなければ解けない層は
かなりの数いて、量と文字式の関係を
具に理解できない子は半数以上を
占めるそうです。
中学入試時は、決して、きはじ、のような
解法では教えません。
量として認知することを目標にして
教えており、できるだけ多くの子に
その指導の成果が届いてほしいからです。
一方、どうしてもそのような量を
認識できない子もいます。
7割くらいはそうらしいです。
化学なんかは、mol計算をはじめとして
かなりのところ単位量の計算を
中心としますし、物理も同様です。
単位量が明確に認識されてなくて、
化学や物理計算は成立しないのです。
解法がいかに暗記されてても、
応用問題になると思考が止まるのは、
単位量が認識できてないからです。
さて、中学生への指導です。
きはじ、は、許可してます。
小学生であれほど指導しても
完全にならないならば、
一旦保留してでも、
解けた方がいい。
一旦は、方法による解決を図り、
それから内容の具体理解をはかる。
これは、点数を一旦取らせて、
余裕を持たせながら、応用問題を経て
改めて量について考えさせる
流れにもってゆくためです。
良問は、よく量の認識を問います。
この学年は、春休み〜5月までかけて
新Aクラスや最高水準問題集の
良問を経て進化してもらいます。
研究の末に進化してもらう、
今はとにかく解ける状態を
作りますが、それは理解できないことを
方法によってなんとかカバーしてるだけで、
本質的な理解にはまだ到達しては
いないわけです。
私の思う完全な状態から比べると、
今の完成度は40%くらい。
まだやるべきことがたくさんありまして、
子どもが満足していたならば、
それは逆の意味で恐ろしいのです。