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PFI方式(BTO)に対し市がしっかりモニタリングを行って行く――令和4年度第1回市議会予算質疑①

2022.03.30 03:08

市議選・市長選を経て初めて町田市議会議員の皆様が集う、令和4年度第1回市議会定例会のレポートをお送りします。3/17の本会議で、令和4年度予算に関して、中学校給食関連予算への質疑がありました。そのうち、今回は日本共産党細野龍子議員の質疑のレポートです。通告書はこちら


議会録画から書き起こしたもので、正式な議事録ではありません。

●日本共産党 細野龍子議員

細野議員:

第7号議案について、3項目について質疑を行います。

まず最初に、中学校給食センター整備事業について、

(1)旧忠生第六小学校解体工事を除く本予算の内容、算出根拠について伺います。

(2)3ヶ所の給食センター整備のそれぞれの事業手法について伺います。

(3)事業者選定アドバイザリーを委託する理由は何か、事業者はどのように選定するのか。

(4)3地区のタイムスケジュールについて

伺います。


学校教育部長:

第7号議案の項目1の中学校給食センター整備事業についてお答えいたします。

まず項目1の(1)の「本予算の内容および算出根拠を問う」についてでございますが、事業者選定アドバイザリー業務委託料につきましては、2022年度に、給食センターの整備運営を担う事業者を募集・選定するにあたり、事業者に示す要求水準や公募資料の作成、選定手続き、契約締結などのプロセスについて、専門性の高い者からの技術支援を受けるものでございます。

また、敷地調査委託料は、給食センターの整備予定地において、現況測量および地盤調査を実施するもの。

中学校配膳室等改修工事設計委託料は、中学校7校について、全員給食実施のために必要となる配膳室等の改修設計を行うものでございます。

算出根拠につきましては、事業者選定アドバイザリー業務委託料および敷地調査委託料は見積もりによるもの。

中学校配膳室等改修工事設計委託料については、想定する改修工事内容の概算工事費から算出したものでございます。

次に(2)「3ヶ所の給食センターの給食センター整備のそれぞれの事業手法について問う」についてでございますが、町田・忠生・小山エリアおよび南エリアの給食センターにつきましては、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、いわゆるPFI法に基づいて、PFI手法を採用する予定でございます。

PFI手法は、民間事業者が調達する資金で設計および施工を行い、その後の維持管理や運営も合わせて行う方式で、今回の給食センターでは、このうち民間事業者が施設を建設した後、運営開始前に、校庭側に施設の所有権を移転する「BTO方式=ビルドトランスファーオペレート」を採用する予定です。

また、鶴川エリアについては、建物のリース契約と、調理業務委託の二つの手法からなる、調理委託型リース方式を採用する予定でございます。

次に(3)の「事業者選定アドバイザリーを委託する理由は何か。事業者は、どのように選定するのか」についてでございますが、PFI事業は特にその立案選定上の段階において、金融・法務・技術の専門知識を広く要するものであり、高度の専門性と豊富な実績を有するコンサルタントからの技術支援を受けることは、円滑な事業推進に当たって必要であると考えております。

また、事業者選定についてでございますが、PFI事業につきましては、PFI法の規定に基づいて、公募による選定を行いますが、詳細は現在未定でございます。

同じくリース方式につきましても、詳細は未定でございます。

次に(4)の「3地区のタイムスケジュールを問う」についてでございますが、2022年度に給食センターの整備運営を担う事業者を選定した後、順次整備を進めまして、鶴川エリアは2024年度の2学期から、町田・忠生・小山エリアは、2025年度の1学期から、南エリアは2025年度の2学期から、それぞれ給食提供を開始する予定でございます。


細野議員(再質問):

それでは、お答えいただきましたので、再質問をさせていただきます。

まず、中学校給食センター整備事業についてですが、町田・忠生・小山エリア、南エリア、鶴川エリアの3地区の事業所は異なっているわけですけれども、今先ほどご説明がありましたが、そのうち、南エリアと町田・忠生・小山エリアについてはPFI手法を導入するということでした。

その手法を導入する上で、事業費を最初、事業主の方が準備するということでしたけれども、その中でもBTO法を手法として導入するという目的は何なのか。

それから、このPFIを導入して、稼働後15年間という契約になっておりますが、それ以降についてはどのようになるのでしょうか。

また、鶴川エリアのリース型というのは、11年間ですが、同様にそれ以降について、どのようになっていくのか。お聞かせいただきたいと思います。

また民間コンサルタントが事業者選定に関わっていく、専門性を持った事業者だということですけれども、事業者選定に関わっていくということになりますが、その公平性や公正性というのはどのように担保されるのでしょうか。

また、タイムスケジュールですが、鶴川地区と南地区、町田・忠生・小山地区でもかなり開きがあるわけですけれども、その理由について、工事の内容・事業が違うということだと思いますがご説明をいただければと思います。

また、その開始時期の差をできるだけ縮められないだろうかという声がありますが、それについてはご検討いただいたのでしょうか。


学校教育部長:

まず中学校給食センターにつきまして、まず一番最初に「PFI事業を導入する目的はなにか、その中でもBTOを選んだのはなぜか」というようなご質問いただきました。PFI手法を導入する目的というのは、町田市の目指す給食センターというのは、食を通じた地域みんなの健康作り拠点、それをコンセプトとしておりまして、民間事業者の柔軟な発想や各企業の得意分野、それを生かしたコラボレーションから創出される新たな視点からの事業展開、そういうものが不可欠なものだと思っております。

