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マヤ

『巴里①』(続・臣隆妄想劇場26)

2017.11.14 14:50


直人「ファッションショー当日は、ドレスコードなんだけど…隆二、ロスに一着くらいは持って来てるよね?」



隆二「一着だけあります」



派手なのが…とは言えなかった。



その日の夜に、臣にメールでパリ行きが決まったことを知らせた。



《ほんとに?》



《NAOTOさんと一緒だから安心だけど、気をつけて来いよ》



子供じゃあるまいし…



臣…何日くらいパリに滞在できるんだろ?



隆二は、自然に鼓動が早くなるのを感じていた。






高級ブランドのファッションショー。



世界中から、沢山のメディアや俳優、ミュージシャンが招待されている。



会場の外は人で溢れ、臣も沢山のフラッシュを浴びている。



ブランドのスーツに身を包み、どこにいても一際目立つ存在の臣。



取材許可を得ていないカメラからも追われる中、会場外の広場で直人と隆二の姿を探す。



あいつ、そろそろ着いててもいい頃なのに…



どこを探しても、隆二の姿は見当たらない。



スマホをチェックするが、メールも入ってない。



予定が変わったとか?



少し苛立ちを覚える臣だった。







直人と隆二を乗せた航空機は、到着予定時刻が大幅に遅れていた。



ファッションショーの会場に到着したのは、開始ギリギリの時刻だった。



隆二が指定された席に座ると、10人程置いた先に臣が座っている。



ブランドのスーツを完璧に着こなし、髪も綺麗にセットしている。



臣がこちらに気づき、口を尖らせ、キスする様な仕草を見せる。



あいつ…



リーダーが気づいたら、どうすんだよ!



困った顔をして、赤くなる隆二。






ファッションショー終了後のイベントで、



臣は、アメリカから招待されていた大物ミュージシャンと共に、



写真撮影や囲み取材を受けている。



何台ものカメラが回る中、臣は隆二に熱い視線を送ってくる。



臣、こっち見過ぎ…カメラに写ってるよ、きっと…



ひと通りの取材が終わり、やっと臣の近くまで行く隆二。



臣は、隆二の頭のてっぺんからつま先まで見て、



「お前、攻めたね」と言う。



「会場を見渡しても、さすがにレオパード柄はいないよね!」と、直人が笑う。



隆二「これしか持って行ってなくって…」



直人「隆二ファンの子達って、こういう所にギャップ萌えするんだろね!」



直人に同意する様に、隆二を見て微笑む臣だった。






イベント終了後、直人は次の仕事があって、夜遅くの便で帰国する事になっていると告げた。



「せっかくボーカル二人揃ったんだから、今夜はパリでゆっくりすれば?」



そう言い残し、直人は会場を後にした。





会場の外で、直人が乗った車を見送り、二人並んで立つ臣と隆二。



「隆二…」



右手を伸ばし、手を握ろうとする臣。



それを制して、隆二が言う。



「さすがにここじゃダメだよ。世界中のメディアが集まってるから…」



もどかしそうな表情をする臣。



臣「俺の泊まってるホテルに行く?」



「…ん」



隆二の心臓が早鐘を打った…





End