胸のすくような「まがい物」
2017.11.27 07:40
「チェ・ゲバラ」
アルゼンチンの裕福な家に生まれ医者。メキシコでカストロ兄弟に会い、キューバのバティスタ政権を倒しno.2になる。1964年国連でのキューバ主席としての演説……「祖国か死か」。
しかし、政治の世界は不得手で再びゲリラへ。コンゴ、チェコそしてボリビアに赴く。ボリビアの政府軍に囚われ、銃殺刑に。銃殺前のセリフ:「落ち着け、そしてよく狙え。お前はこれからひとりの人間を殺すのだから」
日本で言えば源義経を想起させたり、司馬さんが「革命には詩人が必要だ」と描写した高杉晋作も。
一番髣髴とさせるのはオサマ・ビン・ラデンだろう。金を持っていて、かつ国際的テロリスト……何がよく似た彼ら二人を分けたのか?チェ・ゲバラは【いい男+愛嬌】という豊かな資質を持っている。ここが分水嶺になっているじゃないのかな。
さらにゲバラの顔があんなにもTシャツなどに使われているのも大きい。この写真家とデザイナーが著作権をフリーにしているからである。
ジョンレノンがゲバラを「世界で一番格好のいい男」と評したのも大きいのかも知れないが。
でも、どこかで読んだ
「チェゲバラは本当に胸のすくような素晴らしい『まがい物』だった」
というのにもすごく頷くところがある。
そういう歌舞くというのかケレンがなければ圧倒的な存在にはならないものだからだ。