KD スコルポノック レビュー 2022.03.31 09:08 今回のレビューは、トランスフォーマー キングダム より、“KDー17 スコルポノック” です。 “ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー” に登場したプレダコンの“砂漠戦闘指揮官 スコルポノック” が、キングダムで発売されました。 初代ビーストウォーズのデ軍レギュラー、ようやく3人め。 あ、キングダムだとダイノボットがプレダコン扱い(やっぱり裏切るけど)なので、一応は4人めなのか・・ しかしスコルポノックというと、前シリーズ、アースライズのタイタンクラスがヘッドマスターのスコルポノック(メガザラック)なので、やはり日本名の “スコルポス” のほうで呼びたくなりますね。 ビーストウォーズではG1キャラと同名のキャラが何人か登場していますが、以前レビューもしたエージェント ラヴィッジ(ジャガー)やグリムロックは同一人物ということになっています。 時空を超えて新たなボディを手に入れた・・というような設定でしたね。 まぁ、グリムロックについては最初別人だと思っていたんですが。 さて、しかし今回のスコルポノックについては、ヘッドマスターズおよびリバースに登場したスコルポノック(日本名メガザラック)、そのヘッドマスターであるロード・ザラク(同じくスコルポノック・・ややこしいww)とは完全に別人ということでよい気がします。 以降、とりあえずサソリにモチーフに変形するものはスコルポノックと名付けられるのが常態化していますが、初代と較べるとどれも小物というか・・ ビーストスコルポノックにしても、一応はプレダコンの副指揮官という地位にありますが、それも彼が絶対に裏切ることのないバカだから、という理由でのことで、ほかのメンバーも時折彼を馬鹿にしているような描写もありました。 さらに、アニメ版キングダムでは量産型のモブ扱いで台詞も一切なしと一気に降格。 メタルスでの雑な退場含め、けっこう不遇なキャラというのが個人的な印象です。 まぁ、今回はワスピーターやタランスに先駆けてリメイクされ、アニメにも出してもらえただけよいというところかもしれません。 ちなみに、当初は1月発売でしたが、同月発売のモール限定組ともども3月中旬発売に延期。 そのためにナンバリングでも発売時期でもこの次になるはずだったレッドアラートのほうが先に発売されるという珍事も起きました。 それでは、レビューしていきます。 あ、以下より基本スコルポス呼びになりますのでご了承を。ロボットモード すでに多方面で言及されていることですが、やはり小さいですね。 マッシブな上半身に対して案外スマートな下半身というのは、わりとイメージに近いようには思うのですが、それにしても下半身のボリューム・・とくに脚が短過ぎやしないだろうか? 寸詰まり感が強いです。 オリジナルトイではボイジャークラスでしたし、そのボリュームも印象もありましたからねぇ。 初出の画像を見たときから違和感はありましたが、現物を見れば印象も変わるかと思ったものの・・まぁ見ために関しては第一印象通りかな(笑)。 メインカラーはグレーと紫ですが、紫のほうはけっこうくっきりした色合い。 オリジナルのCGアニメのイメージだともっとくすんでいてグレーが目立つ感じだったので、随分と鮮やかになったなぁ、と。 でも、表面のざらざらした感じが生々しくていい感じ。ツヤもあるのでぬらぬら光ってくれます。 顔はオリジナルのアニメデザインを忠実に再現。 不機嫌そうな表情もばっちりです。 ちょっとゴールドの塗装が雑ですが・・ なお、これまで同様ビーストマスクの着脱ギミックはなし。 レガシーで限定発売されるらしい(たぶん、日本では発売されない)カラバリのサンドストームはビーストマスク顔になってるんでしたかね。 背面。 特徴的な尻尾ですが、けっこうガッツリ肉抜きされています。脛も同様。 まぁ、これらは変形都合でもあるので仕方ないところです。 仮に尻尾が全部詰まっていたら、たぶん後ろにひっくり返ってるでしょうね。 尻尾が肉抜きで軽量化されている(?)ことと、踵が長めなことで素立ちでの自立は問題ありません。 ビーストモードの脚部は一応背面にたたむかたちになるのですが、とくに固定はされず、可動部のボールジョイントもわりと緩めなので触っているとけっこう位置が乱れます。 今回はなんとなくこんな感じで調整していますが、このように比較的綺麗にたたむことも可能。 ただ尻尾との兼ね合いもあるのでどういうまとめ方が正解なのか・・ どうしても背の低さが気になる場合 、腰部の固定を外して引き出すという方法もあります。 こうすることでわずか5ミリ程度ですが、背が伸びます。 まぁ、ジョイントが丸見えになってしまうのと、すごくウエストの細いヒトにはなってしますのですが・・ 一方で腰部の可動域が劇的に広がるので、アクションシーンを撮りたい場合はお薦めです。 