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aya's lounge

沓掛時次郎@国立大劇場

2017.11.23 13:40

こんばんは。

朝は大雨だったのですが、

お昼には青空が広がりました。


恵比寿ガーデンプレイスには、

毎年恒例のバカラのシャンデリア。

これを見ると年末を感じます。


ワンピース歌舞伎はいよいよあと3公演です。

そう考えただけで胸がいっぱいになります。


楽屋には猿之助さんから「感謝」のお弁当が届いたと、

役者さん方がSNSにアップしてくださいました。

猿之助さんは今どんな想いだろう。


思いがけず、今年の猿之助さんの舞台姿の見納めは、

ワンピース初日になってしまいました。


でも約二か月間、お芝居の中に猿之助さんを感じることができました。

救われました。

あと少し。。私も感謝を届けたいです。



さて、国立大劇場のお話。


二つの演目「沓掛時次郎」は、

1928年(昭和3年)に初めて新国劇で上演されました。

作者は長谷川伸です。


長谷川伸と言えば、

私は「一本刀土俵入」が記憶に新しいです。

猿之助さんが今年6月に歌舞伎座でお蔦を演じました。


8月には中車さんが「刺青奇偶」を演じました。

12月にも「瞼の母」が上演です。

気がつけば最近は長谷川戯曲を観る機会が多いです。


「沓掛時次郎」は歌舞伎では41年ぶりなので初見ですし、

話の内容も読まずに観に行きました。


梅玉さんの時次郎の立ち姿がスッキリしてカッコイイ!


博打打の時次郎。

一宿一飯の恩義を受け、義理で三蔵を斬りますが、

三蔵の女房’おきぬ’と子供’太郎吉’まで命を狙われてしまい、

二人を連れて逃げ、旅にで出ます。


一緒にいるうちにお互いに情が湧き、家族のように。。

実は、おきぬは三蔵の子を身ごもっています。

時次郎は博打打から足を洗っていました。


出産の日が近づきますが、

生活は苦しく、お金の都合がつきません。

時次郎はお金のために密かに喧嘩の助っ人を請け負います。


無事に戻ってみると、

おきぬは子供とともに亡くなっていました。。


’一宿一飯’の恩義なんて、

もう現代ではわからないでしょうね。

でも昔は宿や食事をご馳走になったことに恩を感じ、

こういった世界では人を殺してしまうこともある。


旦那さんを殺した人と旅に出るのもすごい。

旦那さんも同業で覚悟はできていても。


でもそれは時次郎の人柄なんだろうなぁと

梅玉さんを観ていて思いました。

男気があって、一本筋が通り、腕が立つ。

惚れちゃう(笑)


時次郎に殺される三蔵は松緑さん。

前の演目の悲哀たっぷりな坂崎もいいけど、

任侠道をいくキレキレな松緑さんもすっごく好き。


子煩悩なところもあったかい。

三蔵とおきぬの子供、太郎吉は左近くん。

ずいぶん成長して胸が熱くなりました。

新歌舞伎ですから台詞劇。

感情がこもっていて言葉が心に響きました。


おきぬは魁春さん。

気丈で優しい。大きな器なんだけど慎ましくて素敵。


時次郎と次第に惹かれ合っていく様子が、

奥ゆかしくてトキメキました。


後半に登場する宿の老夫婦。

橘太郎さんと歌女之丞さんが、これまたいいんだな(笑)

絵に描いたような情に厚い夫婦。

こんな夫婦に出会ったのも時次郎たちの人徳だと思う。


大詰、おきぬとお腹の子が亡くなってしまうのには驚きました。

心の中で「え~~~~」と叫ぶ。

でもこの時代はこういうことも多かったそうです。

出産は今より命がけなのです。


時次郎に喧嘩の加勢をしてもらった親分は楽善さん。

どえらい貫禄で登場して空気を一変しました。


ラスト、残された太郎吉と時次郎で旅に出る。

おきぬへの想いを分かち合いながら幸せになるのだろうなぁ。

花道を行く二人を見ながら、

幸せになってほしいと願いました。


切ないけど、登場人物全員がかっこいいのです。

それぞれに情があり、熱い。


松緑さんの時次郎を観たくなりました。

いつか演じてほしいです。


背景の大道具や絵も素晴らしかった!

私の中では、今月の国立が今年一番のお気に入りでした。

雪景色もあったかく、ラストは明るく開けていました。


すごく楽しかったです。

有難うございました。


26日まで上演中なので、皆様も是非。




aya。