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退屈と惰性と 改

FAG ハンドスケール 轟雷 With 迅雷アーマー レビュー

2022.03.28 08:50

 今回のレビューは、ノンスケール フレームアームズ・ガール より、

“FAG ハンドスケール 轟雷 With 迅雷アーマー” です。


 ハンドスケールの轟雷と、ヘキサギアのウッドペッカーにフレームアームズ 迅雷のパーツを組み合わせた迅雷アーマーがセットになって発売されました。


 フレームアームズ・ガール(FAG)とその基コンテンツであるフレームアームズ(FA)、そしてヘキサギアという、コトブキヤが誇る基幹コンテンツのトリプルコラボアイテムですね。

 一部成型色を変更したハンドスケール 轟雷と、それに成型色を合わせたFA 迅雷および轟雷、そしてコアとなるウッドペッカーもやはり成型色を合わせて同梱。

 ウッドペッカーについては武装のランナーが省かれましたが、FA 迅雷(轟雷)の頭部や腕部、脚部を取り付けるための新規造形ジョイントパーツが追加されています。

 もとよりハンドスケールはヘキサギアと並べても違和感のない1/24スケール相当で、ガバナーの代わりに彼女たちをヘキサギアに乗せるユーザーも多かったことと思いますが、今回晴れて正式な(?)コラボ、さらにFAまで巻き込むかたちになりました。