左右のハサミはもちろん開閉可能。 右手には小型偵察機兼ウイルス爆弾のサイバー・ビー、 左手に2連装ポイズンミサイルを装備しています。 それぞれ5㎜軸での接続なので取り外し、左右入れ換えての装備も可能。 サイバービーは目屋と羽根が塗装さており、造形もまぁまぁリアル。 ミサイルのほうは2発で一体成型。 赤色は塗装ですが、裏側は肉抜きれています。 それぞれスプリング内蔵で発射、サイバービーはハサミ自体が変形するギミックのあったオリジナルトイと較べるとちょっと・・と思ったりするのは正直なところですが。 サイバー・ビーなどを外したハサミの奥はこんな感じ。 5㎜穴はここと足裏の計4箇所にあるのみです。ビーストモード サソリに変身。 キングダムでリメイクされたビースト戦士たちのビーストモードのデザインは、これまで比較的リアルな動物の姿形、質感が再現されていました。 今回もその例に漏れず、なかなかに気持ちの悪い仕上がりになっています。 グレーの本体に紫のハサミ、そして歩行脚は鮮やかな赤と、毒々しさもかなりのもの。 しかもなんかでかい・・ロボットモードでは小さく感じたのに。 顔のアップ。 オリジナルのCGアニメだと眉毛があるような、どこか愛嬌のある顔付きでしたが、今回は髑髏のようなフォルムに赤い眼とキバというグロテスクな顔に。 サソリの顔ってあんまりマジマジ見たことないけど、なるほどこんな感じなんですね。キモい。 顎のすぐ下から腕が生えている構造もけっこう忠実に再現されています。 ただまぁ、基本正面・・斜め上から見下ろすぶんには、というところなんですねぇ。 変形がね・・本当にこれで合ってる? と思ってしまうくらい、なんか中途半端なんですよ。 とりあえず後ろから見てみましょう。 ロボットモードでも言及した尻尾の肉抜き部分にロボットモードの左脚が収まる構造になっています。 まぁ少々はみ出してはいますが、これくらいはいいとして。 続いて横から。 やはり斜め上から見下ろしている限りはそこまでおかしなところはないように思えるのですが・・ 実際には歩行脚が生えている位置よりかなり下のほうまでロボットモードの胸部パーツが来ています。 つまりお腹を擦っている状態。 そしてその胸部パーツの内側に、ロボットモードの右脚が折りたたまれて収納されているのですが、爪先が露出しています。 それでも、例えば右の太腿とジョイントするとか、形状としてまとめられていればいいんですが、そんなことはなく、ただ出てるだけ。 ちなみに4対の歩行脚は一番前と後ろが独立しており、真ん中の2本は一体成型。 一番前と真ん中の2本は第一関節部分、後ろのものは根元でボールジョイント接続になっており、グリグリ動かせます。 軟質パーツではありません。 そして最後、引っ繰り返して裏から見えると・・ もうこれは見てはいけないものの典型ですね。 半開きの胸部パーツに、頭部も脚も半分以上収まっていません。 まぁ、収めきれないから胸部パーツもちゃんと閉められないわけですが、なんでこれでよしとしたのか? いやまぁ、裏から見たらいろいろ丸見えというのは、ガワ変形のカーロボ系ではよくあることなんですが、こんな中途半端な感じになっているのはなかなか見ないので正直戸惑っています(笑)。 これがボイジャークラスだったら、全部綺麗に収めてちゃんと蓋もできていたのかなぁ?比較画像 オリジナルトイと。ロボットモードで。 どうやら僕が持っている初代ビーストトイはほぼ後期版らしく、前期版とは成型色や塗装などに一部違いがあるようです。 先にも言ったように、オリジナルのスコルポスはボイジャークラスなのでかなり大型です。 もっとも、ロボットモード本体の大きさはさほどでもなく、それぞれにギミックの内臓されたハサミと尻尾はかなり大振りという、特殊なバランスになっています。 本体のプロポーションは・・どうかな? オリジナルのほうが当時アニメの雰囲気に近いのかなぁ? ビーストモードでも。 オリジナルの変形パターンは非常にシンプル。 ロボットモード時よりも存在感のあるサソリになるという点では共通点があります。 なお、オリジナルでは尻尾の根元のレバーを引くと尻尾がマジックハンドの要領で伸びるというギミックがありました。 サイバービー比較。 オリジナルでは右のハサミ(ビーストモードではハサミの左右が入れ替わるので左)の外側部分スプリングで射出後、自動変形でこのかたちになります。 KD メガトロン、ブラックアラクニア(ブラックウィドー)と。ロボットモードで。 メガトロンは当然としても、ブラックウィドーよりも背が低いというのはなぁ・・ 2人の再現度が素晴らしいだけに、どうしてこうなった感が強いです。 ビーストモードでも。 やはりロボットモード時よりも大きくを感じるビーストモード。 もともとのモチ-フとのサイズ的にギャップもあり、こうなると巨大感がすごいです。