Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

「宇田川源流」 今年秋に台湾を武力侵攻するとしたロシア発の中華人民共和国の情報が漏れてきた事情とその信憑性

2022.03.21 22:00

「宇田川源流」 今年秋に台湾を武力侵攻するとしたロシア発の中華人民共和国の情報が漏れてきた事情とその信憑性


 北京オリンピックの前までまことしやかに言われていたことが、ロシアが西(ウクライナ)に攻め入ったのと同時に、中国が東(台湾)に同時に攻め入るのではないかと言われていた。そもそも北京オリンピックにおいて、ロシアはドーピング問題からロシアという国家で選手を派遣していないという状態であったのにもかかわらず、プーチン大統領は北京オリンピックに主賓として招かれている。IOCのバッハ会長はこの件に関して、中国の習近平国家主席の望みであり、またIOCとしても次の大会からはロシアが参加するので、特に拒む必要はなというスタンスであった。しかし、アメリカなどの「中国に対して政治的ボイコット」を決めた国々は、何かあるのではないかということで警戒をしていたのである。

実際に、政治的ボイコットに関して、中国政府は様々な意味で抗議をしていた。しかし、ロシアのプーチン大統領は「政治的ボイコットをしてもかまわない」というような意味合いの事を主張していた。そのように考えれば、ロシアのプーチン大統領はその時には、ある程度何かの考えがあったということになるのではないか。

逆に、下記のように中国が今秋台湾に侵攻するというのであれば、なぜ今ロシアはウクライナに侵攻したのか、なぜ時を併せなかったのかということが気になる。当然にアメリカも、NATOもウクライナと台湾の双方に戦力を割くようなことになれば、どちらかが手薄になる。「二兎を追う者は一兎をも得ず」の言葉の通り、戦争は二方面になった方が不利になるのである。そのように考えれば、当然に中国に合わせるべき、少なくともパラリンピックがこれから控えているという時期に、戦争を行うべきではなかったということになるのではないか。

つまり、パラリンピックの時期に軍事進攻が行われ、なおかつ、その内容に関して、後になって様々なことが出てくる。特にロシアの機密文書という瞑目で中国の内容が書いているということは、いかがなものなのであろうか。

今回は「そのような文書が出てきた意味」を考えてみる。

「習近平主席、今年秋に台湾武力侵攻」…ロシア機密報告書がSNSに

 中国の習近平国家主席がロシアのウクライナ侵攻に先立ち台湾を武力で掌握することを考慮したと、台湾メディアがロシア情報機関の連邦保安局(FSB)報告書を引用して16日(現地時間)報じた。

 台湾自由時報、CNEWSなどによると、ロシアの人権運動家オセチキン氏は最近、フェイスブックに公開したFSBの機密報告書を引用し、このように明らかにした。

 FSBの機密報告書は、中国の習近平国家主席が今年秋に第20回党大会を開催する前、台湾を武力で侵攻するという内容だ。また、習主席が第20回党大会前に台湾を収復し、党大会で自身の主席3期目を順調に確定するという内容もあった。ただ、こうした計画はロシアのウクライナ侵攻で支障が生じ、中国が台湾を武力掌握する可能性は低いという。

 文書の真偽に関連し、ロシアの安保専門家クリスト・グロゼフ氏がFSB元・現職員2人に見せた結果、「文書は疑う余地なくFSBの同僚が作成した」という返答を受けた。

◆「文書の真偽は確認できない」

 台湾の呉釗燮外交部長(外相)は「該当文書の真偽は確認できない」と明らかにした。しかし中国の台湾攻撃の有無とは関係なく、台湾は常にどこでも防御を準備する必要があると強調した。

 FSBの報告書が伝えられると、中国国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は「国家の主権と領土を守るという決意に変わりはない」とし「『台湾独立』分裂勢力が挑発と圧力、さらにレッドラインを越えれば、やむを得ず措置を取らなければならない」と述べた。

 これに先立ち台湾の邱国正国防長官(国防相)は昨年10月上旬、台湾立法院(国会)に出席し、自身が軍人になって以降40年間で今が最も重大な時期だと評価した。邱長官は「中国はすでに台湾を侵攻する力量を持っているが、相当な費用を支払うことになるはず」とし「2025年になれば中国が支払う費用が減り、全面的に台湾を侵攻する力を備えることになる」という見方を示した。