 実は発売自体は去年の11月。

 当時はほかのものを優先するかたちでスルーしていたのですが、この3月は思いのほか手が空いてしまったもので、その手慰みに購入してしまいました。

 価格もけっこう下がってましたのでね。

 しかし、思っていた以上の大ボリュームでしたわ。

 パッケージもまさかの大判でしたし。


 それでは、レビューしていきます。

 キットはパチ組みに、ハンドスケール 轟雷のみ一部塗装しています。


ハンドスケール 轟雷

 ハンドスケールシリーズの第1弾、轟雷のカラバリですね。

 装甲パーツの成型色が通常版よりも濃い茶色になっています。

 成型色以外に変更されている仕様はありません。新規追加パーツもありませんが、省かれたパーツもありませんでした。

 フェイスパーツのパターン追加くらいはしてほしかったかな。

 相変わらず、通常顔とのっぺらフェイスだけなので。

 今回は肘関節や上半身のメカ部分のみ、黒のマーカーで塗装しました。

 なんだかんだでハンドスケールも数を重ねて、その都度ブラッシュアップされているので、あらためて第1弾のちび轟雷を触ると造形や可動の面で少し物足りなさも感じますね。

 というか、どんどん贅沢になっている・・


付属品

 ハンドスケールのサイズに合わせたフリースタイルバズーカ(さすがに組み換えはできず)、タクティカルナイフとマウントパーツ、汎用グリップが付属。

 あと画像はありませんが、ちび轟雷各部にある2㎜穴を3㎜軸に変換する極小のジョイントパーツも付属します。


迅雷アーマー

 まずは商品名になっているメイン形態から。

 ヘキサギア ウッドペッカーの本体ユニットにジョイントパーツを組み込み、FA 迅雷の頭部、腕部、脚部を装着した人型マシンです。

 パッと見は通常のFA 迅雷とほとんど変わらないのですが、胴体部分はウッドペッカーの本体をそのまま使用。

 頭部、腕部、脚部はFA 迅雷そのままです。

 なお、本来のFA迅雷のメインカラーは朱色ですが、今回はパイロット役のちび轟雷と同じく装甲パーツは濃い茶色、フレームパーツはグレーになっています。

 ウッドペッカー由来のパーツについても同様。

 ハンドパーツにはMSハンド2が使用され、画像の握り手のほか、平手、持ち手、人差し指を伸ばした銃持ち手がそれぞれ左右分付属します。

 正面から見るぶんには人型としてとくにおかしなプロポーションではないのですが、真横から見ると後部が大きく張り出した、ちょっと歪なバランスになっています。

 そのため、とくにこの迅雷アーマ-形態では後ろ向きに倒れやすいです。

 そしてに背面から。

 ウッドペッカーの主推進器である2基の大型スラスターが目立ちます。

 ちなみに、迅雷は轟雷のバリエーションになりますがちょっと特殊なパターンで、FAG 迅雷のほうが先に登場しています。

 FA 轟雷を基に誕生したFAG 轟雷のバリエーションとしてFAG 迅雷が発売され、そのあとにFA 迅雷が逆輸入(?)という流れ。

 キットでは轟雷と共通デザインの部分でも一部でパーツ構成などがアップデートされています。

 具体的には、頭部メインカメラが分割されてクリアパーツ化されているのと、足首関節も新規になっています。

 旧版のパーツもランナー都合でそのまま付属していますがとくに使う必要はないですし、説明書でも余剰扱いになっています。

 でも頭部はともかく、旧足首関節はジョイントパーツとして利用できますね。


 搭乗ギミックはもちろんそのまま。

 上面および前面の装甲が展開し、付属のハンドスケール轟雷、あるいはガバナーが搭乗可能になっています。

 頭部基部のハッチのみ開閉することも可能。

 付属のジョイントパーツを使って内部シートと搭乗者の背部コネクタとで固定します。

 なお、先ほどの側面図でもおわかりの通り、搭乗者の足はそのままぶらぶらさせておくままのようなのですが、

ウッドペッカーの脚部兼ステップも付属するので、それを付けてもいいかも。

 とくに干渉もしませんしね。

 また、搭乗者にはワイヤレスコントローラーという見立てで付属のグリップパーツを持たせます。

 説明書の通りではハンドスケールに付属のグリッパーツを持たせるようになっていますが、余剰扱いのウッドペッカー付属のグリップパーツを持たせることも可能。

 こっちのほうが雰囲気はありますね。


 迅雷の頭部、腕部、脚部を取り外し、胴体(コクピット)のみにした状態がこちら。

 青丸で囲んだものが新規造形のジョイントパーツです。

 頭部用のジョイント(首ジョイントパーツ)を取り付けるため、ウッドペッカーの頭部装甲パーツも中央に3㎜穴の空いたものが新規で付属します。

 また、上面装甲と本体の接続部にもジョイントパーツが追加されており、わずかに隙間が空くような構成になっています。

 これは、通常型のウッドペッカーのままだとガバナーよりも頭が大きいハンドスケールではオープントップタイプでないと搭乗できなかった・・上面装甲を閉じることができなかったため。

 本体と装甲の間に隙間を設け、上面装甲と前面装甲の接点にも多少角度を付けることでハンドスケールが乗っても装甲を閉じることができるようになりました。

 もっとも、そうしたところでスティレットやイノセンティアは頭部アクセサリが邪魔で乗れないんですが。

 ちなみにパイロット搭乗時に後方斜め上から除くと・・

後頭部が丸見えです。


付属武装

120㎜低反動砲

 轟雷が右肩に装備していたものと同じものですが、迅雷は左前腕に装備。

 砲身は轟雷からの流用パーツになりますが、腕部装着用の基部は新造されたものになっています。

 右腕に取り付けることもできます。


タクティカルナイフ

 轟雷シリーズの共通装備となる近接戦闘用の大型ナイフ。

 専用パーツで機体各所にマウントできます。

 

轟雷アーマー

 キットには迅雷の原型機である轟雷本体のパーツもすべて付属。

 一部組み込み式のパーツをバラす必要があり、単純な組み換えとはいかないのですが、とりあえず轟雷アーマーとして組むこともできます。

 というか、乗るのは轟雷なんだからむしろこっちの仕様のほうが正しい気がする。色もこっち寄りだし。

 なんで迅雷アーマーという名目にしたのか?