ブラックウィドーもですが。 KD メガトロン レビュー KD ブラックアラクニア レビュー ビーストウォーズメタルスのクイックストライクと。ロボットモードで。 メタルス(海外基準ではビーストウォーズの第2期)にて、スコルポスとテラザウラーの退場と入れ替わるようにして登場した新キャラのフューザー戦士、クイックストライク。 見ためはスコルポス、中身はテラザウラー(CVは同じ飛田展男氏)みたいな感じでしたが、2人と直接の関係はなかったはず。 ビーストモードでも。 クイックストライクはサソリとコブラのフューザー戦士。 完全にスコルポスの上位互換じゃないですか・・サイズは小さくなってたけど。 ビーストモードだけですが、いろんな世界線のスコルポノックと。 サソリ好きだよね、トランスフォーマー。以下、画像 まずロボットモードで。 わりと特殊なプロポーションですが、基本的な可動はとくにクセもなくいつもと同じ感覚で動かせます。 足首のスイング幅は結構広いので、そこそこの大股開きでも安定して自立できます。 変形都合で肩は上方への跳ね上げることができ、また膝も深く曲げることができます。 さらに先に言った腰部の固定外しと組み合わせることで多彩なポージングが可能に。 立て膝はもちろんのこと、 体育座りも(笑)。 なお、足部分の構造は左右で若干違っていて、右脚は爪先と踵が一体になっていますが、左脚はビーストモード時に尻尾とジョイント(というほどでこないのですが)する都合で爪先と踵が分離しており、踵は足首パーツと一体になっています。 なので上の画像のように、左の爪先を倒しても踵はそのままなのでポーズによっては接地性が損なわれる場合もあります。 スタンド対応穴は腰裏にあります。 ただしかなり緩め。 あと尻尾の根元近くにも謎の穴があるのですが、3.5㎜くらいあるのでいったいなんのための穴なのか・・ 尻尾を下ろすとほぼ怪獣です。 というかほぼサソリ。 サイバー・ビー発射! サイバー・ビー、当時アニメでは内蔵のウイルスでコンボイ(オプティマスプライマル)を凶暴化させるなどしましたね。 底面に3㎜穴とかあったら、もっと使い勝手よかったんですけどね。 久々にフォッシライズ。 腕が肩から持っていかれるぜ(笑)。 ビーストモードでも。 ハサミの可動は当然ですがロボットモード時から変化なし。肩(?)周り含めよく動いてくれます。 ただ手首部分でもスイングできたら、もっとサソリっぽいポーズがとれたかなぁ。 尻尾も、ロボットモード右脚踵部分のジョイントを外せばここまで前に伸ばすことが可能。 先端の針部分もボールジョイントで可動します。 リーダーの命令に忠実に従うナンバー2(笑)。 初代ナンバー2とはえらい違いだ・・ス「オラオラオラオラァァァッ!! メ「どうした? 今日のあいつ、やけに荒ぶってるじゃないかブ「メタルスでの雑な退場からのキングダムのモブ扱いで頭にきてるみたいよ 副リーダー対決。 体格差がすごい・・ ならばビーストに変身だ! サイの硬い表皮にサソリの毒針は届くのだろうか? マーメイドモードにトランスフォーム! リトルマーメイドに出たてよね。 いや、出てこないよ(笑)。以上、“KD スコルポノック” でした。 まぁ・・ロボットモードの見ために関しては、なんか思ってたのと違う・・というのが正直なところ。 やはり当時のCGアニメの雰囲気を再現するには、デラックスクラスではコスト的に難しかったのではないかと思います。 変形もかなり中途半端ですしねぇ。 オリジナルトイはボイジャークラスだったんだから、同じくボイジャーにしておいてくれれば、もっといろいろ余裕ができたのではないかと思うのですが、まぁ、今となってはスコルポス風情にボイジャークラスのリソースは割けない・・か? 実際のところ、いろいろ詰め切れてないなぁとは思うのですが、なんというか妙な魅力があるんですよね、このヒト。 ロボットモードは、確かにオリジナルのアニメデザインのイメージとは少し違うんですが、わりとずんぐり体型の多いウォーフォーサイバトロントリロジーのなかでは案外馴染む体型ですし、ビーストモードのキモさもしばらく見てると愛着が湧くというか・・ 変形は結果として雑になってしまった感はありますが、それはそれでツッコミどころとしては面白いし。 まぁ、意欲作という気はします。 なにより初リメイクでもありますし、タランス、インフェルノとキングダムではお預けを食らった2人や、発売はされても限定扱いになったテラザウラーよりはるかに恵まれています。 テラザウラー・・ しかし、なにげにサソリモチーフ好きですよね、トランスフォーマー。 そもそも本家スコルポノック(メガザラック)、メカとはいえ、ボスクラスにサソリモチーフて・・ やっぱりアメリカではサソリ=怖ろしいものというイメージが強いのかなぁ。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。