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マヤ

『急接近』(続・臣隆妄想劇場7)

2017.11.14 14:17


臣「堂々とならいいんだろ?」



LDH事務所の帰り道、



中目黒の川沿いを並んで歩きながら、



臣が呟いた。



隆二「…そんなこと言ったっけ?」



臣「音声聞く?」



隆二「え?…録音してんの?」



一気に汗が出る。



臣「嘘に決まってるやん」



時々使う関西弁で、



悪びれなく臣が言う。



臣「手、貸して」



隆二「何すんの?」



右手を差し出すと、



スッと恋人つなぎをする臣。



隆二「ちょっと…外だよ!臣…誰かに見られたらどうすんの?」



夜の10時を過ぎた街は人通りもまばらで、



川沿いの木々が風に揺れて、



恋人達をそっと隠してくれている。



所々で人の気配を感じるが、



木の陰になっていて、よく見えない。



臣「昨日だっけ?インスタでATSUSHIさんとAKIRAさんが、こうやって手を繋いでたし…」



臣「別に見られたって問題ないでしょ?」



隆二「…臣…そんなに俺のことが…」



臣「…」



グイッと手を引き寄せる。



川沿いには一定の間隔で、



川の近くまで行ける切り開かれた場所がある。



両側に木々が生い茂り、



その死角に隆二を誘(いざな)う。



臣「お互いにシラフの時ってどうなのか…試してみたくない?」



隆二「…お前、そんな頻繁に…」



臣「あれ?この間のTV見てなかったの?」



臣「おれ、絶倫なんだって」



そう言いながら隆二のピアスを軽く触り、



唇を重ねてくる臣。



触れた後、すぐに隆二が離れ、



隆二「臣…まだ答えてない」



臣「何を?」



隆二「俺のことがそんなに好きなのか?」



臣「…言わせんなよ」



かなり強引にキスをしてくる臣。



隆二「ん…」



これっていわゆるゲイってヤツなのかな?



おれ、そんな趣味ないんだけど…



…でも、何だろ?この感じ…



胸の奥がやけに熱い…



臣を拒めない自分がいる…




《スクープ‼️ツインボーカル熱愛発覚⁉️》



《禁断愛❗️カミングアウトする臣隆…女性ファン悲鳴‼️》



スポーツ紙の大きな見出しが脳裏に浮かぶ。



何分くらい経ったのか?



臣が離れぎわに「チュッ」と音を立てる。



これって、こいつの癖なのかな?



珍しくはにかんだ様子で、



臣「どうしよう…癖になりそう」



エクボを作って笑う。



隆二「…」



何だろ?いまキューンってした…



臣のツンデレって、マジ凄い…



…多分、実際に女性とも、相当場数を踏んできてるんだろな?


 

男とも?



まさか、がんちゃんともこんなキスしてるとか?



臣「最初の頃より、ずっといい感じだね」



照れもしないで、そんな台詞を吐いてみせる。



隆二「なぁ?」



臣「ん?」



隆二「この先に何が待ってるわけ?」



臣「何がって?」



隆二「…その…体の関係とか…言わせんなよ!…俺に…」



背中を汗が流れる。



臣「はっ?何言ってんの?お前…俺ゲイじゃないし…」



隆二「えっ⁉️そうなの?」



隆二「じゃあ何なの?この濃厚な…」



臣「キスするくらい仲が良いってことでいいんじゃない?」



隆二「えーっ!そんな関係、この世に存在すんのかよ?」



臣「深い友情の証だよ…もう一回…」



ぽってりした厚めの唇に優しく吸われながら、



友達同士がこんな濃厚なキスするか?普通…



ダメだ…こいつの思考についていけない…



これ、ぜってーがんちゃんともやってそう…



こえーよ!臣…



超人類だわ…



ALL LOVEを地でいってる…



また音を立てて、臣が離れる。



臣「何を勝手にあれこれ想像してんだよ」



臣「全然絡んでこねぇし…」



隆二「ごめん。今日は疲れたから帰っていい?」



臣「そーなんだ…家まで送るよ」



手を繋いだまま歩き出す…



隆二のマンションまで来て、



臣「じゃな」



隆二「ありがとね…臣」



臣「ん…また明日」



手を離した途端、寂しげに少し肩を丸め、



ポケットに手を突っ込んで去っていく臣。



優しくキスされて、



家の前まで送ってもらって、



まるで…女子だ!女子…



これがこれから毎日続くのかぁ…?



天を仰ぐ隆二だった。




End