第2回 WhiskQ会 報告
11月26日に第2回WhiskQ会を開催しました。
今回から、シングルモルトウイスキー大全(書:土屋守)にあるテイスティングに合うように、テイスティングシートを作成しましたが、如何でしたでしょうか?
なお、会を進める毎に、「資料も進化させる」と考えて、努力している所存ですが、もう伸びしろが付きそうです。(´・ω・`)
では、今回のラインナップと備忘録です。
1st
①オーヘントッシャン12年
②グレンキンチー12年
1セット目は、ローランド地方をチョイスしました。ローランド地方の特色としては、3回蒸留が挙げられますが、現在これを踏襲しているのはオーヘントッシャンのみです(一部3回蒸留を行う蒸留所はある)また、ローランド地方としては、オーヘントッシャンとグレンキンチー蒸留所が稼働しているのみで、ローランド地方と言う区分けの意味が薄らいでいます(グレーンウイスキー蒸留所は数多く稼働している)。ただ、閉鎖された蒸留所の復活や新規として稼働する計画が進行しており、今後の動向は見逃せません。
(会の数日前に、クライドサイド蒸留所がオープンしましたが、ローランドの伝統は踏襲しない様です。また、ローランドの南には、2つの蒸留所がありますが、本格的な稼働は行っていないようです)
オーヘントッシャンの味わいとしては、3回蒸留により、香り等が薄らぎ、”個性に乏しい”と言われることもありますが、食前酒としては最適と言えます(breakfast Whiskyと呼ばれている)。また、グレンキンチーも食前酒に最適なウイスキーですが、グレンキンチーにはスパイシー感があり、ローランドモルトの比較すると、グレンキンチーに軍配を上げる方が多い傾向があります。なお、グレンキンチーは、第1回WhiskQ会で飲んだグレンモーレンジと同じく硬水の仕込み水を使用している珍しい蒸留所です。
今回の会では、やはりグレンキンチーがお好みの方が多かったようです。
参考テイスティング(参照:シングルモルトウイスキー大全)
○オーヘントッシャン12年
香り:亜麻仁油、ハーブ、非常にライトで繊細、スイートで食欲をそそる。加水するとミルクココア。
味:ライトボディでスムーズ。麦芽糖、アイシングシュガー。甘・辛のバランスがとれている。
○グレンキンチー12年
香り:ソフトでスィート、麦芽、シリアル、ハーブミント、杉や檜。エレガント。加水するとフローラル。
味:ライトボディ。ソフトでスィート。ショートブレット。後口はドライで切れ上がりはシャープ。加水するとよりスムーズ。
2nd
③ハイランドパーク18年
④タリスカー10年
2セット目はアイランズモルトをチョイスしました。ハイランドパークは最北端にある蒸留所で、古くはバイキングの町であり、その影響か、重厚な味わいとなっています。対してタリスカーも、荒れた大地、厳しい気候からか、荒々しい味わいになっています。なお、ハイランドパークも仕込み水は硬水です(珍しい気がしなくなってきましたね)
飲んでみると、age18であるハイランドパークは圧巻の美味しさで人気がありましたが、タリスカーの荒々しい個性に惹かれるものがあったのではないでしょうか。
参考テイスティング
○ハイランドパーク18年
香り:フレグライトでアロマティック。瑞々しい白桃、オレンジ、マーマレード。熟成感があり心地よい。加水でオークと、よりフルーティー。
味:リッチでスムーズ。熟したオレンジ、チョコレート。やがて蜂蜜やスパイス。心地よいオーク香。加水でややボディが弱くなる。
○タリスカー10年
香り:土壁。ピート、くさや、潮の香り。スパイシーでハーブ様。加水するとジンジャーよりスモーク。
味:ミディアムボディ。スィートだがスモーキーでスパイシー。ビターチョコレート。後口はドライ。加水するとややボディが弱くなる。
3rd
④カードゥ12年
⑤グレンスペイ12年
3セット目はスペイサイドモルトをチョイスしました。カードゥは、スペイ川中流域に位置する蒸留所で、女性経営者が手腕を発揮した蒸留所として名高いです。グレンスペイは、カードゥ蒸留所からスペイ川下流に向かって15分程度のところにあり、スペイ川の支流に位置しており、グレンロセス蒸留所の直下にあります。このとき、グレンロセスが冷却後の温かい水を川に流すため、十分な冷却水が得られず、ポットスチルにアフタークーラーと呼ばれる冷却補助装置が取り付けられた独特の形をしています。(現在のグレンロセスは川に直接排水をしていません)
なお、カードゥはシングルモルトウイスキー大全で示された呼び方ですが、販売店ではカーデュと呼ぶことが多い様です。
会では、この味を形容し難い感がありましたが、これを「分からない」というのではなく、複雑と言うのが、通(痛)への第1歩となります。
参考テイスティング
○カードゥ年
香り:非常にまろやかで、フローラル。白い花、りんご、溶剤。加水するとクリーム、ココナッツ。
味:スィートでまろやか。複雑。加水してもバランスが崩れない。
○グレンスペイ12年
香り:ドライでライト。ハーブ、フローラル、麦芽、加水するとスィートだが、亜麻仁油の様なオイリーさも。
味:ライトボディ。ハーブ様。ドライでスパイシー。ヘザー、刈りたての大麦畑。加水すると麻布のような・・・・。
※抽象的な形容が多いですね。
4th
⑦アードベックウーガダール
⑧ラガヴーリン16年
最後のセットは、アイラウイスキーです。アードベックの創業は1815年ですが、1981年に操業停止し、以後何度か生産したのち、1997年より本格的な生産が再開されました。特徴としては、アイラでも群を抜いてピーティであることです。対して、ラガヴーリンは、ピーティさの中に甘さが感じられます。
WhiskQ会員には、アイラ好きが多いので味わいの詳細は割愛します。
参考テイスティング
○アードベックウーガダール
香り:ピーティだが、酸味があり、ビックで複雑。黒糖。深みのある熟成香。加水をするとオーキーで樹液のよう。やがてトロピカルフルーツ・・・
味:ビックでクリーミー。スモークしたホタテ貝。旨味が凝縮されている。後口はドライでスパイシー。加水でスィートに。
○ラガヴーリン16年
香り:スモーキーだが非常に深みがあり、リッチ、上質なラプサンスーチョン(正山小種)、正露丸。やがて瑞々しいフルーツ。
味:なめらかでスィート。ベルベットのような舌触りがあり秀逸。オレンジ、ダークチョコ。いつまでもスモーキーな余韻が続く。
※ラプサンスーチョン:紅茶の茶葉を松葉で燻したもの。
第3回WhiskQ会は、平成30年1月21日を予定しております。期間が空きますので、第1回、第2回をお休みの方は、追いつき、そして、皆勤賞の方は、復習をして下さい。
第2回で利用したテイスティングシートをダウンロードできます。↓
https://drive.google.com/file/d/1q_1URKyl7patfwm6HZGqKZNqTeJUEbWR/view?usp=sharing