2022.03.18 11:36中央日報/中央日報日本語版

https://s.japanese.joins.com/Jarticle/288961

 非常にまとまって書いてあるので、あえて中央日報の記事を使った。当然にこのほかにBBCやそれを翻訳した共同通信の記事もあるのだが、何故だか日本のマスコミの記事は、中国が主役、それも中国があまり良くない印象で書かれる内容に関しては、ほとんど書かなかった理、あるいは表現を柔らかくしてしまって、真実が伝わらなくなってしまう。まあ、日本のマスコミは、既にジャーナリズムの魂を失っていて、自分たちの都合で真実をゆがめてしまう報道をしてしまうのであるから話にならないのである。まあ、中央日報が素晴らしいというわけではないが、現在の韓国は中国とはあまり良い関係ではないので敵対心が出ている報道になっているので、日本のマスコミの記事を使うよりもはるかに良い。

FSBの機密報告書は、中国の習近平国家主席が今年秋に第20回党大会を開催する前、台湾を武力で侵攻するという内容だ。また、習主席が第20回党大会前に台湾を収復し、党大会で自身の主席3期目を順調に確定するという内容もあった。ただ、こうした計画はロシアのウクライナ侵攻で支障が生じ、中国が台湾を武力掌握する可能性は低いという。<上記より抜粋>

さて、なぜこの時期にこのような文書が出たのであろうか。多分「検討した」というのは事実というよりも、実際には、こんかいに限らず常に検討しているといって過言ではない。チャンスがあれば、また国際的な非難が少ないのであれば、いつでも行うということになろう、ある意味で、台湾統一というよりは、「国民党勢力の一掃」というのは、毛沢東以来の共産党の悲願であり、なおかつ、1990年代以降は広い太平洋に出て海洋資源と地下資源を独占するということも、もう一つの悲願となって存在するからである。

しかし、台湾やフィリピンがあること、当然に日本がありそこにアメリカ軍の基地があることによって、中国は南シナ海に封じ込められている状態であり、そのことが中国の海洋進出を抑えていることになる。中国は片方で沖縄などの南西諸島に手を出しながら、片方で台湾を攻略するということになっている。台湾の攻略に関しては「超限戦」をもとにした民間工作を含めた「ハイブリッド戦争」を行っているのである。

このようなことは、何もロシアの機密文書などを見なくてもよくわかっている。では、何故ロシアはこのような文書を表に出したのであろうか。当然に、現在のウクライナ戦争がうまく前に進んでいないということを示していることは間違いがなく、世界の目を中国と台湾に向けさせようとしているということになる。逆に言えば、そのように目が向かなくなった瞬間、ウクライナから多くの人が目を離した瞬間が「戦術核兵器」の仕様のタイミングということになるのである。もちろんそのようにして行わない可能性もあるが、実際には、ロシアがなんらかの「戦局の変化を望む」ということを行っていることは間違いがない。その為のキーマンが中国、特に習近平であるということはよくわかるのではないか。

中国国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は「国家の主権と領土を守るという決意に変わりはない」とし「『台湾独立』分裂勢力が挑発と圧力、さらにレッドラインを越えれば、やむを得ず措置を取らなければならない」と述べた。<上記より抜粋>

この答弁の論理を見ればわかるように、ロシアがウクライナに対して行っている「自衛戦争」の論理と同じであることはよくわかるのではないか。要するにアメリカやイギリスなどの「民主主義の国」が、「台湾独立」つまり「中華帝国の分裂」を画策した場合に、「自衛戦争として台湾への侵攻はありうる」ということを言っているのであり、ウクライナの論理と同じになる。当然に、その時に世界がどのようになるのかは、すでに「ロシアで実験済み」ということになるのであるから、その対応は少なくともロシアよりはうまくいかせる。その「軍事ドクトリン」の変更に半年間くらいかかるということになるのであろう。

さて、この内容がどれくらい真実味があるのか、またはこのように報道されたことによって、予定が替わる可能性もあるが、しかし、中国が野望を捨てるとは思えない。そのように考えた場合に、我々が取るべき「予防策」そして「戦争になった場合の対処」は今から考えておかなければならないのではないか。