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マヤ

『葛藤①』(続・臣隆妄想劇場16)

2017.11.14 14:35

「一ヶ月ですか?」



ソロ第二段のレコーディングで、



またオランダへ行くことが決まった。



「ソロデビュー曲も絶好調だし、アフロジャックもまた登坂君と会えるのを楽しみにしているって」



LDH先輩との会食で、同席していたプロデューサーから、スケジュール追加の話があった。



「期待してるよ」



握手を交わす。



その後、例のゴシップ記事で隆二と一悶着あり、



まだオランダ行きを言い出せないでいる。



渡欧前に、どうケジメをつけるか?



答えを出せない自分がいた。






「隆二…あのさ」



「ごめん、臣!戻ってからでいい?呼び出しがあったから、事務所に行って来るね!」



そう言うと、隆二は軽くキスをして出かけていった。



まさか、あいつも海外へ?



無意識に薬指のリングを触る臣。






隆二「半月後にアメリカですか?」



隆二もソロ曲の制作や写真撮影の為、



1ヶ月半の滞在予定で、今から半月後渡米することが決まった。



デビュー前から憧れていた、著名なミュージシャンとの一大プロジェクト。



大きな夢に向かってのフライトになる。



ただ一つ気掛かりがあった。



スケジュールの打ち合わせが終了した後、スマホを見ると、



数十分前に臣からメールが入っていた。



《俺も急に打ち合わせが入ったから、遅くなるかも?先に休んでていいよ》



臣の打ち合わせって…



ひょっとしてあいつも…






同居するマンションに先に帰宅し、ベットで横になっていると、



夜中遅くに物音がして目が覚めた。



いつ帰ってきたのか?



臣がゴソゴソと布団に入ってきて、後ろから俺を抱きしめた。



「臣…帰ったの?」



「ごめん…起こした?寝てていいよ…」



「なんか話あったんじゃ…」



「ん…明日するから…おやすみ…」



「…ん」



俺も…明日話さなきゃ…



臣にしっかり抱きしめられたまま、



眠りについた。






隆二「2ヶ月離れるってことだね」



隆二「臣はいつ出発すんの?」



臣「…一週間後」



隆二「それって…急に決まったわけじゃないよね?」



臣「…色々あったからな。言い出すのが遅くなった」



あっ!それでペアリング…



臣は腕時計を見て、



「もう出掛けなきゃ…出発まで打ち合わせとか、スケジュールが詰まってて」



隆二「俺も同じ…」



臣「また夜にゆっくり話しよ」






臣はそう言ってたけど、その日から数日帰宅時間も合わなくなり、



どちらかが帰ると、片方は休んでいて、



朝になるともう出掛けているという生活が続いた。



一緒にいる時間が極端に減ってきたけど、



臣…あれから夜もひっついてこない。



俺もどこかで気兼ねしている…



一度LDH事務所で見かけた時は、



思い詰めた様な顔をして、



俺が近くにいるのも気づいてなかった。




あっという間に6日が過ぎ、臣の出発を翌日に控えた日、久々にオフが重なった。



同じ時間を過ごすのも今日が最後…



しばらくは会えないし…



よーし!



今日は1日中、臣にベッタリやな!



と思っていた隆二だったが、



臣は準備があると言って、



自分のマンションに行ったっきり戻ってこない。



臣…



何か悩んでるのかな?




フライトまで、あと24時間になった。





End