頭痛のお話 その2
Q5 一次性頭痛にはどんなものがありますか? 治すことができますか?
A5 片頭痛: 片頭痛とは、頭痛の起こり方が発作的で、頭痛がないときは全く普通の状態で無症状です。 また、体を動かすと頭痛がひどくなったり、痛む時に音や光や匂いに過敏になったりするような場合は、片頭痛の可能性があります。 片頭痛は基本的には、まず薬で治す頭痛ですが、市販の薬よりも効果が大きい処方箋が必要な片頭痛治療薬があります。つらい片頭痛と思われた方は、まずかかりつけ医に相談しましょう。
緊張型頭痛: 重苦しくじわっと締め付けられるような感じがする頭痛は、緊張型頭痛とよばれます。長時間不自然な姿勢を続けるといった身体のストレスや、仕事や対人関係などの精神のストレスによって頭の筋肉が緊張しておこると考えられています。心と体の両方の緊張を取り除くことが治療となります。生活習慣や環境を変えることも大切です。
群発頭痛: 年に1度ほど1ヵ月くらいの間一定の時刻になると1-2時間毎日のように片目がえぐられるような激しい痛みが起こる頭痛は群発頭痛といわれる頭痛で、治療可能な頭痛であるため頭痛を専門とする外来を受診されるとよいでしょう。
Q6 つい頭痛薬を使ってしまうという人も多いと思いますが、飲み過ぎはよくないのでしょうか?
A6 頭が痛いから頭痛薬を飲まれるのですが、頭痛薬の飲みすぎで余計に頭痛がひどくなる場合があり、これを薬物乱用頭痛といいます。頭痛が1ヶ月に15日以上あり、鎮痛薬を3ヶ月以上定期的に飲んでおられる方はこの頭痛の可能性があります。頭痛発作に対する不安から予防的に鎮痛薬を常用するとさらに痛みに敏感になるという悪循環を起こします。頭痛薬は飲みすぎないよう多くても月に10日以下、週2日ぐらいの使用にとどめましょう。
Q7 慢性の頭痛もちで医療機関を受診する際に気をつける点はありますか?
A7 まずは自分の頭痛がどういう頭痛なのかしっかりと把握する事から始めましょう。記録することによって頭痛のタイプや経過などがわかるようになります。
診察を受けるときに、自分の頭痛の状況を上手に説明ができればできるほど的確に診断がつき、薬での治療もより有効にできるようになります。
慢性の頭痛もちの方は、以下の様な頭痛日記を記録し、受診される際に持参されるとよいでしょう。
頭痛日記を付ける場合に必要なチェック内容
① 頭痛の起こる時間帯(午前、午後、夜)
② 頭痛の程度(-、±、+、++、+++)
③ 頭痛の種類(脈打つ痛み、ぴりぴりした刺すような痛み、重い痛み)
④ その他の症状(吐き気、嘔吐、 光をまぶしく感じる、その他)
⑤ 日常生活への支障度(-、±、+、++、+++)
⑥ 服用した薬、その効果の有無
⑦ 女性の場合 生理の期間等