 頭部は迅雷と共通。腕部、脚部は迅雷よりも重装甲になっています。

 まぁ、順番的には迅雷のほうが轟雷よりも軽装になった、わけですが。

 あ、右上腕の装甲パーツ付け忘れてる・・


 脛後部の履帯(キャタピラ)は展開可能。

 やはり轟雷といえばこれですね。


付属武装

120㎜低反動砲

 新規ジョイントパーツを介し、本家FA同様右肩に装備。

 上下スイングだけでなく回転も可能と本家以上の斜角を獲得しています。

 先にも言ったように砲身のみ迅雷のものと共用なので、接続部のダボをカットし、簡単に付け換えられるようにしました。

 タクティカルナイフは共用です。


 ランナー都合でFA迅雷および轟雷の胴体部分のパーツもすべて付いてくるので、FA 迅雷、

 あるいはFA 轟雷としても組むこともできます。

 いや、普通にFAまで組めるとは思いませんでしたよ。

 まぁ、ランナー構成を考えればわかることなんですけどね。


 さらにウッドペッカーの腕部、脚部パーツもそのまま付属するので、非武装状態のウッドペッカーも組むことが可能。

 結果、ハンドスケール 轟雷、武装なしのウッドペッカー、FA 迅雷または轟雷の3つのキットが一度に組めるという、非常にお得感のあるキットになっていました。

 なお、FA迅雷、轟雷についてはキットの正式仕様として組み立て方が説明書に載っていますが、ウッドペッカーの腕部と脚部の組み方は載っていませんので悪しからず。


比較画像

 まずはちび轟雷ファッションショー。

 左から通常版、今回の、そしてメカトロウィ-ゴコラボに付属したうすみどり色の装甲パーツで組んだものです。

 こうなるともっといろんな色が欲しいな。

 今回塗装サボったのは許してください・・

 通常版ウッドペッカーと、今回組めるウッドペッカーで。

 非武装なのにミリタリー感はむしろ強め。

 なお、公式ショップで購入すると特典として成型色を変更した武装パーツが貰えました。


 上から。

 今回、ハンドスケール対応でできた隙間がわかりやすいかと。


 通常版ウッドペッカーと迅雷アーマーで。

 並べるとかなりの長身ですね、迅雷アーマー。

 しかしヘキサギアの世界で人型というとやはりバルクアームなので、どうも細身のシルエットには違和感はあります。

 ディティール面は問題ないんですけどね。

 メカトロウィーゴ 轟雷カラーとも。

 民間用と軍事用・・うん、まぁ、同じ世界にいてもいいかもしれない。


 ハッチオープン。

 価格的にはそこまで変わらないんですが、総合的なボリュームの差が・・

 やはり他社コラボはそれなりに。

以下、画像

 まずちび轟雷で。

 ガバナー並みの可動を実現しながらちゃんとFAG。

 このサイズで十分動いてくれます。

 ただやはり繊細な部分も多いので、ちょっと気は遣いますね。


 続いて迅雷アーマー。

 胴体がウッドペッカーそのままなので、体幹部分こそ固定ですが、腕部および脚部フレームアーキテクトの可動はそのまま発揮できます。

 また、腕部を接続しているジョイントパーツが2箇所で可動するため、跳ね上げや前後スイングもできるので、人型として十分なアクションポーズをとらせられます。


 轟雷アーマーでも。

 キャタピラでも走行イメージ。

 前から思ってたんやけど、キャタピラの前に接地してる足あったら転けない?(笑)

 キャタピラが少し邪魔になりますが、立膝ももちろんばっちり。


 FA 迅雷でアクション。

 FA 轟雷でも。

 FA形態では上半身の前後スイングに腰部の可動もできるようになるので、より躍動感のあるポーズが可能になります。


 装甲パーツが約2体分、そしてウッドペッカー由来のフレームパーツなどもいろいろ付いてくるので、いろいろと組み換えが楽しめるか・・と重いきや、

FAの装甲パーツは取り付け面2割とクセがある・・要はフレームアーキテクトの形状に沿った軸の配置、感覚になっている場合が多いので、案外便利使いはしにくいんですね。

 まぁ、もっといろいろM.S.Gなんかも併用すればよかったんですが、とりあえずキット単体ではこれくらいしかできませんでした。


 一方で、新規ジョイントパーツがあれば既存のFAのほとんどをアーマー化できるというわけで、あえて一番合わなそうなのを。

レイファルクスアーマー

 頭部の接続径が違ったので、首のジョイントはレイファルクスのものを使いましたが、腕部と脚部はそのまま取り付け。

 バックパックもポン付けできました。

 ウイングの向きは逆ですが。


 FA以外でも。

 HMM レイヴェンラプターを使って、

ラプターアーマー

 HMMは接続軸が3ミリでないものも多いので、この組み換えには少し工夫が必要でした。

 できれば尻尾も付けたかったけどだど・・

 フォルムはわりとお気に入り。


 そして真打ち・・

真・迅雷アーマー

 続けて、

真・轟雷アーマー改

 いや真て・・完全にFAG目線やないかい(笑)。

 これも腕の取り付けにちょっと難儀しましたね。

 しかし、我ながらなかなかに狂気を感じるなぁ・・


 以上、“ハンドスケール 轟雷 With 迅雷アーマー” でした。


 これ一つでコトブキヤが誇る三大コンテンツを一度に楽しめる大ボリュームのセットアイテム。

 もちろん、その真価を味わうには物足りないものではありますが、あくまで導入・・いや、撒き餌としては素晴らしい内容になっているのではないでしょうか(笑)。

 それぞれのキット単独の出来については言わずもがな。その連携=組み換えこそがコトブキヤキットの真骨頂ともいえるところで、それが体験できる初心者用のオールインワンパッケージという意味では、価格的にもちょうどよいものかと。

 また、ヘキサギアユーザー(ガバナー)のなかにはウッドペッカーをコクピットに人型ヘキサギアを組む人も多かったと思いますし、その素材にヘキサギアのパーツではなくFAのパーツを使うということも、まぁ当たり前の手法という気はします。

 そんな場合でも、新規造形のジョイントパーツはなかなか有用でしょうね。

 同じ仕様でスティレットアーマー、さらにバーゼラルドアーマーなども期待したいところです。

 ただその場合、ちびすち子、ちびバーゼをどうやってウッドペッカーの内部に収めるか、という問題もあるのですが・・

 このパターンが一回きりということはないような気がします。いくらでも応用効きますからね。

 ウッドペッカーのカラバリというだけでも欲しい。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。