今後町田市の人口動向や財政見通しを踏まえまして、生徒数の減少に柔軟に対応できる、高い公立性を超えた施設のマネジメント力、そういうものも求められます。そのような事業目的から、本事業においては、民間事業者の資金、経営能力および技術的能力を持って、創意工夫あふれる事業実施が可能なPFI事業が、事業手法として最適だと判断しました。

その中でも「BTO」というのを選択したのは、市の所有施設として今後運営するということで、事業の安定性に繋げていこうということで、BTOを選択いたしました。

それぞれ15年の事業期間ということでその後はどうなるかというお話でしたが、15年はもう既に所有権を移転しておりますので、15年後は今度はそれから先の運営事業者というのを新たに公募して、新たにそういうものをお願いしていくというような形になります。

で、鶴川エリアの場合、その先はどうなるのかっていうのをあわせてお尋ねがありました。鶴川エリアの方は、こちらのエリアが「新たな学校作りに伴う新しい小学校の建設候補地」、そのようになってますので、11年程度の利用ということでリース方式を導入しますが、11年経過したとき、児童生徒の数とか、そのときの人口の配置、そういうのを見て今後ここでも継続をしていくのか、例えば別の場所に新たに建てていくのか、そういうものを判断していきたいと思っております。

続きまして、民間コンサルタントから技術支援を受けていると、事業者選定における公平性というのがちゃんと確保できるか、それがちょっと心配だという、そのようなご質問があったかと思うんですが、事業者公募における参加資格条件といたしまして、基本計画の策定はですね、アドバイザリー業務に関わったこの企業等と、資金関係および人的関係のある者は参加できないとの規定を設ける予定です、事業者の公募するときには、そのような規定を設ける予定でございますので、平等な事業者公募を実施するべく今後整えてまいります。

最後に、エリアごとでスケジュールがずれているのはなぜか、同時期に開始できないかというなご質問だったと思うんですが。

給食センターの稼働時期につきましては、できる限り早期に、また地域の差を可能な限り少なくするべき、と考えてこれまで検討してまいりました。

しかし、エリアごとの計画地の状況などが異なること等から、工期などを投資することが非常に難しい状況になっております。

特に南エリアにつきましては、雨水調整値を地下化する工事がございますので、他のエリアより長い工期がかかる予定になっております。

ですので、工期を統一して当事業を開始するということは、ちょっと難しいというお答えになります。

引き続きまして、新たな学校の関係のご質問で2点いただいたと思うんですが、1点は民間事業運営上連携をやっていくと、PFIというのが出てきたという中で、維持管理を民間にお願いした場合その品質管理はどうやってやっていくかという問題だと思うのですが、PFIというのは決定しておりません。PFIだったり指定管理だったり、今後民間活力の調査で事業手法を決定していきたいと考えております。

どちらにしても官民連携でやっていくときには、どのような方式で民間にお願いするかによって変わってはくるのですが、定期的にモニタリング調査というものをして履行状況を確認していくこと、そういうことをこちらの方ですることで、その維持管理や品質を維持していきたいと考えております。


細野議員:

それでは3回目の質疑を行わせていただきます。

まず最初に、中学校全員給食の給食センターの整備についてですけれども、いよいよ全員の温かい中学校給食がスタートするということで、大変市民の皆さんの期待も大きい事業ですし、それだけ求められる課題も多くなります。本当に大変な課題を進めていただいているということで、よりよいものにしていただきたいということでお聞きしたいと思いますが、万が一、何らかの食中毒とか様々な問題が起きた場合、PFIで管理運営を行う、施設については町田市が所有するということで了解いたしましたが、事業については企業の方で行われるということで、この何らかのこうした問題が起きたときにその責任についてはどこがとることになるのか、また市はどのように関与するのか、また改善が必要だという様々な課題が出てきたときに市はどのように関与して、進めて改善をしていくのか。

以上について市の見解を伺いたいと思います。


学校教育部長:

事故とかそういうものが起こった場合の、リスク分担とかそういうようなお話だと思います。

PFI手法の形をした場合、効率的・効果的な給食センターの整備運営は全国的に取りくまれているものでありまして、どちらのセンターも安全で安定的な運営がなされていると認識しております。PFI手法の中では、PFI手法を含む官民連携手法では、民間活力にサービス提供する方法としまして、先ほどの学校の方でも言いましたけども、発注者としての市がしっかりとサービス品質をモニタリング、つまり監視をすることが必須となります。

事業者と共同して効果的なモニタリング体制を構築することで、安全に安定したサービス提供が十分に可能であると考えております。

また、契約時点において、どういうときはどういうどちらが負担するとかそういうリスク分担を明確にすること、これもPFIの特徴の一つで、これが非常に大事な特徴だと思っております。

このリスク分担によって、起こりうるリスクに対する責任の所在、それを事前に明確にするとともに、万が一問題が起きたときでも、官民が協調、連携して対処することで安定した運営を確保できるものと認識しております。

ご質問頂いたなかで、食中毒が起こったらということはありましたけれど、それは当然こういうリスク分担とかありますが、答弁といたしましては、逆に3ヶ所整備するということがありますから、1ヶ所で止めて残り2ヶ所でなんとか給食を継続していくと、当面はそういうふうな対応をとって、その後で、リスク分担でどのようにしていくか、そういう話になっていくと思います。

(了)