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マヤ

『温泉旅行①』(続・臣隆妄想劇場38)ショートバージョン

2017.11.14 15:16


ゆっくり風呂に浸かりたいから、一泊で温泉に行こうと臣が言い出した。




行き先は、貸し切り露天風呂がある伊豆の温泉。




仕事で海外に行くことがあっても、プライベートで臣と二人っきりで行く旅行は初めてだ。




朝早く起きて準備をしながら、隆二はワクワクしていた。




「おーみ!準備できた?」




さっきから臣の姿が見当たらない。




(あいつ荷物どこに置いてんだろ?)




ひょこっと臣が顔を出して、隆二に小さなポーチを渡した。




臣「これ一緒に入れといて」




隆二「なにこれ?」




臣「着替えのTシャツと下着」




隆二「え?荷物これだけ?」




臣「ん」




隆二(相変わらず少なっ…)




隆二「何してたの?」




臣「ん?掃除機のスイッチ入れてた」




部屋の掃除は臣に任せている。




といっても、臣が各部屋に置いてあるルンバのスイッチをONにするだけだ。




臣「髪、束ねた方がいいかな?」




隆二「えっ⁉もう時間ないよ」




臣「マジ?」




隆二「朝起きてから何してたの?」




臣は指を折りながら、

「えっと…歯磨いて、顔洗って、髭剃って、コーヒー飲んで…ルンバのスイッチ押して…」




隆二「うわっ!臣っ!もう出なきゃ‼」




臣「あと…何してたっけ?」




隆二「いいから!行くよっ!」




急(せ)きも慌てもしない臣の腕を持って、急いで玄関に向かう。




臣「髪…ボサボサのまま…」




隆二「電車の中でしてやっから帽子被ってな!」




玄関に座って靴の紐を結ぶ臣にニット帽を被せる。




臣「おはようのキスもまだ…」




隆二「毎日しなくてもいいの!ほら、行くよ」




マンションのエレベーターに乗り臣を見ると、ぶーっと拗(す)ねたような顔をしている。




隆二は「おみ…おはよー」と言って、臣の頬に軽くキスをした。




「ここがいい」




臣は自分の唇を指差す。




隆二はしょーがないな…といった顔をしながら、防犯カメラを意識してバッグで顔を隠し、臣の唇にキスをした。




すかさず臣はぐいっと隆二の腰を引き寄せ、舌を絡めてくる。




隆二「んん(おみ)!?」




チンと音がして1階へ到着し、エレベーターの扉が開いた。




「おはようございます」と声がしたので、慌てて離れる二人。




見ると、小型犬を抱いたマンションの住人が立っている。




臣「あ…ははははは!おはよーございます‼」




隆二は真っ赤な顔をして、軽く会釈をする。




隆二(まだマンションも出てないのにこれだよ…)




隣を歩く臣は機嫌良さげに笑っている。




隆二(先が思いやられる…)





二人はタクシーに乗り、駅へ向かった。





続く