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マヤ

『躊躇』(続・臣隆妄想劇場6)

2017.11.14 14:15


臣「隆二!起きろ❗」




臣の声で目が覚めた。




臣「マネージャーがエントランスまで来てるって‼早く支度しろ!」




慌てて飛び起きる。




頭がズキズキと痛む。




隆二「痛てて…なんで?今日オフじゃ…」




臣はジーンズを履きながら、




「お前飲み過ぎだよ」




「昼から急な打ち合わせ入ったって!」




隆二「え?聞いてないよ!そんなの」




臣「昨日の夜遅くにLINE送ったそうだよ」




昨日の夜?




臣「とにかく早くしねぇと…ほら❗」




隆二のワンショルダーバッグと、キャップを軽く投げる。




ボーッとベッドに座ったまま、臣を見上げる。




隆二「臣…髪ボサボサ…」




臣「ニット帽被って行くから大丈夫」




急いで身支度を整え、




二人で玄関に向かいながら、




隆二「で、なんで臣ん家にマネージャーが来てんの?」



臣「もう集合時間とっくに過ぎてるから、

慌てて迎えに来たんだろ」




隆二「え?…それヤバいよね?」




スニーカーを履き立ち上がると、




後ろにいた臣が「隆二」と呼び掛けた。




「ん?」と振り向くと、



斜め掛けしていたショルダーを引き寄せ、臣がキスをする。




隆二「なっ…!?急に何すんだよ!」




臣「お前、酔ってたなんて言い訳聞かないからな」



言葉が出てこない…




数秒見つめ合ってると、ピンポーンとインターホンが鳴った。



エントランスからだ。




臣「あ!今降ります!」




「行くぞ!」




臣は隆二のショルダーを引いてエントランスへ向かった。







打ち合わせの後、直人から軽く注意があった。



直人「仲がいいのは結構なことだけど、二人して大遅刻って、どーいうことかな?」




臣隆「すみません…」




二人並んで下を向き、神妙な顔をしている。




直人「次のスケジュールが詰まってるメンバーもいるから、以後気を付けてね」




二人の様子を見て、それ以上は何も言わないで、直人は部屋を出ていった。




それを横で見ていた健二郎がすかさず、




健二郎「珍しいやん!隆二が臣ちゃんの所にお泊まりって…」




ドキッとする隆二。




健二郎「なにしとったん?」




隆二「こっ…こっ…怖い映画見てたんだよ!」




明らかに動揺して答える。




健二郎「お前、声上ずっとるで」




隆二は慌てて水を飲む。




すると、それを顔色一つ変えずに見ていた臣が、



臣「知らなかった?健ちゃん。俺ら同棲してんだよ」




ブーツ!と隆二が水を吹き出す。




健二郎「冗談キツいで!臣ちゃん。隆二もなに動揺してるん?」




隆二の肩をポンと叩く。




臣「もしそうだったらウケるっしょ?」




健二郎「ツインボーカルが同棲って…アカンやろ~!それ、ファンが喜ぶやんか❗」




臣「そうなの?」




臣はコーヒーを口に運ぶ。




健二郎「臣ちゃん知らんのか?臣隆に萌えるファンも沢山おるんやで!」




臣「へーっ…」




さすがに臣…少しも動じてない…




健二郎と明るく話をする臣の横顔を見ながら、隆二は思う。




昨日は酔っ払ってたけど、うっすらと覚えてる…



最初っからずっと一方的にヤられっぱなしで、



なんか腹立つし、




酔いに任せてその気になってしまった…




けど…




舌は駄目だろ?…舌は…




左手で頭を抱え、指の間から臣を見る。




健二郎と話をしながら臣はチラッと目線をこちらに向ける。




あの台詞が甦る。




「お前…酔ってたなんて言い訳聞かないからな」




隆二は口を尖らせ剥れた顔をしてみせる。




ニコッと臣が笑顔を見せる。




これからどうなんのかな?俺たち…





ずっと無視されるくらいなら、




キスぐらいって思ってたけど…




それで満足なのかな?臣…




そんな隆二の躊躇する気持ちを知ってか知らずか、



美味そうにコーヒーを飲み干す臣だった。




End